ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『キカイダー01』#30~#31

2023-02-22 22:22:04 | 特撮ヒーロー

東映チャンネルで絶賛放映中の『キカイダー01』に、いよいよあのキャラクターが登場しました。

悪の組織「シャドウ」がキカイダー01=イチロー(池田駿介)暗殺用に送り込んだ美しき刺客、その名はビジンダー!!



ジロー(キカイダー)はアコースティックギター、イチロー(01)はトランペットでバラードを演奏しながら登場するのがお約束で、その流れを汲むビジンダーは武器(弓矢)としても使えるハープがトレードマーク。



そして必殺技「ビジンダーレザー」を放つのは、ビジンダーのおっぱい! おっぱい! おっぱい!



このビジンダーのビジュアルに格好良さが見いだせないし、おっぱい光線を放つときの「びよ〜ん!」って効果音もマヌケだし、そもそもビジンダーって名前が恥ずかし過ぎてw、当時ガキンチョだった私は(ガキンチョだからこそ)この新キャラを手放しに歓迎出来ませんでした。

けど、ビジンダーの変身前、人間としての仮の姿である「マリ」はあまりに魅力的だった!

そう、当時まだ一般的には無名だった、後に日本随一の女性アクションスターとなられる、志穂美悦子さん!



これがデビュー作ではないけど、少なくとも我々世代は、このマリ役で志穂美さんの存在を頭に刻んだ人がほとんどでしょう。

あれほどシャープに動けて、アクションポーズがあんなに格好良くキマる女優さんは見たこと無かったし、しかも可愛い!

そりゃあ所属事務所=ジャパンアクションクラブの総師たる千葉真一さんが是非に!と推薦され、この登場篇では撮影現場まで駆けつけて、自ら殺陣を指導するほど熱を入れられたのも当然!

そして生まれたアクションシーンの数々が、これです。色んな意味で素晴らしい!



ハリソン君ってヤツは竹野内豊そっくりな顔しながら、何でもかんでもエロ目線でしか見られんのかい!?って、皆さん思われてるに決まってるけど、ちがあーうっ!!💢💢💨 失敬なあぁぁーっ!!💢💢💢💨💨💨💨



そのエロ目線こそが、敵組織シャドウの狙いなんですよ! ヤツらがなぜ、ビジンダーの人間態にこんな可愛い容姿を持たせたのか?

ゼロワン=イチロー最大の弱点が「女・子供に優しいこと」だと睨んだシャドウは、ビジンダーがマリの姿でいる時だけ「天使の心」を持つよう、今風に言えば彼女のA.I.にインプットした。その目的はなにか?



そう、ハニートラップ! イチローが彼女に好意を抱き、チョメチョメしたくなるよう仕向けたワケです! チョメチョメしたくなるように! チョメチョメしたくなるように! チョメチョメしたくなるように!

こども向け番組でそんな事あるワケないって? はあ? この、バカチン之助がああぁぁあーーっ!!!💢💢💢💢💨💨💨💨💨💨💨



この前レビューした第21話をお忘れかっ!?💢💢 若い女の血液を採取するのにいちいちシャツを引きちぎり、その胎内から悪魔のロボットを産ませたのがシャドウって組織であり『キカイダー01』っていう番組なんです。もちろん脚本家は今回も同じ、長坂秀佳!💨💨💨

その長坂さんが実際に「ポルノ的サスペンス」を狙ったと明言されてる、イチロー暗殺計画のクライマックスはここから。

実はマリ=ビジンダーの体内には超小型の核爆弾が仕込まれており、ブラウスの第3ボタンを外すと起爆する仕掛けになっている!

だから彼女は、イチローがブラウスを脱がすように誘導しなきゃならない。近づいて来た瞬間に自分でスイッチを押せば簡単なのに!w

で、シャドウは遠隔操作で、マリの体内に仕込んだ激痛回路を起動させる。核爆弾を起動させた方が早いのに!w

「ああっ、ダメ! 我慢できない! お願い、脱がせて! 胸のボタンを外して!」



「えっ、でも……」

「早く!」

この場面に流れる岡部政明さんのナレーションがひどい!

『危ない、離れろゼロワン! その女を放り出せっ!!』w



で、イチローが鼻息を荒くし、身体の一部をHOT! HOT!!にしながらマリのボタンを外して行くんだけど、第3ボタンに指が掛かったところで彼女が言うワケです。

「も、もう大丈夫です!」

「えっ、そんな!?」



そりゃそうです。マリの姿でいる間、ビジンダーには天使の心が宿るようプログラムされてるんだから。シャドウ、頭悪すぎ!

てなワケでイチロー暗殺計画は大失敗! アジトに戻ったマリを、怒り狂ったハカイダーたちが八つ当たりのフルボッコ。



ポルノ的サスペンスの次は、ポルノ的バイオレンス! こども番組なんやでっ!?



ちなみに首領のビッグシャドウに扮したのは、悪役商会リーダーの八名信夫さん。天下一品です!

いや〜、しかし。可哀想と言えばあまりに可哀想なビジンダー。今あらためて見ると、洗脳組織から逃げ出した脱会信者そのものですよね。

しかも最初から自分の中で善と悪が、つまり人格が真っ二つに分裂してる。そういう精神疾患のメタファーでもあるんでしょう。そりゃガキンチョには解からんて!

再びイチローを殺しに向かうビジンダーだけど、マリに命を救われた子供たちが、彼女を庇ってイチローに歯向かいます。

「ビジンダーを殺さないで!」



「おどき! 黒焦げになるよ!」

「嘘をつくなビジンダー! 今、キミの眼から流れてるソレはいったい何だッ!!」

「!?」



「キミは涙を流すことが出来る、唯一のロボットだ。キミさえその気になれば、シャドウを抜け出すことも出来るんだ!」

「おだまりッ!!」

植え付けられた悪魔の心に勝てないビジンダーは、映画『エクソシスト』で魂を乗っ取られた少女の姿ともダブります。

イチローは仕方なく、キカイダー01にチェンジ!



「イクぞ、ビジンダー!」



「おいで、ゼロワン!!」



「ええい、貴様たちのヤルことは生ぬるくて見ておれんっ!!」



かくしてキカイダー、ビジンダー、ハカイダーの三つ巴の戦いが展開され、シリーズは終盤へと向かいます。

長坂さんはじめ制作陣がみんなビジンダーに肩入れし、最後の方は彼女が主役みたいになっちゃうんだけど、さもありなん。今あらためて見るとガキンチョには解からん魅力に溢れてます。



石森章太郎さんならではの悲劇的ストーリーと、多面的キャラクター。そして逸材中の逸材である志穂美悦子さんのアクションと、パンチラ! 無敵です!

 

 

 

なんだこれは!?
 


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