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2015.09.23(水)月山八合目駐車場から中の宮を経て、剣ヶ峰を越して東補陀落と御浜池まで往復してきた。
当初は、鳥海山からの戻りに、姥沢側からリフトを利用して姥ヶ岳に回り、月山山頂~姥沢駐車場まで歩いて戻ることを予定していた。
しかし、このコースでは大変な数の登山者と逢うことになるだろうと思い、車中泊した道の駅『庄内みかわ』を出発するときに目的地を変更。
家族には、姥沢からのコースと伝えてあったので、月山八合目駐車場についてから電子メールで連絡。
(この駐車場はスマホ(au)の圏外だったため、弥陀ヶ原に登ってから送信。)
*
東補陀落についてはいろいろな方が紹介している。
その記事を見て、わたしもいつか訪れてみたいと思っていた。
【補陀落(ふだらく)】
(梵語Potalakaの音写。光明山・海島山・小花樹山と訳す)観世音菩薩が住む山。南海上にあるという。観音の浄土として崇拝された。日本でも、この名の霊地が信仰され、那智山、日光山、足摺岬海上などはその例とされる。
天気も良いし、紅葉も楽しめる。
ついでに、前日登った鳥海山も弥陀ヶ原の池塘の向こうに眺めることができる。
そんな期待をもって歩き出した(8:00)。
もちろん、この地は聖地。
中の宮(参籠所)では帽子をとって礼拝。
わたしなりに敬虔な気持ちで歩かせてもらうことにした。
中の宮からすぐの木道入口まで来ると、張られたロープの下をくぐり左折。
そこから10mほどのところで、湿原の中の道が見えてくるので、それを進む。
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(中の宮からの木道入口の地点で左折)
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(右手の湿原に道)
弥陀ヶ原の上空に鳥海山が浮かんでいる。
振り返れば色鮮やかな月山山頂への緩やかな斜面。
いっそ座り込んで眺めていたい、そんな気持ちが湧いてくる。
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(鳥海山を遠望)
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(月山山頂の方角を遠望)
道は明瞭で、池塘の脇を抜けると剣ヶ峰に出る。
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(池塘の脇を行く道)
ササなども刈りはらわれ、手入れされているのが分かる。
”のぞき”と称される地点に来ると、眼下に藁田禿山(わらたはげやま)、東補陀落の岩塔群、御浜池が見えてくる。
”すりばち”の底に向かうように弥陀ヶ原から落ち込む斜面の光景も素晴らしい。
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(中央が藁田禿山、左肩に岩塔、右下には御浜池)
いよいよ急斜面の下りとなるハシゴが出てくる。
この辺りは強い獣臭がすると紹介されていたので、いつものクマ除け鈴に加え、常時携行している笛も取り出して準備。
なにせ、今回も単独だから。
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確かに獣臭はするがそれほどでもなく、クマでもないようなので一安心。
とにかく下りの連続。
ところどころ設置されたロープを利用し、下りて行った。
きっと雨上がりのときは滑って大いに苦労するにちがいない。
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下って、下って・・・。
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▲トリカブト
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(だいぶ近づいてきた)
水平状になったところで、右折してしまった。
持参していた地図(山と高原地図 鳥海山・月山)を取り出してもみなかったのが原因。
(やはりポイントとなるところで確認するという習慣をつけなければと反省した。)
この道は御浜池に行く道なので、岩塔には帰路に寄ることにして、そのまま進んだ。
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(これまた急な下り)
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(周囲にはキノコ。見分けもつかないくせにだんだん目がキノコモードになってしまう。我欲、我欲・・・。)
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(弥陀ヶ原ははるか上部にある)
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(色鮮やかで美味しそうな果実)
ここであやうく蛇を踏みそうになった。
あやつは、頭と尻尾を岩の間に隠し、胴体だけ陽にさらしている。
ストックでつついても動かないので、またいで通過。
(戻りのときには、目の前をズルズルと横切っていった。体長は70~80㎝もあったろうか? とにかく蛇は大の苦手だ。)
御浜池にはカモが3羽ほどいたが、こちらが近づくと向こう岸へと飛び去ってしまった。
後は静寂そのもの。
ここでゆっくり休憩。
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▲御浜池
来た道を戻り、東補陀落に到着。
大岩の後ろに回り、屹立を見上げる。
そしてさらに上部の方まで登ってみた。
ここには観音像や剣などが安置されているようだが、確認することはしなかった。
足元には、剥がれ落ちた平たい岩が、まるで破壊された厚手のスレートのように堆積している。
身の安全を考え、あまり長居することなくここを後にした。
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(足元に広がる光景)
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(剣ヶ峰の方角)
そして上り、また上りの連続・・・。
下りてきたのだから仕方がない。
”のぞき”の地点まで戻って、東補陀落と御浜池を振り返り見た。
ここまで今日は誰とも逢わない、独りの歩きだった。
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中の宮で脱帽・礼。
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▲中の宮
木道では家族連れが散策・休憩。
「昼食は木道のベンチで」と予定していたこちらの思惑は外れてしまった。
仕方がないので、車に戻り(13:16)、食事。
この後は、国道47号~13号を通り、道の駅『尾花沢』で休憩。
国道48号作並から仙台市中心部に向かう道路の渋滞を避けるため、347号鍋越峠を抜けて宮城県加美町へ。
そして、457号を通って我が家に戻ってきた。
2か月ぶりの山歩きが二日続きだったことから、これまでにない疲労困憊になってしまった。
※歩いたコース
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のぞきからは結界を破って入っていくような感じになりますね。
御浜池へ行くとずっと居たくなるようです。
戻って右手(北側)はお花畑。まだ何か咲いていたのでは?
ハイ、やっと実行できました。すごいところですね。また、たった一人で御浜池のほとりに立って剣ヶ峰の方法を見上げ、携帯電話は圏外で、何かあったらと少々心細くもなりました。
どなたかが”ヘビの置物”のことを書いていましたが、実際にヘビに遭遇すると、「もしかしてヘビの巣山?」などと想像もしてしまいました。ヘビの活動が鈍る冷涼な季節がタイミングかもなどと勝手に思っています。
入るところが有っても出口が無い。
しかし、綺麗でしたね~
途中の岩
出っ張った岩が木の間から見ると男根そっくりに見えるんですよね。
なかなか人が行かないんですがいいとこなんですがね~
宮城県の北泉ヶ岳の北側にある大倉山(縄文の森)に、氾濫原というものがあります。ここでは、けっこうな水量の沢が忽然と消えてしまいます。
それにしても、山形県には男甑山の烏帽子岩とか三宝荒神山のローソク岩とか奇怪な岩塔があり、奥深さを感じますね。