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和貴の『 以 和 為 貴 』

民主主義と独裁主義との二重構造の狭間にあって…

「嫌韓」の裏に格差と陰謀論
毎日新聞:9/23(月) 10:30配信


「嫌韓」という排外主義が吹き荒れている。少しでも冷静な議論をすれば「売国奴」などの罵声が飛んでくる。

背景にはアベノミクスにも責任がある格差がある。人間が感じる不満は相対的なものだ。客観的には中間層、あるいはやや上であっても、富裕層に恩恵が偏っていると感じれば不満は爆発する。

こんな時の政権の対応ははるか昔から同じだ。一つは下に目を向けさせ「それよりはまし」と考えさせる。もう一つは外へ目を向けさせる。

◇国外にそらす

安倍政権もアベノミクスに足らざる点があることは認めている。だが、安倍晋三首相は国会答弁ですぐにかっとなることに表れているように批判を受け止めることが苦手なようだ。

政治の役目はなによりもまず、批判者、少数者との対話にある。しかし、安倍政権はすすんで自らの欠点を認め、国民と双方向の対話をすることがうまくできていない。

トランプ米大統領の例をあげるまでもなく、国民をうまく統合することができない政権の逃げ道はいつも不満を国外にそらすことだ。対韓輸出規制はそういう機能を果たした。

◇今も昔も変わらぬ陰謀論

もう一つの特徴は陰謀論だ。「中露に、あるいは中韓にあやつられている政党、新聞。自分だけが真実を知っている」「各国政府はユダヤ人とコミンテルンに支配されている。自分だけが真実を知っている」

今も昔もポイントは、自分の知らないところで誰かが不当な利益を得ているという感覚だ。この感覚自体は間違っていない。どのような体制であろうと不備はいつもあるからだ。

不満の先が間違っている。責任は「ユダヤ人」にも「在日」にもない。「ユダヤ人」は現実のユダヤ人とは関係がない。なぜならば現実は常に複雑であり、日韓関係も含めて一方的に非難できるものなどないからだ。そんな当たり前のことは、みんな日常生活でよくわかっている。

けれども、意識的に現実から目をそらさないと気持ちよく他者はののしれない。だから陰謀論がセットでついてくる。

◇家族に言えることなのか

その証拠に罵声を書き込んでいるあなたは、それと同じことを自分の家庭、あるいは会社で言えるだろうか。友人や家族と対立した時に「半島に帰れ」などと、面と向かって言えるだろうか。自分の現実と無関係だと思っているから書き込めるのだ。

あなたが本当に嫌いなのは日本なのだろう。昔の日本は良かった、今の日本は左翼に汚染されて堕落してしまった、というのもおきまりの文句だ。あなたは現実の日本が受け入れられない。格差を放置し、少数者に冷たい、個人に冷たい、そしてあなたにも冷たい、きっと誰かがずるをしていい思いをしているに違いない、今の日本を否定したい。

しかし、そうは口に出せない。すぐに「おまえはどうなんだ」という罵倒が返ってくるからだ。自己責任という理不尽な威圧が社会にのさばっている。

だから、代わりに韓国を持ち出すのだ。決して自分に跳ね返ってくることがない韓国という的に罵声を投げつける心地よさが「嫌韓」だ。

ヒトラーの演説の特徴について以下の指摘がある。

「聴衆を熱狂させて強い印象を与えるには、他人に対して、特に比較的良い生活をしている――本当にそうか、または、そうみえる――人たちに対して、猛烈な侮辱的攻撃を加える演説に及ぶものはない」(「ワイマル共和国史」エーリッヒ・アイク、ぺりかん社)

そして、ナチスのあおり文句の一つが「フランスと断交せよ」だった。

◇あなたには責任がある

家でノートに書いているだけなら無害だが、たとえ匿名の掲示板であっても公にすればそれなりの責任が伴う。

格差は社会を不安定にする。戦間期の日本やドイツでは政治家の暗殺に結びついた。「ユダヤ人の陰謀」「統帥権干犯(とうすいけんかんぱん)」などの妄想にあおられ、それを信じたものによって実行された。

多くの国会議員と日韓関係について話をしてきた。もちろん例外はあるが、「嫌韓」の風潮に対する彼らの態度を一言で言い表すとすればおびえだ。輿論(よろん)が暴走する怖さを切実に感じている。

無数の匿名の声が時には力を持つ。天皇機関説事件では政府も新聞も当初は美濃部達吉を支持した。不敬だという中傷は、あまりにもデタラメだったからだ。しかし、デタラメでも輿論が沸騰すると歯止めが利かなくなる。

あなたの口汚い罵声は、残念なことにやっぱり現実とつながっている。家族や会社の同僚からは、あなたが書き込んだ非人間的な差別的言辞は隠し通せるかもしれない。しかし、いくら目を背けても現実はあり続け、あなたの書き込みはいや応なくあなたに返ってくる。

ことが起きてから「そんなつもりではなかった」という言い訳は通用しない。【政治プレミア編集部・須藤孝】



【 所 感 】

まず、この須藤孝という政治記者に対しては、憐みの気持ちが込み上げてきます。おそらくは、書きたくもないことを書かされてしまった  、と。

その上で、 "毎日新聞社" という日本の新聞社が、完全に国外企業(独裁国機関紙)化されていることを認めるしかありません。

また、自身が務める会社が、知らず知らずのうちに他国(他社)に乗っ取られていた  、なんてことになってしまうと、労働意欲にも支障をきたし、精神的に追いやられてしまうこともあります

ですから、当該記事を読んでいて、記者としての "言論の自由" を奪われてしまったことに対する、須藤氏の心の叫びのようにも思えてくるのです。

おそらくは、フリーになりたくてもなれない、もどかしさもあるのでしょう。なんせ、独裁国家の機関紙ですから、一生抹消、 "言論の自由" のない空間のなかで、これからも、こうした記事を書き続けなければならないのですから。

そうした意味において、 "表現の自由" や "言論の自由" というのは、本当にかけがえのないものなんだと、改めて感じられます。


さて、やはりこうした記事の節々には、私たち一般庶民に対する、  "恫喝" や "脅迫" めいた文言が紛れ込んでおり、これを自動車メーカーで例えるならば、ブレーキの利きが鈍い自動車を、ワザと作っては販売するようなものであり、そしてひとたび、事故を起こした人に対しては、 "自己責任" だといって開き直るのですから、いわゆる "詐欺" 行為にもあたります 。

まさに、 "公" の機関に属する者たちが、こうした "恫喝" や "脅迫" や "詐欺" という行為を平然と行い、しかも 「自己責任が伴う」 などといって責任逃れを企てるのですから、最早、「民主主義国家に生きる人すべてにとっての敵」といっても過言ではありません。


本来ならば、一般庶民の代弁者(代行者)としての "公人" が、いまや、既得権益層の代弁者(代行者)と成り果ててしまっていることからしても、この日本という国が、民主主義と独裁主義との二重構造に陥ってしまっていることの表れともいえますし、実のところは、現在の香港以上に酷い状態だと考えられるのです。


最後に、民主主義の国民として生きるのか、独裁主義の国民として生きるのか、その判断は各々違うと思われますが、私個人としては、「心穏やかに生きていければそれでいい  〔日本型民主主義〕」と考えます。

↓↓モチベーション維持にご協力お願い致します。m(_ _)m

コメント一覧

yusuke1012
テレビ倒さん様、こんにちは!

百田大先生…(´ω`*)ぷ

それに、「陰謀の仕掛け」にまんまと嵌ってしまう人もあると思うので、よくよく気をつけないとですね。

ある意味、『おまけ』同士、仲が良いのかもしれませんね(^^♪
yk-soft-85
ゆぅすけさんへ。

--「嫌韓という排外主義が吹き荒れている。」--

「嫌韓」は本の表題でしか見ないと思います。私の周りでも、「韓国は間違っている。」と言う人はいますが、「韓国が嫌いだ。」と言う人には、今のところ会った事は有りません。百田尚樹(大先生)以外にはW

例え、国民全員が一国を嫌いだとしても、これを「排外主義」と名付けるのは「陰謀の仕掛け」と言えます。人口の30%の外国人が訪れる日本が「排外主義」なら、世界には「まともな国」は殆ど無いと言えます。

「単に国際法を守らない国」を嫌っているだけの事を、「排外主義」とレッテル張りをしなければ文章を作れない、幼稚さ。

【政治プレミア編集部・須藤孝】。プレミアには『おまけ』の意味が有ります。
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