今回の物語ではトゥルクの誕生からスタートしますので、まずは幼少期の成長が大きなテーマになります。
ヒトの脳は三才までに基礎が出来上がるので、乳幼児のケアは後の精神形成に大きく影響するとされます。
これについて、より学術的に述べたコラムも載せて置きます。
ここでは、どんどんシナプスを増やす教育が追及されており、それは知識を暗記させる教育とは全く異なり、如何に精神のキャパシティを広げるかという挑戦です。
具体的には、如何に多彩な刺激を脳に与えられるかを追及しており、それは自然や動物による刺激の方が人工的なモノよりも上としています。
大人にとって都会は刺激的かも知れませんが、プリミティブ(原始的)な子供は自然との共感性を強く持ち、ナチュラルな刺激の方が幼児のシナプスを発達させると実証されております。
物語でもこうした幼児の自然との共感性を描こうと思い、シャングリラ地方の四季に富んだ自然は幼児に多彩な刺激を与えると想像できます。
ヒマラヤ山麓の春は杏子や桃の花に覆われ、夏は強い日射しの元で大麦が育ち、秋は色付いた山々で薪を集めて、冬は真っ白な中で暖炉の火と共に過ごします。
こうした変化は幼児の脳に多彩な刺激を与え、シナプスの連結は多岐に渡って賢い子供を育てます。
ここで言う賢さは、感性の豊かさや美的センス、ユーモアや機知、熱中力や思いやりと言ったモノを差します。
私はまだ子育てをした経験がありませんが、近い内にそれをしたいと思っていますので、具体的に親がどう乳幼児に接するべきかを述べたコラムも参考にします。
ここでは、3才くらいの子供は好奇心が芽生えて「なぜなぜ」と繰り返す時期で、それを大人が一緒に探求するコトで伸ばせるとしています。
それには大人も子供に負けない好奇心を持つ必要があり、それには英語でよく「センス-オブ-ワンダー」と言われる、「驚きを持つ感性」が求められます。