これは由紀子が一年生になったのをきっかけに
お世話になった方たちに郵送していた新聞です。
それを日記風にアップしました。
もともとの新聞としてPDFで見ることもできます。
2006年2月11日発行
ゆきちゃん通信 NO23
学 校
一学期の途中から学校へ行けない日が多くなって、
先生方には本当に心配をおかけしました。
口癖のように「学校へは行かない!」と言い続ける由紀子が
どうすれば安心して学校へ来られるようになるのか・・・
先生方は何度も話し合いを重ねて由紀子のために
プログラムを作ってくれました。
スケジュール表を利用して由紀子に学校生活の見通しを持たせ、
参加できない校外学習の時は
別メニューの学習課題を用意して学校で留守番をすることも
許してくださいました。
最初は戸惑っていた由紀子ですがだんだん笑顔が見られるようになって、
2学期の中ごろにはなんとか授業に参加できるようになりました。
今ではほとんどお休みすることもなくなりました。
先生方の理解のおかげで、
由紀子はやっと新しい学校の中に
自分の居場所を見つけることができました。
学校の作業学習は織物班です。
カランコとよばれる機械で布を織っています。
これが出来上がった作品です。
由紀子らしい配色に仕上がっています。
10 月に行われた「虹のまつり」では
中学部の出し物「龍踊り」のシンバルを担当しました。
おくんち見学に行こうと言い出したのもこの影響でした。
きっと本物の龍踊りが見たいと思ったのでしょう。
11月に行われたマラソン大会にも参加することができました。
当日の朝に「マラソンは嫌だ!」と
パニックを起こしたので心配をしたのですが、
担任のH野先生の腕にすがるようにして、
運動場へと出てきました。
走るというよりは歩くといった方がピッタリでしたが
決められた距離を最後まで頑張って走りました。
H崎先生
由紀子の荒れる日々は側にいる私にとっても
大きなストレスになりました。
家族もいろいろ助けてくれるのですが、
夏休みは2人きりの時間が長くて、
休みが終わる頃には精神的にも肉体的にも
疲れきってしまいました。
このままでは共倒れになってしまう!
そう感じていた頃に助けてくださったのが、
音楽療法でお世話になっているH崎先生でした。
介護ヘルパーとしてもお仕事をされている先生が
由紀子の生活支援を引き受けてくださったのです。
2年前、音楽療法を始めた時に大きなパニックを乗り越えて
由紀子との信頼関係を築いた経験を持つ先生の存在は
とても心強いものです。
現在はガイドヘルプ、身体介助といろいろな手立てを使って
私たちの生活を支援してもらっています。
おかげで私も気持ちを立て直して、
また由紀子と向き合えるようになりました。
音楽療法も現川へ通えなくなった由紀子のために、
お友達の教室を借りて大村でレッスンを再開してくださいました。
しかも、教室を提供してくださるT中先生も
レッスンに参加してくださることになり
音楽の世界がまた広がりました。
音楽が好きなのにこだわりが強くて
素直に楽しめない由紀子にとって
音楽療法はとても大切な時間です。
いつも由紀子のことを親身になって考えてくださる
H崎先生に本当に感謝しています。
基礎体温
由紀子を苦しめているのは月経前緊張症です。
これはホルモンの作用で起ることなので治療の方法はありません。
その時々に対処していくしかありません。
由紀子が女性へと成長して行く事を喜びながらも、
なぜ由紀子ばっかりがこんなに苦しまなければならないのかと、
悲しく思えてなりませんでした。
ついつい後ろ向きになってしまう私の相談にのってくださるのが
主治医のA川先生と性教育のM原先生です。
M原先生の基礎体温を測ってみたらどうかと言うアドバイスで、
夏休みから基礎体温を測り始めました。
おかげで由紀子の身体のリズムが掴むことができ、
緊張症の始まりと終わりの予測がつくようになって、
ずいぶん気持ちが楽になりました。
そして、A川先生が処方してくださる薬でのおかげで不眠が解消されて、
以前のような激しいパニックを起こすこともなくなりました。
まだ一月の半分はイライラして憂鬱な日が続きますが、
今は「これが由紀子の生活リズム!」と受け入れ、
うまくつき合っていこうと思えるようになりました。
編集後記
今回の通信を書くのにはとても時間がかかりました。
由紀子の変化が大きすぎて、どうまとめればいいのか解らなかったのです。
そして、その変化について行けなくて、
うろたえてしまった自分の姿を思い出しては恥かしくなって
一度書いた文章を何度も書き直していました。
今まで、「趣味は由紀子を育てること」と言ってきた私ですが、
大人になろうとしている由紀子を支えて行くのには、
そんな甘いことを言ってはいられなくなりました。
もう家族の力だけでは由紀子は支えて行けないのかもしれません。
今回も本当にたくさんの方に助けていただきました。
教育・医療・福祉。
それぞれの立場から適切なアドバイスと支援をいただいたおかげで、
こんなに短期間で由紀子の笑顔を取り戻すことができました。
本当にありがとうございました。
これからもみなさんに助けていただきながら、
由紀子の成長を見守って行きたいと思っています。
よろしくお願いします。
ところで、由紀子にはやはり笑顔が似合いますよね!
私はこの笑顔が大好き!
この笑顔があれば幸せなのです。
反省はしても私の親ばかは治りそうにありません。(笑)
tomi
=END=
お世話になった方たちに郵送していた新聞です。
それを日記風にアップしました。
もともとの新聞としてPDFで見ることもできます。
2006年2月11日発行
ゆきちゃん通信 NO23
学 校
一学期の途中から学校へ行けない日が多くなって、
先生方には本当に心配をおかけしました。
口癖のように「学校へは行かない!」と言い続ける由紀子が
どうすれば安心して学校へ来られるようになるのか・・・
先生方は何度も話し合いを重ねて由紀子のために
プログラムを作ってくれました。
スケジュール表を利用して由紀子に学校生活の見通しを持たせ、
参加できない校外学習の時は
別メニューの学習課題を用意して学校で留守番をすることも
許してくださいました。
最初は戸惑っていた由紀子ですがだんだん笑顔が見られるようになって、
2学期の中ごろにはなんとか授業に参加できるようになりました。
今ではほとんどお休みすることもなくなりました。
先生方の理解のおかげで、
由紀子はやっと新しい学校の中に
自分の居場所を見つけることができました。
学校の作業学習は織物班です。
カランコとよばれる機械で布を織っています。
これが出来上がった作品です。
由紀子らしい配色に仕上がっています。
10 月に行われた「虹のまつり」では
中学部の出し物「龍踊り」のシンバルを担当しました。
おくんち見学に行こうと言い出したのもこの影響でした。
きっと本物の龍踊りが見たいと思ったのでしょう。
11月に行われたマラソン大会にも参加することができました。
当日の朝に「マラソンは嫌だ!」と
パニックを起こしたので心配をしたのですが、
担任のH野先生の腕にすがるようにして、
運動場へと出てきました。
走るというよりは歩くといった方がピッタリでしたが
決められた距離を最後まで頑張って走りました。
H崎先生
由紀子の荒れる日々は側にいる私にとっても
大きなストレスになりました。
家族もいろいろ助けてくれるのですが、
夏休みは2人きりの時間が長くて、
休みが終わる頃には精神的にも肉体的にも
疲れきってしまいました。
このままでは共倒れになってしまう!
そう感じていた頃に助けてくださったのが、
音楽療法でお世話になっているH崎先生でした。
介護ヘルパーとしてもお仕事をされている先生が
由紀子の生活支援を引き受けてくださったのです。
2年前、音楽療法を始めた時に大きなパニックを乗り越えて
由紀子との信頼関係を築いた経験を持つ先生の存在は
とても心強いものです。
現在はガイドヘルプ、身体介助といろいろな手立てを使って
私たちの生活を支援してもらっています。
おかげで私も気持ちを立て直して、
また由紀子と向き合えるようになりました。
音楽療法も現川へ通えなくなった由紀子のために、
お友達の教室を借りて大村でレッスンを再開してくださいました。
しかも、教室を提供してくださるT中先生も
レッスンに参加してくださることになり
音楽の世界がまた広がりました。
音楽が好きなのにこだわりが強くて
素直に楽しめない由紀子にとって
音楽療法はとても大切な時間です。
いつも由紀子のことを親身になって考えてくださる
H崎先生に本当に感謝しています。
基礎体温
由紀子を苦しめているのは月経前緊張症です。
これはホルモンの作用で起ることなので治療の方法はありません。
その時々に対処していくしかありません。
由紀子が女性へと成長して行く事を喜びながらも、
なぜ由紀子ばっかりがこんなに苦しまなければならないのかと、
悲しく思えてなりませんでした。
ついつい後ろ向きになってしまう私の相談にのってくださるのが
主治医のA川先生と性教育のM原先生です。
M原先生の基礎体温を測ってみたらどうかと言うアドバイスで、
夏休みから基礎体温を測り始めました。
おかげで由紀子の身体のリズムが掴むことができ、
緊張症の始まりと終わりの予測がつくようになって、
ずいぶん気持ちが楽になりました。
そして、A川先生が処方してくださる薬でのおかげで不眠が解消されて、
以前のような激しいパニックを起こすこともなくなりました。
まだ一月の半分はイライラして憂鬱な日が続きますが、
今は「これが由紀子の生活リズム!」と受け入れ、
うまくつき合っていこうと思えるようになりました。
編集後記
今回の通信を書くのにはとても時間がかかりました。
由紀子の変化が大きすぎて、どうまとめればいいのか解らなかったのです。
そして、その変化について行けなくて、
うろたえてしまった自分の姿を思い出しては恥かしくなって
一度書いた文章を何度も書き直していました。
今まで、「趣味は由紀子を育てること」と言ってきた私ですが、
大人になろうとしている由紀子を支えて行くのには、
そんな甘いことを言ってはいられなくなりました。
もう家族の力だけでは由紀子は支えて行けないのかもしれません。
今回も本当にたくさんの方に助けていただきました。
教育・医療・福祉。
それぞれの立場から適切なアドバイスと支援をいただいたおかげで、
こんなに短期間で由紀子の笑顔を取り戻すことができました。
本当にありがとうございました。
これからもみなさんに助けていただきながら、
由紀子の成長を見守って行きたいと思っています。
よろしくお願いします。
ところで、由紀子にはやはり笑顔が似合いますよね!
私はこの笑顔が大好き!
この笑顔があれば幸せなのです。
反省はしても私の親ばかは治りそうにありません。(笑)
tomi
=END=