小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

高校の教育の無償化は、間違い

2017-05-03 22:16:08 | Weblog
高校の、教育の無償化は、おかしい。

まず。当たり前のことだが。

今の日本の現状は、中卒で就職する人(子供)は、ほとんどいない。

高校は義務教育ではないが、高校進学率は、97%を超えている。

つまり。ほとんど、100%、高校に進学しているのである。

大学進学とか、専門学校の入学条件は、高校卒という条件があること、が、ほとんどであるから。親も子供も、中卒だけでは、将来が心配だから、高校は、もう、感覚的に、義務教育に等しい。のである。

つまり、現状が上手くいっている。のである。

現状がうまくいっているものを、なぜ、いじくるのか?

それに、精神的にも。

親も子も。高校は。金を払っているんだから、勉強しなくては、もったいない、という、感覚も、起こると思う。

人間の心理とは、そういうものだ。

たとえば。遊園地や、水族館や、東京スカイツリー、には、入場料を払って入る。


人間の心理は、この時、どう動くか。

入場料を払っているんだから、「遊ばなきゃ」、「魚をよく見とかなきゃ」、「遠くをよく見なけば」、もったいない、と思うものである。

入場料をなくして、タダにしてしまっては、ありがたみ、が、なくなってしまう。

高校も無償化にしてしまうと、学費を払って学ぶのに比べると、ありがたみ、が、なくなってしまい、勉強する意欲がなくなり、かえって、学力が低下する危険性がある。

また。人間の心理は、逆説的なもので、

「(親から)勉強しろ」、と言われると、子供は、「勉強なんてイヤだな」、と、(反発して)思うが、「(親から)勉強するな」、と言われると、子供は、「勉強しなくて、将来、大丈夫だろうか?」、と思うものである。

つまりは。

高校の教育の無償化は。

生活の苦しい、ほとんどの家庭に、とってありがたい。

「自民党とは、何て、素晴らしい行政をしてくださるのだろうか」

と、思わせ、選挙で、勝つための、バラまき、票集め、に、過ぎない。

自民党は、ほんとに、ロクなことをしない。

高校無償化の財源は、もちろん、国民の血税である。

自民党は、全てのことにおいて、政府管理、の社会にしようとしている。

おっそろしいね。

また、これは、経済を確実に悪化させる。

男と女が結婚して、子供が、生まれると、親は、当然、子供の高校までの、学費は、払うのは、当たり前、だという感覚があるから、子供の学費のために、仕事の計画を立てる。

そして、それを、実行している。

働いて、給料が支払われる時、や、物を買う時、つまり、お金が動く時に、GDPが上がるのである。

高校の教育費を無償にしてしまうと、親は、子供の高校の授業料の分は、働かなくなる。

すると、GDPは、当然、下がる。

当然、経済は悪化する。

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