フィギアスケートは。体が軽くて。成長ざかりの体格が、一番技術の最高に達することの出来る時期のようだ。これは女子体操でも、そうである。当然、コーチの指導も、練習も厳しい。しかし幼少(10代)で人生のピークに達して、後は、下り坂の人生である。二十歳なら、まだ何でも出来る。新しいことに挑戦することだって出来る。しかし幼少でエネルギーを使い果たしてしまうと。あとはもう隠居した人生である。天下り的に、無能なスポーツ指導者になるか、解説者になるか、名前が世間に知られているから、タレント崩れになるか、平凡な主婦になるか、になるのだろう。これは、いわば、猿回しのサルみたいなもんである。そんなのなら、なまじっか金メダルなんか取らない方がいいと思う。二十歳なら、まだまだ何でも出来る可能性がある。ピアノを習って、ピアニストになろうとか、作曲家になろうとか、本気で取り組めば、なれる可能性は十分ある。何も、世界一だの、金メダルだのじゃなくたっていいじゃねえか。私は人生とは自分との(自分の怠け心との)戦いだと思っている。だから私は、幼少の時に、一つの芸など、仕込まない方がいいと思っている。
五つ神童。十で天才。二十歳過ぎればただの人。
五つ神童。十で天才。二十歳過ぎればただの人。