花びら餅

2019-01-28 18:05:38 | お菓子とお茶

今年も恒例の花びら餅を作りました。

花びら餅は、裏千家茶道の初釜には欠かせない新春のお菓子です。
正式には、「御菱葩(おひしはなびら)」「菱葩餅(ひしはなびらもち)」といい、宮中雑煮をお菓子にアレンジしたもの。

裏千家十一代の玄々斎が拝領された宮中雑煮を参考に、京都の菓子舗である川端道喜さんが考案した和菓子です。

宮中では、鏡餅に、十二枚の薄くのした、白い丸餅と紅い菱餅を重ねて飾ります。
この白い丸餅に紅の菱餅を重ね、白味噌とごぼうを乗せたものが宮中雑煮です。
汁がないお雑煮なのですね。

ごぼうは、固いものを食することで健康長寿を願う宮中の「歯固めの儀」の「押鮎」を見立てたものです。
花びら餅では、甘く柔らかく煮た袱紗牛蒡を挟みます。


今では、様々な菓子舗でそれぞれのお味が年頭に並びます。

結愉Salonでは、
柔らかに練り上げた求肥を丸く薄くのして、
紅く染めた求肥をひし形にして重ねます。


十勝産の手亡豆で作った白餡を、白味噌たっぷりの味噌餡に練り上げ、

袱紗牛蒡と一緒に乗せます。

二つに折って出来上がり。


白く滑らかな肌合いに、紅色が透けて上品です。

やはり濃茶に合いますね。


今年で4年目の花びら餅作り。
毎年同じ様に作ることができる幸せをかみしめつつ、今年も健康に過ごし、来年もまた作りたいと願っています。

お初釜の干菓子

2019-01-15 11:49:14 | お菓子とお茶

お師匠の先生のお初釜で、私の干菓子を使っていただきました。

おめでたい新春に相応しいように、富士山と梅をかたどることにいたしました。


1種は、押物製で「御山みやま」と名付けました。

豊かに雪が降り積もった富士山をイメージして、白と青に染め分けて、焼印を付けました。

もう1種は、寒氷製で「梅」と名付けました。

紅梅と白梅をひとセットに、ほんのり金箔でお化粧しました。


年に一度のお大切なお初釜に、私のお菓子を使ってくださる事がとてもありがたく、嬉しく、
ひとつひとつ心を込めて丁寧に作らせていただきました。

和やかなお薄の席で、みなさまにたのしんでいただけて幸せでした。


「毎年同じ事が出来る幸せ」と仰る先生のお言葉が心に沁みます。

新春クッキー詰め合わせ

2019-01-15 09:40:54 | お菓子とお茶

新春のお集まりに召し上がるクッキーの詰め合わせのご要望をいただきました。

年末に作った小箱を基本に、形や大きさをアレンジし、

抹茶やチョコレートなどを加え、お味もアレンジ。


すぐに召し上がるとのことでしたので、アクリルの平たいケースに詰合せました。

豊かなお茶のひと時を、華やかに演出しますように
心を込めてお渡しいたしました。

ごぼう 恒例の花びら餅の準備

2019-01-15 09:22:31 | お菓子とお茶

今年も恒例の花びら餅を作ります。

先ずは、「袱紗牛蒡(ふくさごぼう)」作りから。
中にはさむ、ごぼうの砂糖漬けのことです。
これに3日かかります。

1日目は、ごぼうの皮をそぎ、大きさに切って、水晒し、ゆで汁をこぼしながら煮て灰汁を抜いていきます。

今年は、京都伝統野菜の堀川ごぼうをオーガニックで求めました。

さすが!柔らかくなるのがとても早いです。

次は、蜜を作り、水煮したごぼうをゆっくりと1時間かけて煮ます。

そのまま冷まして、一日置きます

2日目は、火にかけ温めてざるに上げ、蜜にざら目糖を足して糖度を上げ、また一時間コトコト。

再びそのまま冷まして、一日置きます

いよいよ3日目。
火にかけ温めてざるに上げ、蜜に更にざら目糖を足して糖度を上げ、ごぼうを浸けて1時間ほど。

蜜もずいぶん濃くなりました。

出来上がったごぼうを、上白糖に上げてまぶします。

とても柔らかく風味良く仕上がりました。

今度は、きれいに並べて予熱のオーブンで表面を乾かします。


袱紗牛蒡の出来上がり。

ひとつひとつの工程を丁寧に、出来上がったごぼうはこのままでも美味しい。

花びら餅に仕上げるのがたのしみです

春の息吹 七草粥

2019-01-07 07:37:26 | 季のモノコト

1/7の今日は人日の節句。

朝食に七草粥をいただきました。

「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、春の七草」


雪間から力強く芽吹いた春の息吹を摘み、体内に取り入れて、無病息災を願う日本の美しい風習です。

お正月のご馳走でくたびれた身体をいたわるという効用も期待できますね。