「生命の核」と言えば遺伝子を思い浮かべる方も多いかと思いますが、遺伝子は保存用のメモリーで、実際に生命を動かしているのは酵素です。(酵素の基礎知識)
その酵素にも核があり、下のフィギュアの赤い丸がそれで「活性部位」と呼ばれています。
ここが触媒反応の核となり、そこには「補欠分子族」と呼ばれる微量元素が組み込まれおり、それが酵素に数万ものバリエーションを与えています。
この微量元素は巷では「超ミネラル」と呼ばれていますが、今回は学術的に Ultra Trace Mineral (UTM)と呼びます。
私はこの UTM こそが「生命の核」かと思い、それは鉄よりも重たいレアメタルで50種余りと見積もられています。
この見積もりは海のミネラルの種類から来ており、生命を産んだ海には80種余りのミネラルが存在し、生命はそれらを全て利用して来たと考えられるからです。
人の赤ちゃんは胎盤の羊水の中で、魚から爬虫類を経て哺乳類へと生命進化の旅をしますが、この羊水のミネラル組成は太古の海のそれに近いとされています。
ここでもし羊水に太古の海のミネラルが不足していたら、生命進化の旅は上手く行かずに赤ちゃんは完全な人に成れないでしょう。
海の80余種のミネラルがそれほど重要な理由は、UTM が酵素には必要で、その酵素が遺伝子発現を司っているからです。
言い方を替えれば、酵素の核である UTM が無ければ酵素は作れず、酵素が作れなければそれに対応する遺伝子は眠ったままでジャンクDNAと見なされます。
しかしそこに UTM が供給されれば遺伝子は目覚め、人は本来の力を発揮できる様になります。
当初は98%がジャンクと見なされた人のDNAは、実はもっとずっと多くの遺伝子をコードしていると解って来て、それをしっかり発現させるコトが完全な健康への道だという認識も広まって来ました。
そのカギを握るレアメタルは太古の海が隆起した地層に眠り、世界的な産地としてチベット高原が有名です。
中国がチベットを手放さない理由はそこにあり、人類はこれから益々 UTM の利用価値を高めて行くでしょう。