これについては以前に、ルーガは10歳になって物心がついてから売られたので、家族の住んでいる村や聴講生として通わせて貰えた小学校などは憶えているとしました。(漫画「闇っ子」の設定)
なので「親子の再会」を果たすのは物理的には難しくなく、それを阻んで来たのは心理的、社会的な壁というコトになります。
もうすでに「一人っ子政策」は廃止され、子供は3人まで持てる様になったので、一般的には社会的な壁は無くなり、あとは子供を闇組織に売った親と売られた子供の心理的な壁が残るとされます。
しかしルーガの場合、「中国女性革命」のリーダーとして党(ドン)と真っ向から対決して来ており、ドンから多額の報奨金を掛けられて追われる身(賞金首)だったので、社会的な壁も高く立ちはだかり続けます。
そんな革命のリーダーとなった娘の存在は、親にとってはとてつもない負担になるので、ルーガの両親は「そんな娘は知らない」とシラを切るしかありませんでした。
しかし今では、革命はほぼ達成されそうな観があり、ルーガは世界一の栄誉賞と言える「テンプル賞」を受け、更に名実共に世界一のロックスターにまで成っているので、自慢の娘として受け入れる方向に考えが変わります。
それによってドンから迫害を受けるコトは考えられましたが、娘はビリオネアで世界中から英雄と讃えられているので、国外追放されても何ら問題は無いと判断します。
こうして「親子の再会」はスムーズに達成されますが、ルーガはそれを表には出さず、あくまでもプライベートなコトとして密かに行います。
これは家族の身の安全を守るタメで、とりあえず両親と弟の3人には台湾へ渡って貰うコトにします。
それはルーガの家族に対する心理的葛藤が未だに強いからで、一緒に居ては革命の指揮に支障をきたすと判断したからでした。
こうして主人公の「家族の再生」は始めはドライなモノになりますが、いずれ革命が成就された暁には一緒に暮らし、心理的な壁は徐々に解けて行くとします。