人焉(いずく)んぞ廋(かく)さんや
「子 曰わく、其の以す所を視、其の由る所を観、其の安んずる所を察(み)れば、人焉んぞ廋さんや。人焉んぞ廋さんや。 」
■その意味は?
その人物の日常生活の現在をしっかりと視る。その人物が経てきた過去を観(なが)めみる。その人物が落ちつこうとしている未来の着地点を察する。そうすれば、その人物は自分を隠すことはできぬ。本当の姿が分かるわな。
(加地伸行全訳注 「論語」より)
■感想
現代的なことばでいえば、まさに "反面教師" や、 "人のふり見て我がふり治せ" が相当するように考えられるのではないだろうか。さらに私はこれまで、個人主義(自分勝手な)的な言動で多くの人たちに対し、違和感や嫌悪感というものを感じさせてきた。そして今度は、人に与えてきた違和感や嫌悪感というものが、今度は己に跳ね返えってきたわけである。
他人を観察する前に、まずは己を省みることの大切さを改めて思い知ることができた。