おとといのことだか、夕餉の食卓でNHKの「ニュース7」を聞いていた。思わず吹き出してしまったのは、次のニュースが流れたときである。
「自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、衆議院予算委員会では、旧安倍派の会計責任者の参考人招致について採決が行われ野党側の賛成多数で議決されました。
(中略)
与党側の筆頭理事を務める自民党の井上元万博担当大臣は記者団に対し(中略)『招致は今まで全会一致が原則だったので、その慣例を半世紀ぶりに破ることは大変遺憾だ。数の力による議事運営は厳に慎んでもらいたい』と述べました。」
(NHK NEWS WEB 1月30日配信)
え?「数の力」に物を言わせるのは厳に慎んでもらいたい、だって? 一体、どの口が言っているのだ!
私は開いた口がふさがらず、それを通り越してつい吹き出してしまったのである。
ごく最近まで、政権与党の自公は国会衆議院の過半数を占めていた。
その頃は政権与党の自公が「数の力」に物を言わせ、強行採決で重要法案を可決するのが常態だったではないか。
まさか自民党の井上理事はそれを忘れたわけではあるまい。
記憶に新しいのは、安倍自民党が安保関連法案を強行採決したことである。
東京弁護士会はこれに強く抗議し、次のような声明を出している。
「本日、衆議院本会議において、『安全保障関連法案』が与党のみによる賛成多数で強行採決され、参議院に送付された。
(中略)
法律専門家の大多数が憲法違反と主張し、国民の多くからも強い反対や懸念の表明があるにもかかわらず、『安全保障関連法案』を政府及び与党が衆議院本会議における強行採決で通したことは、国民主権を無視し立憲主義及び憲法9条をないがしろにする暴挙と言わざるを得ない。」
(東京弁護士会2015/7/16)
政権与党の自公が衆院選に大敗し、少数与党に転落したのは昨年10月のこと。こうした(10年前の)強行採決の風景も「今は昔」の懐かしい出来事になった。
そうした10年前の「暴挙」といい、きのうの「参考人招致」をめぐる野党の「多数決方式の導入」といい、私が強調したいのは、ここには紛れもなく民主主義の本質が現れている、ということである。
え?民主主義の本質だって?一体どういうこと?
(つづく)
「自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、衆議院予算委員会では、旧安倍派の会計責任者の参考人招致について採決が行われ野党側の賛成多数で議決されました。
(中略)
与党側の筆頭理事を務める自民党の井上元万博担当大臣は記者団に対し(中略)『招致は今まで全会一致が原則だったので、その慣例を半世紀ぶりに破ることは大変遺憾だ。数の力による議事運営は厳に慎んでもらいたい』と述べました。」
(NHK NEWS WEB 1月30日配信)
え?「数の力」に物を言わせるのは厳に慎んでもらいたい、だって? 一体、どの口が言っているのだ!
私は開いた口がふさがらず、それを通り越してつい吹き出してしまったのである。
ごく最近まで、政権与党の自公は国会衆議院の過半数を占めていた。
その頃は政権与党の自公が「数の力」に物を言わせ、強行採決で重要法案を可決するのが常態だったではないか。
まさか自民党の井上理事はそれを忘れたわけではあるまい。
記憶に新しいのは、安倍自民党が安保関連法案を強行採決したことである。
東京弁護士会はこれに強く抗議し、次のような声明を出している。
「本日、衆議院本会議において、『安全保障関連法案』が与党のみによる賛成多数で強行採決され、参議院に送付された。
(中略)
法律専門家の大多数が憲法違反と主張し、国民の多くからも強い反対や懸念の表明があるにもかかわらず、『安全保障関連法案』を政府及び与党が衆議院本会議における強行採決で通したことは、国民主権を無視し立憲主義及び憲法9条をないがしろにする暴挙と言わざるを得ない。」
(東京弁護士会2015/7/16)
政権与党の自公が衆院選に大敗し、少数与党に転落したのは昨年10月のこと。こうした(10年前の)強行採決の風景も「今は昔」の懐かしい出来事になった。
そうした10年前の「暴挙」といい、きのうの「参考人招致」をめぐる野党の「多数決方式の導入」といい、私が強調したいのは、ここには紛れもなく民主主義の本質が現れている、ということである。
え?民主主義の本質だって?一体どういうこと?
(つづく)