論語を現代語訳してみました。
為政 第二
《原文》
子曰、視其所以、觀其所由、察其所安、人焉廋哉、人焉廋哉。
《翻訳》
子 曰〔のたま〕わく、其〔そ〕の以〔もち〕うる所を視〔み〕、其〔そ〕の由〔よ〕る所を観〔み〕、其〔そ〕の安〔やす〕んずる所を察〔さっ〕すれば、人 焉〔いずく〕んぞ廋〔かく〕さんや、人 焉んぞ廋さんや。
子 曰〔のたま〕わく、其〔そ〕の以〔もち〕うる所を視〔み〕、其〔そ〕の由〔よ〕る所を観〔み〕、其〔そ〕の安〔やす〕んずる所を察〔さっ〕すれば、人 焉〔いずく〕んぞ廋〔かく〕さんや、人 焉んぞ廋さんや。
《現代語訳》
〈子夏〔しか〕さんがさらに、述べられました。〉
先師(=孔子)はまた、次のようにも仰られています。
回(顔回のこと)に限らず、さまざまな弟子たちの日常の行いを観察し、その人物が経てきた過去であったりを眺〔なが〕めみることで、その人物が目指そうとしている未来予想図であったりもが、察〔さっ〕することができる。
そうであれば、人は、自分というものを隠すことはできないし、また、その人の本当の人物像も観えてくるんだよ、と。
〈つづく〉
※ 関連ブログ 人焉んぞ廋さんや
※ 原文・翻訳の出典は、加地伸行大阪大学名誉教授の『論語 増補版 全訳註』より
※ 現代語訳については、同出典本と伊與田學氏の『論語 一日一言』から参考としている
※ 孔先生とは、孔子のことで、名は孔丘〔こうきゅう〕といい、子は、先生という意味
※ 『視』は注目し、『観』は広くながめる。『察』は細かく見る、ということ
※ 画像は、魅力的なフリー画像『Pixabay』さんより