N国「ぶっ壊す」連呼し国政へ 何が起きた、その戦略は
朝日新聞 2019年7月24日20時38分
NHKから国民を守る党(N国)が参院選比例区で1議席を得た。候補者たちは選挙運動で、国政に関する態度は示さず、ひたすら一つのフレーズを繰り返した。「NHKをぶっ壊す」。この作戦で、選挙区で計3・02%の票を得て、国庫から政党交付金を受ける資格も得た。何が起きたのか。
22日午前4時10分。NHKが、党代表の立花孝志氏(51)の当選確実を速報した直後だった。「勝ったぞ!」。立花氏は拳を突き上げた。「結党から6年。目標どおり国会議員になりました」。都内のビルに設けた会見場で、党所属の地方議員や参院選の候補者ら30人あまりと喜んだ。
選挙戦で立花氏が打ち出したのは、受信料を払った人だけがNHKを視聴できるようにするスクランブル放送の実現だ。政見放送では「NHKをぶっ壊す」を連呼。NHK職員の不倫を繰り返し話題にし、「さあ、テレビの前のあなたもご一緒に『NHKをぶっ壊す』」。候補者の中には、時間内で一言も発しない男性や寸劇を繰り広げる女性もいた。動画サイトのユーチューブでも配信し、再生回数は300万回以上にのぼった(←実際には500万回超えてますが)。自民党が公式チャンネルにあげた安倍首相のCM再生回数(約240万回)をも上回った。
一方で消費増税や社会保障といった課題への態度は示さず、かわりに党員の多数決で政策ごとに賛否を決める考えを掲げた。ただし「自民党がNHKのスクランブル放送をやってもいいというのなら、憲法改正に賛成する」と立花氏は22日の動画で述べている。
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【 所 感 】
今回、参院選にてNHKから国民を守る党〔N国党〕が議席を獲得したことで、今後、NHK内部からも立花氏に賛同する職員さんが出てくる可能性もあるのではないか…。
実際のところ、NHK内部にはN国党・立花代表(元NHK職員)と同様に、NHKに対する不信感というものを抱いておられる職員さんもいるでしょうから、こうした職員さんたちによって、さらにNHKの悪しき体質を公の下にすれば、もはや改善の道を歩むより他がなくなり、それはNHKだけでなく、NHKに深く関わってきた政治家たちの悪行をも知らしめることにも繋がっていくわけです。
◆ 特殊法人の名の下に、既得権益の温床の場となってきたこれまでのNHK
このことはNHKだけでなく、当該記事元の朝日新聞社の善良な職員さんたちにも同じことがいえることであり、またその他マスメディアの職員さんたちにも同じことであります。
さらにいえば、NHKの記者さんも、朝日新聞の記者さんも、その取材力は抜群でありましょうけども、これまでは正確な情報は悉く封印させられ、自身の想いとは異なった情報を世に流布しなければならない "もどかしさ" みたいなものもあったのではないかと思われます。
ですから、NHKから国民を守る党が議席を獲得したことの衝撃というのは、これまで腐敗しきったマスメディア全体の体質を改善する効果がある、ということも念頭において考えなければなりません。
そして今後、NHKから国民を守る党に対しては、自民党やその他野党のみならず、あらゆる既得権益層からの強い抵抗が予想されますが、挫けず頑張っていただきたいものであり、やたらめったらに、「NHKが悪い!」「朝日新聞が悪い!」と叫ぶのではなく、その内にある "良心" を引き上げる方向へと導いていくことこそ、大事なんだと思われます。