日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

バス衝突事故!!

2009年03月14日 06時40分05秒 | ブラジル事情
 バス衝突事故に巻き込まれた。翌日の新聞の一面にデカデカと出ちゃいました。
 
 昼休み、自動車購入の手続きをしに、セントロにある公証役場と銀行へバスで行った。その帰りに僕が乗っているバスが事故を起こした。
 
 セントロのバスターミナルを出て、信号機の所で止まった。信号が青になったのを見てバスが発車した所を、まだ青で間に合うと思ったのか、左からもう1台のバスが目の前を横切ったのである。
 
 僕が乗っているバスは、横から飛び出してきた相手側のバスの側面に思いっきり衝突した。相手側のバスは、前を強引に通り抜けようとスピードを出していたので、こちらのバスは大きく右方向にバスの前面を持っていかれ、前にある商店の寸前で止まった。
 
 僕はバスが衝突した瞬間、右方向への急激な揺れに耐え切れず、バスの中央ステップに膝から落ちた。落ちたこと自体は何でもなかったが、落ちる前に椅子の肘掛に思いっきり左腰をぶつけたようだ。
 
 ぶつかった瞬間は一体何が起きているのかも理解できなかったが、ふと前を見るとご婦人が意識を失った状態で顔面から血を流して横たわっている。重傷者はどうやら彼女だけのようだが、バスが停車した後に、20人ほどいた乗客が次々とバスを降りていく。
 
 その際、タンクからガソリンが漏れて引火するのを恐れた乗客が悲鳴を上げると、一瞬バスの中の乗客が騒然とし、いわゆる火災発生時にパニックになって、人がほかの人を下敷きにしてしまうような二次災害が起きそうになった。しかし、冷静な人もいて、「落ち着け、落ち着け」と言って、降車をスムーズに誘導しようとする人もいた。
 
 僕は左腰に痛みを感じながらも、なんとかバスから降りることができた。すぐに警察や消防車、救急車がやってきた。被害者としてその場に残らなければならないかなと思ったが、職場にも帰らなくちゃいけないし、痛みもたいしたことないだろうと見越して、同じ路線バスに乗りなおした。
 
 職場に戻り、1時間もすると、左腰の痛みがどんどんひどくなってきた。同僚からは、骨にひびが入っているだとか、内臓が損傷しているだとか脅され、2時間後に結局救急病院に行く事を決意した。
 
 ブラジルのいい所は、SUS(国家無料診察制度)を利用すれば、診察代は無料であることだ。この診察を受けるのは、単純に身分証明書を提示するだけでいい。レントゲン検査と尿検査、医師による診察も含めて、病院に到着してからおよそ2時間40分で終了。
 
 ありがたいことに、結果はすべて正常であった。医師の診察によれば、単なる筋肉の痛みだと言う事だ。痛み止めの薬の処方箋だけ書いてもらい、無事終了。その夜からちょうど大学の日本語公開講座が始まるので、大学に直行。
 
 結果が出るまでは、授業に行く気も失せていたが、結果として何も問題がないことに勇気付けられ、左腰はガンガンに痛かったが、授業に行く事にした。病は気から。気持ちさえ前向きであれば、痛みがあっても結構できるものだ。
 
 授業は7時半からだったが、8時に到着。他の先生に30分代行してもらい、8時から椅子に座りながら授業をこなす。教室に向かう前に薬屋で痛み止めの薬を買って飲んだので、授業中にもだんだん痛みが和らいでいたようだ。教師の商売道具は口、つまり喉である。声さえ出せれば授業はできるのだ。
 
 生きるか死ぬかは紙一重である。どんなに注意を払っていても、死ぬ時は死ぬ。だから、今日という日を後悔しないように精一杯生きるべきだ。何が起きるかわからない。だから、人生は楽しいのだ。
 
 薬は飲んでいるが、1日たった今も、まだかなり痛い。3日くらいで痛みがひいてくれることを祈る。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿