困難さの体験

今日は自閉症と強度行動障害のセミナーに
参加してきました。

久しぶりのお勉強！！(笑)

このセミナーでは
最初に強度行動障害と自閉症についての
説明があって

その後は自閉症の人の生活の困難さを
体験するコーナーと

グループ別の座談会がありました。


最近は座学のお勉強ではなく
こうした体験型の研修会が多くなっているのだそうです。


いろんな体験がありましたが
一番面白かったのは
言葉の理解の困難さについてでした。


参加者が二人一組になって
一人が用意されていた紙に書かれた質問をします。

その紙がこちら


質問者はローマ字で書かれてある言葉しか
話してはいけません。

KICHIPA(キチパ)　→　「そこの」
と書かれたありますが
キチパには何の意味もありません。
全くのデタラメ語です。


質問者はその言葉だけを連呼して
相手に意味を分からせようとします。

最初の質問者は母でした！！

(ヽ￣□)/≪≪キチパ・ペカトレ・トットキキ… (・。ヽ) ？？？


でも、分かるはずがありませんよね？！(笑)


そこで、次はジェスチャーをつけることを
許されます。


言葉はデタラメ語だけしか
使ってはいけません！


机の上にあるペンを指さし
くださいのポーズをしました。


すると、相手はやっと理解をして
ペンを渡してくれました。



自閉症の人の中には
言葉を理解できない人もいます。
その人たちにとって
私たちの言葉はこのデタラメ語のようなもの

だから、言葉だけで
理解させようとするのは
無理だという事を体験するのが目的です。



次は質問者を交代して
母が受ける側になりました。

次の質問はかなり難しかったです。



ジェスチャーで
「映画に」や「一緒に」「行きましょう」は
何回か繰り返してもらったら
理解できましたが


一番理解できなかったのが
トゥルップ（明日）でした。



相手も「明日」をどう表現したらいいのか
解らなくて悪戦苦闘しましたが
なんとかクリアすることができました。


この時、自閉症の人に
時間の経過を理解させることが
むずかしい事を痛感しました。



相手の方は

「最後はカレンダーのところまで連れて行って
理解させるしかないか？！」

と思っていたといわれていました。

そういえば、会場に
カレンダーが飾ってありました。

あれは、この時の為の
仕込みだったのでしょうか？(笑)




そういえば母も
由紀子が小学生の頃に
日にちの経過を理解させる為に
ひめくりカレンダーを使いました！！

(・◇・ )そうだった!

「昨日・今日・明日」「一週間」「一か月」と
いろんな事を教えたことを思い出しました。



これはいい問題でした。


この体験の後、母が思い出したのは

自閉症の特性のカテゴリーの中の
言語についてで書いた
由紀子が初めて自閉症の検査を受けたときの言語の先生の言葉でした。


「ゆきちゃんは、簡単な単語しか理解できていません。
お母さん、あなたが簡単な英単語を知っているだけで外国に行ったと思ってください。
周りからいっせいに英語で話しかけられたら、どうしますが？
怖くて、不安で・・・耳を押さえて、何も聞こうとしなくなってしまうのではありませんか？」

その時、初めて由紀子の言語コミュニケーションの不安を実感できた気がしました。

この体験は
あの時、言語の先生が言ってた
困難さのことですよね？！


母は今でも
由紀子との会話の時には
できるだけ解りやすく短い言葉で話したり
実物を見せて説明したりすることを
心がけています。

今日の体験で由紀子の困難さが
よく分かったので
これからもしっかりサポートしていこうと思います。



体験のコーナーの後は
グループごとの座談会でした。

いろんな年代の保護者が居たので
それぞれの体験から
いろんなアドバイスが聞けて良かったです。


やっぱり、時には
こうして研修会に参加をして
由紀子の障害について基本に戻って
考えることが必要だと思いました。


ぜひ、また自閉症についての
セミナーを開いてほしいなぁ～～～！！
八(＾□＾*) お願いします！

＝ＥＮＤ＝