小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

共産主義はなぜ悪いか2

2017-02-25 22:49:51 | 考察文
前に、「共産主義はなぜ悪いか」、というのを書いた。

その時、僕は、共産主義の思想統制が悪い、と、書いた。

もちろん、それも、あるが。

それ以上に、もっと、悪いことがある。

それは、労働と、所得の問題である。

これは、人間の本質的な問題である。

ソ連も、中国も、共産主義国家として、出来た当初は、経済は。

個人の私有財産を認めない、国家の計画経済だった。

不況に強く、所得の格差の無い、富が公平である点が、いい点である、と思われた。

自由主義経済は、その逆である。



さて。

僕自身を考えると。

人間とは、どうしても、怠ける動物である。

楽をしたい動物である。

それは、意志の強い、僕にも、当てはまる。

何も、仕事でなくても。何事でも。

たとえば。

僕は、健康のため、運動しなくては、生きていけない。

生きていけない、とまでは、言わないが、運動しないと、QOL(生活の質)、が、下がる。

ほとんど、何も出来なくなってしまう。

しかし、「今日は、体育館に行くの、おっくうだな」、と思って、行かない時もある。

そうすると、夜、眠れなかったり、便秘が悪化する。

しかし、それは、自業自得なのである。

だから、僕は、怠けた時は、それは、自分の意志の責任で、怠けた自分が悪いと思う。

人間は。

「努力する人間は、立派なのであって、努力しない人間は、立派でない、怠け者なのである」

この命題を否定する人は、いないと思う。

共産主義では、この感覚がないのである。

ただただ、「人間は平等であるべきだ」

という、考えなのだ。

「人間が平等であるべき」なのは、「人種や思想や血統などによる差別を、決してしていけない」、という点に於いてのみ、言えることである。

し、また、そうであるべきなのだ。

それ以外のことでは、人間は、不平等でいいのだ。

もっと積極的に言うと。

人間は不平等であるべきなのだ。

「努力して働いた人間は、収入を多く得て、働かずに怠けている人間は、貧乏となる」

というのは、当たり前の、倫理観であって、何ら間違いはない。

だから、格差が出来てしまうのは、何ら、悪いことではない。

(ただ、病人や障害者のように、働きたくても、働けない人に対しては、政府が、福祉として、生活できるよう、金を支給することは、悪いことではない。し、また、そうするべきなのだ)

また。

官僚の、天下り、や、政治家の、賄賂、など、卑劣な方法で、怠けて、高収入を得る、ことは、いうまでもなく、悪いことだ。

それによって出来る格差は、問題とするべきである。

しかし、そういうこと、以外のことでは。

「努力して働いた人間は、収入を多く得て、働かずに怠けている人間は、貧乏となる」

という物事の当然の道理から。

「人間は不平等であるべきなのだ」



慶応大学の創始者の、福沢諭吉は、「学問のすすめ」、で、「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」、と、人間の、平等性を言っている。しかし、その後、何と言っている。

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