旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

男甑山・女甑山(丁山地)(山形県)

2013-11-02 23:55:42 | 山形県の山


そろそろ紅葉も終わりだろう。見たい気持ちに応えてくれたかのように今日はとても良い天気。丁山地(ひのとさんち)の双耳峰:男甑山(おこしきやま)・女甑山(めこしきやま)の素晴らしい眺望を目いっぱい楽しんできた。


朝4時過ぎに家を出て、国道48号~13号とひたすら北上。
目指す先は、山形県と秋田県境にある甑山(こしきやま)。

山形県新庄市あたりからはすごい朝霧。
フォグランプを点けての慎重な運転となった。
それでも金山町を過ぎるころには、明るい光がさしてきた。

最上郡真室川町(まむろがわまち)の及位(のぞき)に至った所で県道35号に左折。
5分もかからずに鏡沢集落の所にある前森山林道への入口へ。



▲前森山林道への入口(ガードレールの向きに沿って右折)


後は山に向かってそのまま進むと林道終点の登山口に着いた。
途中、南新庄でコンビニに寄ったりしたものだから、もう7時半になってしまった。



▲登山口


▲上:薬師如来堂 下:宿坊跡 脇には寺屋敷(鎌倉~室町時代)と記されている。


▲美林広場にある悠森舎(ブナの森コンサートが開催されたりしている)


▲美林広場のブナ林(今日はここに戻ってくる)


▲矢島街道への分岐(右に行くと甑峠)



今日は初めての山にも関わらず、欲張りなコースを設定。

女甑山から甑峠側に降りるのはかなり危ないらしいので、その逆で登ることにした。



▲ナメコ


▲甑峠(ここから女甑山に登っていく)


▲こんな大木の脇をくぐって


確かにこんなコースを降りるのは避けた方がいい。
ほぼ垂直気味。
それにこの北斜面は濡れて滑りやすい。
トラロープが設置されている箇所もあるが、それに頼るのはこれまた危険。



▲ロープはあるが不安


▲この岩場の脇の斜面


慎重に、慎重に登った。



▲尾根筋に出た(左側は絶壁)


▲これから行く女甑山


▲ここにもあった急な岩場


女甑山の山頂(979m)に到達。
ここまで誰にも逢わない。
まったくもって一人の静かな歩き。

雪を頂いた鳥海山が美しい。
眼下の山々の紅葉は、朝日をあびてこれまた色鮮やか。
見上げれば碧空。



▲女甑山山頂


▲鳥海山 2236m


▲鳥海山


誰もいない山頂で四方を眺めて、「いやア~、いい日だ!!」と堪能。

山頂からは一気に男女のコルへ下る。
道は乾燥していて、ブナの落ち葉がカサカサ言う。



▲後で登る男甑山


▲女甑山からの下り



コルから名勝沼までまた下る。
男甑山は後の楽しみとする。
ここの下りは、かなり湿っていて滑りやすい。
ところどころぬかるんでもいた。



▲男女のコルからの下り


名勝沼は、光りに映えてこれまた格別。



▲名勝沼


眺めていたい気持ちを抑えて、次はウイルソン株(カツラの木)へ。



▲ウイルソン株(カツラの巨木で、中は空洞。立ってならば30人位は入れそうだ)


ここから山形県境側に移動。

いよいよ男甑山への登りを開始。
道は乾いていて気持ちがいい。



▲県境分岐への道(案内標識は朽ちて、判別がつかない)


左手に女甑山や名勝沼を眺め、ひたすら上に。

ほどなくして男女のコルから上がってくる峰筋に到達。
そして山頂まではホンの少しの時間。

男甑山山頂(981.4m)には誰もいない。



▲男甑山山頂


ここでも、一人で四方を眺めまわす。
“ホントに今日は良い日だ。”
などと思っていたら、次から次に人が登って来た。
山頂は極めて狭い。
それこそ腰を下ろす場所とてないようなもの。

皆さんの邪魔にならないように少し離れたところ(斜面側)で、月山や鳥海山などを眺めながらノンビリ昼食をとった。



▲月山


▲烏帽子岩


▲烏帽子岩(断崖の上に立っている)


後は、下るのみ。
女甑山の東斜面の断崖、林野庁『森の巨人たち100選』の大カツラに期待が増す。



▲男甑山から見る女甑山と名勝沼(この構図は定番らしい)※今日は、奥から登って手前側に降りてきた。


▲女甑山の断崖


▲女甑の大カツラ(樹齢/不明、樹高/25m 幹周/13.4m)



それにしてもブナ林の黄葉は綺麗。
心が落ち着く。



▲愉快な森の仲間たち(イノシシ?)


▲愉快な森の仲間たち(ドラゴン?)


▲愉快な森の仲間たち(木登りトカゲ&恐縮した恐竜?)


写真を撮ったり、立ち止まって眺めたりの相変わらずの気ままな歩きなので、登山口戻りは午後1時半だった。
良い山だ。



仙台までの戻りは、『まむろがわ温泉 梅里苑』へ寄り道。
トロッコ鉄道を見たかったのだが、10月31日までで営業は終了していた。
直売所『まごころ工房』で、ムキタケ(キノコ)などを購入。

しかし、関山峠を越して宮城県側の作並に入ったあたりからは、渋滞。
予定よりも1時間以上の時間を費やして家に帰って来た。



▲歩いたコース


6 コメント

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見どころいっぱい (morino)
2013-11-13 12:59:38
甑山はまだ登っていませんでしたが、見どころがたくさんある良い山ですね。
来年チャレンジしてみます。
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楽しい山 (やまぼうし)
2013-11-15 00:51:20
morinoさん こんばんは!
ハイ、楽しい山でした。花の季節も格別なのでしょう。
「マウンテン・ソング・ブック」をいつも拝見しています。
素晴らしい山々を歩かれていて、羨ましい限りです。
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大変参考になりました。 (トシヒコ)
2015-07-25 18:03:03
このコース選定は流石ですね~
私は、女甑だけ歩いていないんですよね・・・
お陰様で大変参考になりました。
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魅力が凝縮された山 (やまぼうし)
2015-07-25 23:05:04
トシヒコさん、こんばんは!
自分自身、良いコースを歩くことができたと喜んでいます。
この山は、魅力が凝縮されたホントに良い山ですね。
『山形の山や自然を写真で紹介』を拙ブログでリンクさせていただき、今後参考にさせていただきます。
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テレビ大阪「和風総本家」担当の菊地と申します。 (菊地 駿介)
2016-11-05 23:04:41
突然のコメント失礼致します。

私、テレビ大阪「和風総本家」という番組を担当しております菊地と申します。
弊社の番組企画で山形県の女甑山の付近の風景の画像を探しております。

もしよろしければ、管理者様のこの記事で使用している画像を使用させて頂く事は可能でしょうか?

お忙しいところ誠に恐縮ではございますが、
何卒、宜しくお願い致します。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
テレビ大阪 東京制作部 「和風総本家」
東京都中央区築地1-13-14 NBF東銀座スクエア6階
菊地 駿介 (きくち しゅんすけ)
E-mail:wagu137@yahoo.co.jp
TEL:03-3543-7705/080-4109-7843
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お使いいただいてかまいません (やまぼうし)
2016-11-06 02:44:16
菊地様、こんばんは!
拙ブログをごらんいただき、ありがとうございます。
画像使用については差し支えありません。
なお、別メールでもご連絡させていただきます。
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