伊勢ー白山 道

集団では無く、社会の中で心身の健康を正しく個人で目指します

最初から、そんなお菓子があると知らないほうが良い?

2016-04-01 11:19:25 | Weblog

(読者)
貧しい国の現地ガイドから、
「街の子供たちには日本のお菓子を無闇にあげないでください。
もう2度と食べられないと思って悲しくなるから。
最初からそんなお菓子が有ることを知らないほうが良いのです
と言われたのです。

(感想)
とても悲しい話です。
* 継続して提供が出来無い物は、最初から上げないでください。
* 善意のつもりで上げる側にも、他人を苦しませる責任があるのです。
ということでしょうか。

これは人間の原点のサガ・性に触れている問題です。
自分には無い他の情報を知るほど、他の栄華を自分が一時体験するほど、今の自分自身が辛く悲しく成るとは、何という皮肉なことでしょうか。
やはり、人間の悲しさとは、「比較心」がもたらすことに在るようです。

これと似た話が過去記事「外から貰うモノは危険」(http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/e/5c8953599d2b6e5f2883bacee36f6c7d
に有ります。
戦後の日本にやって来たアメリカ進駐軍から高価なタバコをプレゼントされた有名なジャズドラマーは、

「1ケースのタバコならば直ぐに無くなってしまう。その後は、いつもの安タバコに戻ることになる。
その我慢する辛さは、美味を知ってしまった後なので格別に辛く感じるだろう。
もし、あなたが一生分、このタバコをプレゼントしてくれるならば喜んで頂きます

つまり日本の大人でも終戦直後は、貧しい子供たちを気遣う現地ガイドと同じ発想を自ら「潔(いさぎよ)く」下しています。
人間の心理とは、ほんとうに難しい本性をしています。
ここにも、老子が言う「逆に成る」という法則が生きているようです。

これは何も貧しい国に限った示唆ではありません。日本もほんの70年ほど前は、街に多くの餓死者が横たわる国でした。
これからの世界情勢によっては、いつまたこのような事態に陥るのか分かりません。
他国の現実を見れば、便利と娯楽と満腹しか知らない世代には非常に辛い地獄が、日本で再現される可能性は決して否定は出来ません。

やはり人間は、どのような状況に在っても自分の心だけを見続けることで、真からの喜び・涅槃(ねはん、天国)に達することが可能に成ります。
自分以外を気にする限りは、段々と自分自身に辛いことが生じる法則が在るのです

最近は、他人に監視されていると真剣に悩む人が、特に増えています。
自分が見聞きするすべてに、自分自身への被害妄想の懸念が生じています。
これも裏返せば、
* 自分自身が他人を異常に監視している
というオチなのです。

自分が他人をジロジロと見ていますと、相手も変な人だと思って自分のことを見るのは当然のことなのです。変な人だと思って警戒されるのは当然なのです。
始まりは、やはり自分に有るのです。

人は誰しもコノ世に生きている限り、常に様々な問題に直面します。
相手の為に成ることとは、一体どうすれば良いのか?
これを考えながら、思いやりと、愛情の視線を持って、臨機応変に対応して行くしかありません。
ただし、自分自身の心を見詰めて行くことが誰にも大切なのです。

生かして頂いて 有り難う御座います

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コメント (482)
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