「こえ」に込められている想いや願いエピソードをまとめた記事が
財団法人 函館市文化・スポーツ振興財団で発行している
ステップアップの9月号に掲載になりました。
文字数制限があったので、盛り込みすぎの表現となってしまいましたが
「まあ、いいでしょう」
この情報誌、函館市、北斗市、七飯方面でしか手に入らないはずなので、記事の全文を載せます。
2010 9 Vol.258 ステップアップ 18ページに掲載
RELAY TALK-MY FAVORITE THING
「小さな僕からもらった歌」 高島啓之
2007年4月。脳外傷友の会コロポックル道南支部で私は、奥井さんと出会いました。
奥井さんは2005年の6月に生死を彷徨う交通事故の後遺症から高次脳機能障害を抱えていました。
事故後出来なくなったものを沢山抱えており、得意だったギターも弾けなくなり音楽を諦め落ち込んでいました。
そんな奥井さんと音楽ユニット「りぼん」を結成したのも同じ2007年4月の事です。
りぼんの音楽を通して、交通事故の恐ろしさや、高次脳機能障害者への理解を訴える活動をしてきました。
あっという間に4年目の活動に入っています。この函館にも「りぼん」の音楽活動がだいぶ広がってきたと思います。
私は、主にボーカルとギターと作曲を担当しています。
実は、幼少の頃の肺炎で治療に使われた強い薬の影響で両耳が難聴になってしまいました。人の半分ほどの聴力です。
小学校の頃は、補聴器をつけらされ、この体験は、心の傷となって今も残っています。
小さいながらに補聴器をつける事に抵抗を続けました。
同時に、難聴をカバーする為に、人の顔を見て話しを聴く事や、音に対して集中する事など、音を聴き分ける方法を自分なりに身につけました。
そんな小さな頃の自分の経験が、今の歌にも繋がっていると思います。
音の色、形。温度を意識しながら歌えるようになったのは、小さな自分のおかげなのだと思います。
同時に歌う事で、難聴へのコンプレックスも和らげる事が出来ています。
まだまだユメの途中、私の声(こえ)で、これからも、音楽と福祉を融合させた活動を続けて行きます。