ブラジルワールドカップが終わった。
これでまた普通の日常生活に戻れる。
実はブラジルの試合があった日は、大学の日本語公開講座のクラスが4回もキャンセルされたので、7月半ばなのにまだ授業をしなければならない。
いい迷惑である。
大会期間中、ポルトアレグレで試合がある時、ワールドカップ開催スタジアムには近寄らなかったので、特に街が何か変わったという感じは受けなかった。
と言うか、街中で外国人サポーターを見かけることもなかった。
だから、「え、外国人サポーターがいたの!?」って感じだったのである。
今日の地元の新聞のサイトで見かけたが、早くもワールドカップに向けたインフラ整備を総括する記事がアップされていた。
その記事によると、ワールドカップ開催までに終了する予定であった14件の工事のうち、実際に終了できたのは4件であったと言う。
僕が以前の記事で指摘していた通り、基本的には試合を行ったスタジアムとその周辺の道路整備、さらにはスタジアム周辺の通信整備と空港と駅をつなぐモノレールだけなのである。
残りの10件の工事は、そのほとんどが2016年までには完成するだろうとの見通しで、案件によっては暗礁に乗り上げているものもある。
恐ろしいことか、これがブラジルである。
大事なところは何とかするけど、残りはいい加減。
ブラジル人の国民性と言えばそれまでだが、日本人からするとあまりにもお粗末である。
14件すべてが完了していれば、世界から来たサポーターに生まれ変わったポルトアレグレを見せられただろうに。
ただ、もう終わったことを悔いても仕方がない。残りの10件もなるべく早急に完了するように尽力してほしい。
しかし、ワールドカップが終わった今、マスコミは10月の大統領選に向けた報道を一斉に始めるだろう。
そして、選挙期間中工事は遅々として進まない。新しい政党が選ばれようものなら、すべての方針が覆ってしまう事もある。
また、新政権の発足は来年1月なので、それまで工事が遅れる可能性も大である。さらに、2月にはカーニバルもあるので、結果として3月以降からしか物事が進まない。
残念ながら、ブラジルはこんな国なのである。
相変わらず、交通渋滞はひどい。
ワールドカップ気分を早く解消して、市民生活の質の向上に努めてもらいたいものである。