ここでは代謝のカナメとしての、肝臓の機能が述べられています。
腸から吸収された栄養は一旦肝臓に入って、そこで酵素により代謝されて初めて体細胞が利用できる栄養素になると書かれています。
すると、人が生きられるのは肝臓のお陰と言え、もちろん酵素のお陰でもあります。
肝臓の酵素と言えばGPTとGOTが有名で、これはアミノ酸の代謝に関わっています。
酵素は既に5000種余りが特定されており、肝臓では特に解毒作用のある薬物代謝酵素が沢山作られ、これらはだいたい英語の頭文字3つで表記されています。 生物学系の論文で謎の頭文字3つが出てきたら酵素だと考えてまず間違いなく、近年その種類は数万にも達する勢いで増えているので、4文字のモノも出てきております。
肝臓について玄人的なコトが書けるのはココまでで、私は毎日よく酒を飲んで薬物代謝酵素のお世話になっておりながら、その頭文字も知らない素人です。
しかしソクラテスの「無知の智」に習って、人には肝臓の酵素代謝を全て理解するコトなど不可能だという「智」は持っているつもりで、化学薬品により肝臓を支配するといった医学の潮流にはあまり賛同できません。
そこを踏まえてもう一度、肝臓の代謝機能を詳しく見てみましょう。
ここではアミノ酸や核酸の代謝で発生するアンモニアやプリン体から、尿酸が合成されるコトも紹介されています。
尿酸は人体で一番活躍している抗酸化物質ですが、これが多すぎると血管や臓器に悪い影響を及ぼすコトも判っています。
ここまで肝臓での消化、代謝酵素の働きを見て来ましたが、食物から摂取した酵素は消化されたのち、ショートカットで体内酵素に代謝されるコトも解って来ました。
その為、酵素を医療的に用いる医者も増えて来ており、その先駆けは鶴見隆史さんです。
こうした医療は肝臓の酵素合成を楽にし、働きっぱなしの肝臓を休める効果も期待できます。
しかし何よりも肝臓を休めるのは「断食」で、消化と代謝を極限までスローダウンさせられます。
人生は100年と長いので、たまには肝臓を休めるのも善いかと思えます。