ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

「2023年、最終回」

2023-12-29 21:31:06 | 日記

メディアでよくやってる「今年を漢字一文字で表せば」っていうの、今まで考えたこと無かったけど、今年ばかりはこう表さずにいられません。

「禿」

あるいは「抜」か「脱」でもいい。そう、毛ですよ毛! 2023年は私にとって、とにかく毛が抜けた1年。

そりゃあ50代後半で転職したワケだし、父の法事も相続手続きも全部1人でやらざるを得なかったし、約3ヶ月間のプータロー生活も決して楽しくはなかったし、まさにストレスだらけの1年でしたから。

でも、原因はストレスだけじゃないかも知れません。「加齢」はもちろん大前提として、男性ホルモンの強い人がハゲやすいっていう通説を信じれば、新しい職場に女性が多い(それで私の男性ホルモンが活性化した)ことも影響してるかも?

何にせよ、オレはやっぱり禿げるんだなと、もう腹を括るしかありません。夜な夜なシコシコと頭に育毛剤を擦り込むのもアホらしくなってやめました。



で、ようやく職場に馴染んでストレスも一段落したかと思った矢先、90歳になったばかりの母が骨折し、内科の定期診断では貧血傾向も指摘され、今後は病院へ連れて行く回数が増えそうです。

それがまたストレスになる(付き添うだけでも病院はしんどい)から、私を形容する単語「チビ」「メガネ」に「ハゲ」が加わるのはもう時間の問題でしょう。

なので来年、人生初の丸刈り頭にチャレンジするかどうか思案中。たぶん似合わないけど、波平さんみたいになるよりはマシ。



明るい性格じゃないもんでネガティブな話題が先行しちゃうけど、今年は気候変動の加速ぶりをイヤというほど実感させられました。

お子さんがおられる方には申し訳ないけど、地球が“住めない星”になっちゃう未来は、想像してたよりもずっと早く訪れそうです。下手すると、私ら世代が生きてる内にでも。

どう見たってそれくらい切迫してるだろうに、メディアがあまりに呑気ですよね。ちゃんと警告してるのはNHKスペシャルとタモリステーションぐらいでは? どうせみんな消滅しちゃうんだから、今のうちに楽しくやろうやってこと?

確かに、そう考えれば個人個人の悩みなんかあまりにちっぽけでアホらしい。私の毛が抜けようが生えようが事態はツユとも変わらない。

とはいえ、空虚なバカ騒ぎだけはやっぱり迷惑。大勢で騒いで一体なにが楽しいのか、60年近く生きて来ても私にはサッパリ解んない。静かに迎えましょうよ、年末年始も世界の終わりも。



しかし、あんまり暗いまま締め括るのもアレなんで、良かったことも書いときます。

世間的な話題だとワールド・ベースボール・クラシック「侍ジャパン」の優勝ですね。ちょうどプータロー期間中に開催してくれたもんで、予選通過後の試合は全部リアルタイムでTV観戦。本当にいいもんを見せてくれました。

それと同時期にやってたNHKさんの特撮番組『タローマン』と出逢えたのもラッキーでした。平日昼間のすっごい中途半端な時間の放映でしたからw、私がプータローでなけりゃ存在も知らずに終わってました。



そして個人的には、これもプータローになったお陰で実現した、念願の尾道旅行。いっさい気を遣わずにいられる唯一の相手=親友Hとの二人旅で、気候にも恵まれて最高でした。

あとは、毛さえ抜けなければ転職は成功だったと言えること、CATVの「東映チャンネル」と契約してレビュー記事の幅が広がったこと、ぐらいでしょうか。

お気に入りの連ドラは『罠の戦争』『探偵ロマンス』『超人間要塞ヒロシ戦記』『ラストマン/全盲の捜査官』『波よ聞いてくれ』『ガラパゴス』『セクシー田中さん』の7本。

劇場で観た映画は『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』『シン・仮面ライダー』『インディ・ジョーンズ/運命のダイヤル』の、たった3本!

自宅にも職場にも後期高齢者がいる=感染リスクを極力避けなきゃいけないから、こりゃもう仕方がない。年々、どうしても劇場で観たい!と思わせてくれる映画も減り続けてるし。



まぁそれにしても、ホントあっという間の1年でした。来年はもっと早く感じることでしょう。

勤務は通常どおり月〜金だから、2024年は元旦から出勤。明日と明後日は小掃除しつつ元旦のブログ記事を準備する予定なので、これが2023年最後の記事となります。

みなさん、良いお年を!


 

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『セクシー田中さん』最終回

2023-12-25 21:21:05 | TVドラマ全般

前回(#01~#03)のレビューでは『これは経費で落ちません!』や『Shall we ダンス?』との共通点を挙げつらったけど、『セクシー田中さん』はそれよりも『いちばんすきな花』にとてもよく似たドラマというか、同じメッセージを我々に伝えるべく創られた作品であることが、市毛良枝さん扮する笙野(田中さんに憧れる無神経男)のママが登場したあたりから明確になりました。

『いちばんすきな花』の美鳥さん(田中麗奈)が『セクシー田中さん』の田中さん(木南晴夏)であり、美鳥さんにとっての“あの家”が田中さんにとってのベリーダンス。目標とか夢とかっていう大袈裟なもんじゃなく、要するに自分を取り戻すための“居場所”ですよね。

一番大事なのは「自分がどうしたいか」であり、美鳥さんや田中さんが輝いて見えるのは、それを無意識に実践してる人だから。で、関わった人たちも影響を受けて少しずつ変わっていく。

別に何かを成し遂げたワケじゃなく、だけどみんなが以前より活き活きとして見えるラストシーンもまた似てました。



そうして別作品どうしを関連づけて語りたがるのは「私の悪癖かも」って前に書きましたが、別にパクリだとかネタ被りだとか言いたいワケじゃなく、似た作品が生まれることにはきっと何らかの意味があると思うからで、そういうのを分析するのがただ楽しいだけ。私の趣味なんです。

その“何らかの意味”っていうのがたぶん「時代(生き方)の変化」とか「多くの人たちが無意識に求めてるもの」とか、そういったもの。作品を通して「現在の人たち」がよく見える。それと比べることで自分自身の現在も見えてくるのがまた面白い。



近年の“癒し系”ドラマの顕著な特長として挙げられるのが、主人公を苦しめる敵が世間の「同調圧力」であること。黒木華さんの『凪のお暇』あたりからでしょうか。たぶん欧米人には全く理解できない心情ですよねw

ジャパンならではの同調圧力(みんなと同じでなきゃいけないっていう刷り込み)には私ら世代も苦しんだけど、今どきの子供社会はもっと過酷になってるようで、それが映画やドラマの倍速視聴(みんなと話を合わせるために粗筋だけ確認する作業)なんていうバカげた文化まで生んじゃった。

昭和ドラマじゃ「お前も殻を破って飛び込んで来いよ!」っていう、いかにも軍隊的なお説教が幅を利かせてたけど、時代(生き方)はここまで変わりました。



テーマは同じでも『セクシー田中さん』が視聴者“満足度ランキング”の上位に食い込み、『いちばんすきな花』がイマイチ支持されなかったのは、単に前者が“エンタメ寄り”で後者が“アート寄り”だったからだと私は思います。クオリティーはどっちも高かった。

で、私は明確にエンタメ寄りの人間だから『いちばんすきな花』より『セクシー田中さん』の方が楽しめました。田中さんの不器用さや笙野の無神経さ、つまりダメさ加減には自己投影しやすかったし。

私だけじゃなく、多くの人が「ダメなのはキミだけじゃないんだよ」って、誰かに言って欲しいんですよね。それが数字に反映されたんだろうと思います。



『いちばんすきな花』は深くて鋭いセリフの宝庫だったけど、『セクシー田中さん』のセリフはもうちょいライトで、いろんな意味で優しいと私は感じました。

前者はあまり触れて欲しくない部分まで突いて来たけど、後者はみんなが誰かに言われたい言葉をそのまま言ってくれた。要するに辛口と甘口の違い。

たとえば、無難な人生を歩みたい自分は(自由人の)田中さんには(恋愛対象として)向いてないって言う笙野に、ダラブッカ奏者でプレイボーイの三好(安田 顕)が言ったセリフ。

「みんな、案外自分の気持ちなんか分からないんだよ。コントロールできない。気持ちも、感情も。今日嫌いだった人を、明日大好きになるかも知れないし。みんな毎日変わってく。明日何が起こるかなんて分からない。ワクワクしない? 無難な人生なんて、僕は存在しないと思うけど」



たとえば、癌と闘うことになった笙野ママが、見舞いにきた息子に言ったセリフ。

「行きたい場所に来れた。初めての国の文化に触れた。好きな色のスカーフを買えた。1つ1つは些細でも、たくさん集めれば生きる理由になるよって、京子さん(田中さん)がね、そう教えてくれたのよ。あれから毎日、生きる理由を集めてる」

昭和気質の夫に縛られ続けてきた笙野ママもまた、田中さんの影響で自我に目覚め、ついさっき離婚届を叩きつけたばかり。

「大好きな一人息子が会いに来てくれた。手術が無事に終わった。お父さんと喧嘩ができた。ね、ワクワクするでしょ?」



そして、色々あって挫けそうになってる田中さんに、一番のファンである朱里(生見愛瑠)が言ったセリフ。

「前に笙野が言ってましたよ。伸びやかで、自由で大胆で、この人には敵わない。不器用だし、他人よりは時間がかかるかも知れないけど、彼女なら自分で解決できるって。笙野のくせに生意気ですよね」

そう言う朱里こそが『いちばんすきな花』の主役4人と同じように、ムリして世間(の同調圧力)に合わせる日々に疲れ果てた、実質の主人公。

「ずっと、自信がなかった。まっすぐ自分を見るのがイヤだった。ちっぽけで、何もできない自分を自覚するのがイヤだった。なんでみんな、自分には大した価値がないって、すぐに思っちゃうんだろう? 誰に吹き込まれたんだろう? 思い当たることがあり過ぎて、もう、どうでもいい」



「田中さん。私、もっともっともっと、もっと知りたいです。いろんなこと。自分のことも、正しく」

「私も。もっともっと学びたいです。目線を上げたら、いつも新しい世界が広がってますね!」

主人公たちがそれぞれ自立していくエンディングもまた『いちばんすきな花』と同じ。まあ、ドラマとはそういうもんだけどw

そうは言っても前述のとおり、主人公たちの日常はさして変わらない。ただ、表情が前より少し明るくなっただけ。

新しい職場で「やって行けそう」って確信しつつある今の私もたぶん、ちょっと前より明るい顔になってると思います。人生、これの繰り返しですよね。


 

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『いちばんすきな花』最終回

2023-12-23 22:44:04 | 多部未華子

シリーズ後半、田中麗奈さん扮する“美鳥さん”の登場により、まったく偶然のように見えた4人(多部未華子、今田美桜、松下洸平、神尾楓珠)の出逢いと、4人の持つ価値観(というより抱えてる息苦しさ)の異様な一致ぶりが実は必然だったことが明かされました。

けど、ながら見と倍速視聴が標準化しちゃってる昨今の若い視聴者たちは「(奇跡的な偶然がいっぱい起こりすぎて)こんなのあり得んでしょ!」なんて絶対言ってそう。

丁寧に描けば描くほど、昨今の視聴者には伝わりにくい。具体的な数字は知らないけど「苦戦した」と云われてる視聴率が、そのジレンマを象徴してるように思います。

きっと創り手たちはそれを承知の上で、生方美久さんに賭けたんでしょう。山田太一さんの後を継ぐような脚本家に、この人ならきっとなってくれると信じて。

その通りになるかどうか私には読めないけど、テレビ業界じゃとっくに絶滅したかと思ってた「人を育てる」というスピリットを感じたのが一番の収穫でした。



最初(#01~#04)のレビュー記事で「男女の間に友情は成立するのか」っていうテーマについて、そんなもん「人によりけり」だろうし「どっちでもええわ」って書きましたけど、実質の主人公とも言える“美鳥さん”が最終回でまったく同じことを言ってくれて、笑いましたw

人間関係の悩みなんか全てが「人それぞれ」でほとんどが「実はどうでもいいこと」で、それを象徴するのが男女の友情問題ってことなんでしょう、きっと。

一番大事なのは「自分がどうしたいか」であり、相手が友達であろうが家族であろうが、自分(の価値観や信念)を曲げてまで周りに合わせる必要はまったく無い。

それが人間社会で息苦しさを感じてる我々への(生方さんからの)メッセージなんだと私は解釈しました。ナレーションでもそう言ってたから間違いありませんw



仲野太賀くん扮する多部ちゃんの元親友は、結婚相手(田辺桃子)とお互いけっこう違ってる価値観を合わせることで(今のところは)ラブラブ関係を保ってるように見えました。いやはや何とも、大変ですなあw

私にはそれが出来ない。そんなに我慢してまで家庭を持ちたいとは全く思わない。なのにうっかり結婚して即離婚する羽目になったのは、浮かれて自分の価値観を見失ったから。相手もたぶん同じで、責任はハーフ&ハーフ。



そんな私だから、このドラマにはハマりそうでハマりませんでした。

自分の繊細さや過敏さを持て余してる人、っていう意味じゃ私もあの4人に近いと思うし、実際大いに共感もしたけど、私は彼ら彼女らほど立派な人間じゃない。

あの4人は、これまで相当ムリをして周りに合わせて来たからこそ疲弊してるワケだけど、私はそういう努力をほとんどして来なかった。

唯一、仲間を募って映画を創った時期だけは頑張ったから、なんとか今もギリギリ社会に順応してるけど、あれが無かったらとっくにドロップアウトしてたはず。

あの4人は何だかんだ言ってもコミュニケーション能力が抜群だし、根っから優しいしオシャレだし、私自身を投影するには立派すぎました。私は、私自身をストーリーの中に見つけないと、没頭してドラマや映画を観られない。

ただ、“美鳥さん”のキャラクターが時期によって違ってたのは救いというか、自分にも(たとえば映画を創ってた時期みたいに)また輝ける可能性が無くもない、と思わせてくれました。真っ当に生きてさえいれば。



セクシーショットは多部ちゃんの妹役でレギュラー出演された、乃木坂46の元エース=齋藤飛鳥さん。実写版『映像研には手を出すな!』で主役を務められた方ですね。


 

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「結果、なんとかなる」

2023-12-17 16:50:53 | 日記

手相占いを得意とする芸人さんがテレビ番組で、今年は新しいことを始めるのに最適な年で、それはきっと再来年あたりに大きく実を結ぶ(ので今からでも何か始めましょう!)みたいなことを仰ってました。

まさに今年、新しい職に就いた私にとっては勇気の出るお言葉。年明けに愛しのセクシー田中さんから“飛躍”の御守も頂いたし、後に「大きなターニングポイントだった」と振り返ることになりそうな2023年が、もうすぐ暮れようとしてます。



あと、なんていう線だったか名前は忘れたけど、何をやっても「結果、なんとかなる」運の良さを表した手相が、その芸人さんの説によれば私にもあるみたいです。

確かに、私は超がつくほどの面倒くさがり屋で、過去にいくつかあったターニングポイントでも決断だけは早かった。最たるものが10年ほど前にやらかした結婚&離婚で、そのスピードは羽生結弦くんにも負けてませんw

当時はさすがに苦しんだけど、たとえ一瞬でも結婚を経験したお陰で「ハクがついた」と今は思ってるし、自分には結婚も恋愛もつくづく向いてないことが判って逆にスッキリしました。

結果、独身生活には何の不満もありません。なんとかなったワケです。スピード離婚なんて決して自慢できることじゃないけど、傷が深くなる前に別れて本当に良かった。



就職先を決めるときもそう。今の職場だけは(仕事内容が思ってたのと違ったので)辞退しかけたけど施設長の情熱にほだされ、向いてないと分かってるのに決めちゃった。そのスピードだけは大谷翔平くんにも負けてない。

始めてからしばらくは「もうちょいラクな仕事がいくらでもあるのに」と毎日思いながら働いてたし、案の定、一番の懸念だった「人間関係」と「コミュニケーション能力」への苦手意識で何度も挫けそうになったけど、あれやこれやと半年経った今「あの同僚たちとなら、なんとかやって行けそう」と感じてるのは、こないだから書いてる通り。

探せばもうちょいラクな仕事があるのは確かだけど、今の職場みたいな同僚には恵まれないかも知れない。心身共にハードな仕事に耐えてるからこそのメンバーです。



一時期、疎外感に苦しんだのは、たぶん同僚みんなが立派に見えすぎたから。スキル面ですぐ追いつけないのは当たり前にせよ、幼少期からのコンプレックスである“コミュ力”の無さが今さら克服できるとは思えない。

だけど気づけば、愚痴や冗談を言い合える関係、いざというとき無条件で味方してもらえるだけの関係が、いつの間にか築けてた。

もちろん半年で全員と馴染むのは難しく、苦手意識が拭えない同僚もいるけど、そんなの当然だろうと思うし。



あまりに人手不足ゆえ辞められちゃ困るっていう事情もあるにせよ、真面目に必死に働いて来たからこそ得られた信頼。これは大切にしたいので、心身の限界を感じるまではこの仕事を続けて行こうと今は思ってます。

「こんな自分を必要としてくれたから」とか「モデルガンを買うためだ」とか「利用者ファーストだ」とか「信じてもらえたから」とか、なんだかブレまくってるようにも感じるけど、とにかくモチベーションを保つ何かが無いと務まらないワケです。

「あのお婆ちゃんが可愛いから」とか、その時その時で見つけて行けば、結果、なんとかなるでしょう。


 

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「真っ当に生きるだけでいい」

2023-12-16 18:00:03 | 日記

本日(土曜日)は午前中に心療内科(自分)と整形外科(母)、そして午後から整骨院(自分)へと病院めぐり。今は土日しか動けないから重なるのは仕方ありません。

母を整形外科へ連れて行ったのは、右腕がえらく腫れてきたから。診てもらったら肘を骨折してました。2週間ほど前、施設でショートステイ中に顎を怪我してたので、たぶん居室で転倒したんでしょう。

幸い、しばらく三角布で釣っとく程度の処置で済みそうで、本人も大して痛がってないから良かったです。



もしこれが2〜3年ほど前、両親2人を私が1人で(宅配業をしながら)自宅介護してた=ほぼノイローゼ状態になってた時期に起こったなら、施設に対して「なぜ転倒を防げなかった?」とか「なぜ(ナースがいながら)骨折だと気づけなかった?」とか文句を言うカスハラ野郎になってたかも知れません。

が、自分が介護職に就いた今ならよく分かる。慢性的に人手が足りてない介護施設で、転倒事故を100%防ぐなんて絶対ムリだし、病院と違ってレントゲンも撮れないんだから(本人が痛がらなけりゃ)家族に「腫れてますよ」と知らせるしかすべがない。



思い返せば、父が本格的に衰える兆しが見えたのも、庭で転倒して手のひらを縫う怪我をした頃から。母も今年で90歳だし、本当の意味での介護はこれからです。

と言っても仕事で介護、帰宅してまた介護なんてことを続けたら自分が先に死んじゃうから、母が自分で歩けなくなったらショートステイを入所に切り替えるしか選択肢は無いでしょう。



そして遠い都会に独りで暮らしてる兄は、自分の両親がどんな風に衰えていったか、介護というのがどういうものかも一切知らない(知ろうともしない)まま、遠からず自分が介護される身になったとき一体どうするつもりなのか?

自分のお金で施設に入ってもらうしか無いだろうけど、その準備はちゃんとしてくれてるのか? 血縁関係である以上、知ったこっちゃないよじゃ済ませないから困ったもんです。



歳を重ねれば当たり前のように、近しい人やテレビでお馴染みだったタレントさん等の訃報がどんどん増えてくる。

ましてや介護施設で働いてると、ついこないだまで元気だった居住者さんが、休み明けに出勤したらもういなかったりするから感覚が麻痺しそうです。

けど、こないだ、介護に関してずっと私を支えてくれてたケアマネージャーさんが今、お仕事を休んで難病と闘っておられると聞いて、涙が止まらなくなりました。ここに書くかどうか迷ったけど、絶対にまたお会いできると信じて書きます。どうか、どうか頑張って!



孤独上等!なんて書く一方で、人は独りじゃ絶対に生きられないともずっと書いてきました。今、それをあらためて実感してます。

社会に出れば敵との出逢いは避けられないけど、自分がちゃんと真っ当に生きてれば、味方になってくれる人とも必ず出逢える。

死ぬときは独りでこっそり死にたいけど、それまでの期間を少しでも明るく過ごすには、とにかく真っ当に生きるのが一番。

マジメに働いて、人に優しく接し、人が嫌がること、卑怯なことは絶対にしない。それだけで味方してもらえるんだから、世の中捨てたもんじゃありません。


 

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