今年も恒例の花びら餅を作りました。
花びら餅は、裏千家茶道の初釜には欠かせない新春のお菓子です。
正式には、「御菱葩(おひしはなびら)」「菱葩餅(ひしはなびらもち)」といい、宮中雑煮をお菓子にアレンジしたもの。
裏千家十一代の玄々斎が拝領された宮中雑煮を参考に、京都の菓子舗である川端道喜さんが考案した和菓子です。
宮中では、鏡餅に、十二枚の薄くのした、白い丸餅と紅い菱餅を重ねて飾ります。
この白い丸餅に紅の菱餅を重ね、白味噌とごぼうを乗せたものが宮中雑煮です。
汁がないお雑煮なのですね。
ごぼうは、固いものを食することで健康長寿を願う宮中の「歯固めの儀」の「押鮎」を見立てたものです。
花びら餅では、甘く柔らかく煮た袱紗牛蒡を挟みます。
今では、様々な菓子舗でそれぞれのお味が年頭に並びます。
結愉Salonでは、
柔らかに練り上げた求肥を丸く薄くのして、
紅く染めた求肥をひし形にして重ねます。
十勝産の手亡豆で作った白餡を、白味噌たっぷりの味噌餡に練り上げ、
袱紗牛蒡と一緒に乗せます。
二つに折って出来上がり。
白く滑らかな肌合いに、紅色が透けて上品です。
やはり濃茶に合いますね。
今年で4年目の花びら餅作り。
毎年同じ様に作ることができる幸せをかみしめつつ、今年も健康に過ごし、来年もまた作りたいと願っています。