がっこうだって どきどきしてる

がっこうだって どきどきしてる
アダム・レックス　文
クリスチャン・ロビンソン　絵
なかがわ　ちひろ　訳
ＷＡＶＥ出版
小学校低学年向け（７分）

うまれたばかりの　がっこう
はじめて　こどもたちを　むかえた日

　がっこうって　どんな　ところだろう？

そう

　がっこうだって　どきどきしてる

遊んだり　勉強したり　笑ったり　怒ったり
がっこうでの　こどもたち　＆　がっこう　の　一日を
がっこうの　目と　心で　つづった　おはなし

明るく　あざやかな　絵柄は
読み聞かせに　ぴったり
　
読んだ後に

　がっこうって　すばらしい！　たいせつにしたい！

って　子ども達が　思えるように
がっこうの　思いを伝えたい　絵本

がっこうだってどきどきしてる [ アダム・レックス ]

うみべのまちで

うみべのまちで
文／ジョアン・シュウォーツ
絵／シドニー・スミス
訳／いわじょう　よしひと
ＢＬ出版
小学校中学年～向け（６分）

うみべにすわる　少年
彼は　何を見つめているのだろう？

もちろん　海　だろうけど
彼が見つめているのは
おそらく　彼の　将来

おじいちゃんが　そうだったように
とうさんが　そうであるように
彼も　そうなるであろう

時間ごとに変化する　輝く海　と　海のまち
その下にある　くらい　炭鉱のトンネル
少年は　明るい日常から　暗いトンネルの世界へ
真摯に　見つめている

作者のあとがきによると
１９５０年代の
ケープ・ブレトン島（作者の出身地）　や　
世界のどこかの炭鉱の町の　おはなし

作者の　彼らへの思いが　
静かに　深く伝わってくる

集団の読み聞かせ　場の雰囲気による　とは思うが
読み聞かせに　かかわらず
子ども達に　伝えたい　と思う絵本

うみべのまちで [ ジョアン・シュウォーツ ]

おじいちゃんの ふしぎなピアノ

おじいちゃんの ふしぎなピアノ
はまぎしかなえ
講談社
幼児～大人（？）向け（３分）

余韻の残る絵本だ
まさに
おじいちゃんの　ふしぎなピアノの　余韻

老成したピアニストの　演奏を　聴いたときのように
そのピアノの中の　おじいちゃんの　心が　その人生が
見える

おじいちゃんのピアノが　作り出した景色を
絵とことばで　つづっていった
そんな絵本

だから　何なの？

って　言われてしまいそうなので
読み聞かせでは　場の雰囲気によるかな

ちょっとした時間に　絵で奏でられた音楽を
そんなときに　読みたい絵本　

おじいちゃんの　ふしぎなピアノ （講談社の創作絵本） [ はまぎし　かなえ ]

1000の風1000のチェロ

1000の風1000のチェロ
いせ　ひでこ・作
偕成社
小学校中学年～向け（９分）

その人の人生を　知りたいと　思って
手に取った　絵本

阪神淡路大震災復興支援チャリティーの
「１０００人のチェロ・コンサート」
それに　参加した　少年の目を通して語られる物語

いせひでこ氏の　あとがきを　読んでしまうと
ここに　何を書いても　陳腐に感じてしまう

　きもちを重ね合わせれば　歌はひとつになって　風にのる
　そして　きっとだれかにとどく

チェロコンサートを　観てはいない私
その私にも　この絵本によって　とどけられている

このメロディーのバトンを
だれかに　とどけられたら･･･　と思う

1000の風1000のチェロ [ 伊勢英子 ]

ろくろっくびのばけねこしまい

ろくろっくびのばけねこしまい
文　二宮由紀子
絵　荒戸里也子
ブロンズ新社
幼児～小学校低学年向け（４分）

夏は　夏らしく～
という訳で　お化けの話でも･･･

と　タイトルだけで　手に取ったこの絵本
裏切る　どころか
斜め上を　行っていました

最近の　お化け屋敷って　派手なんですね～
ふつうのねこは　こんなことしません

ページをめくる度　つっこんでしまう

考えてみれば　表紙の絵のとおりの 明るいストーリー
現代的な　ばけねこしまいの
アイドル　いえ　ふつうの“女の子”の　日常

絵本中に　彩られる
レトロ調　でも　現代的な　かわいく　ユニークな絵
とにかく　楽しい

読み聞かせでは　笑って
肩の力を抜くのに　ちょうど良い　絵本

ろくろっくびのばけねこしまい [ 二宮由紀子 ]