BBの覚醒記録 

無知から覚醒に至る一つの記録です。「是々非々」がモットーで必要なら、
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昭和天皇独白録自体への疑問

2018-05-30 | 売国奴

高須院長の寄贈受け入れ=米で落札「昭和天皇独白録」-宮内庁

宮内庁は28日、美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長が米国のオークションで落札した「昭和天皇独白録」の原本とされる文書について、宮内公文書館で正式に寄贈を受け入れると発表した。
 独白録は昭和天皇が終戦直後に語った内容を宮内省(当時)御用掛で昭和天皇の通訳などを務めた元外交官の寺崎英成氏がまとめた。原本とされる文書は高須院長が昨年12月に約3000万円で落札し、宮内庁に寄贈を申し込んでいた。
 宮内庁によると、寄贈された文書は寺崎氏の直筆で、国内で出版された昭和天皇独白録と同内容だが、頭注の有無や仮名書き表現に差異があった。同庁には当時の記録が残っていないため、昭和天皇がこの文書の通りに話したかどうかは確認できないという。同庁は今後、インターネットを通じて全ページを公開する。(2018/05/28-17:07)

まず最初に拙ブログの立場から、貴重な資料を落札していただいた高須克弥さんには敬意を払います。それとこれから書くことに関しては全て「BBの感じた素朴な疑問」であり、筆者の寺崎氏を貶めたり、糾弾するものではありません。歴史のうねりに巻き込まれた外交官夫婦と娘について考察してみたいと思っております。

まず筆者の寺崎英成氏について色々と調べてみました。Wikipediaには奥様であるアメリカ人のグエンドレン・ハロルドさんの経歴が無く、英文サイトで彼女について検索して、娘のマリコさんのインタビュー記事を見つけました。

ノンフィクション作家の柳田邦男の「マリコ」という小説のモデルになった女性です。NHKでもドラマ化されて放送されたので案外有名な本ですね。

A Child of Two Empires in an Age of Nuclear Warというブックレビューのようなもので両親について詳細を語っています。

母親であるグェン寺崎さんが1957年出版の自伝Bridge to the Sunという書籍を出したあとの2015年インタビューです。

そこのインタビューに非常に気になる文言が。英語全文はこちらで読めます。英語の得意な方は是非原文を読んでみてください。マリコさんの息子がインタビュアーのようです。

まず娘のマリコさんは母方の祖父がテネシー州の牧師だったと語っています。あと当時外交官である寺崎さんは外国人の妻を娶ることがタブーであったと書いてありますよね?1931年にワシントンD.Cで寺崎氏はグェンさんと結婚し、1932年にマリコさんが生まれています。ただし出生は上海です。1931年は昭和6年です。いくら外交官とはいえ、身重の妻を連れて『その後、上海、ハバナ、北京など在外勤務を経て』などということがあるのでしょうか?当時は航空機なども無く、長い船旅であったろうと思われます。左遷という形で行かされたにしては『1941年に再びワシントンの日本大使館に赴任。情報担当の一等書記官として、野村吉三郎・来栖三郎両大使を補佐して日米交渉に当たった。』という不思議で堪らない経歴の持ち主なのです。しかも極秘情報を「マリコ」という暗号名で流したという寺崎太郎が英成の実兄です。太郎はのちに私家本でれいめいと言う書籍を出していますが、どう考えても真っ赤っ赤な思想の持ち主です。

しかも日米開戦直後の1942年に夫婦と娘を連れて日本に帰国できるという、ある意味強運の持ち主。

悲壮感もさほど無い写真が変だと言っているのではありません。マリコさんのインタビューの「Today, most have forgotten the rage against the military that swept Japan after the war. A new generation of nationalist militarists led by Prime Minister Shinzo Abe is undermining Article Nine of Japan’s Peace Constitution.」という部分に私は激しい違和感を覚えているのです。

ざっと翻訳しますね。今日、ほとんどの人が戦後、日本を襲った軍隊に対する怒りを忘れてしまった。安倍晋三首相が率いる新世代の軍国主義者たちは、日本の平和憲法第9条を弱体化させている。

マリコさんが日米の架け橋になりたいと思っているなら、何故アメリカに憲法9条を入れる運動をなさらないのでしょうか?しかも彼女は軍国主義者という言葉を日本人に向けて発言しています。

マリコさんの境遇は日本とアメリカのダブルの国の価値観の持ち主のはずです。それならば決して上記のようなパヨク発言などしないでしょう。安倍さんは戦争をしたいから9条を変えたいのではありません。自国を自国の手で護れるために変えたいだけです。それこそが真の意味での終戦になるからです。

さて本題の「昭和天皇独白録」に戻ります。『1947年2月、宮内省御用掛(通訳)に任命され、昭和天皇とマッカーサー元帥との会見の通訳を数回務めると共に、GHQ側と戦犯関係を含む情報を交換提供した。』これが寺崎さんの正式な経歴です。1952年、昭和27年にサンフランシスコ講和条約が発布されるまで、日本はGHQの統治を受けていました。

統治と言うと言葉が綺麗ですが日本は国家扱いされていずGHQに隷属していた時代です。

その時の昭和天皇独白録なるものはマリコさんによって1991年に文藝春秋社から出され、ベストセラーになりましたが本当に昭和天皇のお言葉を再現したものだったのでしょうか?寺崎さんの立場はGHQ側の駒だったのではありませんか?しかも奥様が牧師の娘。そういう立ち位置で宮中言葉を理解出来るほどの逸材だったのでしょうか?

寺崎さん自体は1951年に50歳の若さで脳梗塞で亡くなっています。それからたった6年で奥様は自伝を書いてアメリカで出し、映画化もされて相当なお金を稼ぎ出しました。

この映画は丹波哲郎とかが出ていますが、日本では公開されたのでしょうか?三船敏郎の「太陽にかける橋」とは全く別の映画のようです。どなたか映画にお詳しい方、教えていただけませんか?

追記:コメント欄で教えていただきましたがどうやら日本でも公開されたようですが、邦題が見当たりません。

オリジナルの予告編を見つけたので貼り付けておきます。

Bridge To The Sun (1961) - (Original Trailer)

マリコさんには非常に申し訳無いのだけれど、マリコさんの編纂したお父上の「昭和天皇独白録」は真の昭和天皇のお気持ちを書いたものだと私には思えません。たかだか通訳として数年そばにいて、あの本のようにプライベートなことをGHQ絡みの寺崎さんに喋るほど、昭和天皇は愚かだったとも思えないのです。

本来なら紙質からインクの鑑定などでいつ書かれたものか科学的に解明出来たと思いますが、宮内庁に寄贈されて伏魔殿入りしたらそれも無理なことですね。

インターネットで宮内庁が全文公開という事ですからしっかり元の書籍との違いを読んでみたいものだと思っています。

祓え給い、清め給え、神(かむ)ながら守り給い、幸(さきわ)え給え 

 

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