小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

練習はウソをつかない・・・?

2022-08-21 06:48:21 | 武道・スポーツ
練習はウソをつかない。

というフレーズに僕は大いに疑問をもっている。

練習、といっても、

「基本が身につくまでの練習」

と、

「基本が身についた後の練習」

は全然、違うものである。

基本が身につくまでの練習は、

「熱意を込めた反復練習」

につきる。

しかし、基本が身についた後の練習は?

スキーの基本(SAJ1級レベル)が身についたスキーヤ―にとっては、冬だけ滑っている人も多いだろうが、10カ月、練習しなくても、翌年の冬だけスキー場に行けば、すぐに滑れる。

一度、身についた(体で覚えた)技術というものは、スキーに限らず、練習などしなくても、技術が落ちるということはないのだ。

それが、わかっているから、プロのスカウトは、高校野球の優れた技術の選手を欲しがるのである。

では、「基本の技術が身についた後の練習」は何をすべきか?

ここを多くのコーチは知らない。

「難しいことをさせれば上手くなるだろう」
「ともかく練習量を増やせば上手くなるだろう」

程度の認識しかない。

僕もいくつものスポーツをやってきたが。

「こんな練習、バカバカしい」

と思うことがほとんどだった。

むやみに難しい練習をさせるより、ランニングでの心肺機能の向上や、ウェートトレーニングと食事での筋力を鍛えることは、効果がある。

そのせいか、今時の高校野球の選手は、ウェートがある人がほとんどである。

はっきり言って、難しい練習をさせて、怪我をさせる方がよっぽど、バカげている。

報道ステーションの「熱盛」もバカげている。

そもそも、人間には、反射神経がそなわっている。

反射神経などを鍛える練習は、労多くして功少なし、である。

バントを確実にするための、バントの練習は意味がある。

「基本が身についた後」の練習は。

何か、変わったこと、むやみに難しい練習、をさせるより、やはり基本の練習を徹底させる方がいいと思う。

基本の練習により、その運動のための筋肉もつく。

バッティングの練習では、長打を打つ練習をしていれば、バッティングのための筋肉がつく。

ピッチングでも同じ。



「しかしながら、努力すれば努力するほど下手になる、との話を始めると、論理のわからない人達は、とても怪訝な顔をしたものであった。矛盾と聞けば悪しきものと響くように教育されてきた人たちにとっては、努力と聞けば向上と結びつくようになっているのであろう。従って、努力しても、上達しない場合、まだまだ努力が足りないのだとばかりに、ますます努力することによって、ますます下手になっていくことがあるのである。これの好例が、プロ野球における、別所式野球、であった。三原式野球、と、別所式野球、の違いは、三原が、この、努力するほど下手になる、場合があることを知っているのに反して、別所がそれを知らないことの違いである」

(南郷継正)



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ウィービングが出来る格闘技はボクシングだけ

2022-08-21 06:22:55 | 武道・スポーツ
ウィービングが出来る格闘技はボクシングだけ。

ボクシングは顔面パンチがほとんど。

(ボディーもあるが)

9割は顔面パンチへの攻撃である。

フルコンタクト空手の場合、素手で戦うから、当然、顔面パンチは禁止である。

故意の顔面パンチをしたら、即、反則負けである。

なので、選手は顔を殴られる心配がない。

なので、ウィービングする必要がない。

手のガードはハイキックに対するガードであるが、そうそうハイキックは出せない。

なので、相手と接近して、お互い、胸や腹をドンドンたたき、左右のローキック、という決まった戦いになる。

まるで柔道みたい。

グローブをはめたキックボクシングはどうか、というと。

確かに、顔面パンチはアリだが、蹴り、や、膝蹴りに対するガードもしなくてはならない。

そして、アップライトで戦うから、ボクシングほど威力のあるパンチではない。

なので、ウィービングするより、手でのガードで十分である。

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