食べ歩きとハイキングの旅

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【埼玉/ようこそ、幻の村新川へ!!】かつては、人々の豊かな暮らしがあった場所~♪

2024年03月03日 | 散歩

ようこそ 幻の村新川へ!!

誰も住んでいないのに、郵便番号、地番、電柱もある・・・。

洪水によって消滅した(???)村を散策しました。

 

なぜ、こんな処に迷い込んだかと言いますと、ゴルフ練習場に行ってみただけなのです。

普段のゴルフ練習場には飽きてきましたので、

ちょっと違う雰囲気のところに行ってみたいな、と。

(熊谷武蔵野ゴルフセンター公式HPより)

「熊谷武蔵野ゴルフセンター」というところなのですが、

ネットのない、広々とした雰囲気が気持ち良さそうだと思ったのです。

 

9ホールのショートコースもあるのですが、

(熊谷武蔵野ゴルフセンター公式HPより)

気になるのが、3ホール目です(>_<)

(熊谷武蔵野ゴルフセンター公式HPより)

グリーンが河川敷の雑草地の向こうにあるんですけど~!?

一打でボールがグリーンまで届かなかった場合は、どんなことになるのでしょう?

バンカーであれば入り込んでも打つことが出来ますが、ここは一体!?

コース外になるのでしょうか???

それ以前に、人も、どうやってグリーンまでたどり着けるのでしょう?

 

ま、そのあたりはともかく、です。

 

その練習場が、「幻の村新川」の端っこに当たるとは思ってもいませんでした~。

行く前に、Googleで場所をチェックしていましたら、

ゴルフ練習場の近くに「幻の村」「決潰の跡碑と一本桜」「店んち」とか、

何もない河原のハズなのに、「三島神社 鳥居」とかの記載がありましたので、大変気になりました。

荒川の堤防に沿って、

堤防を越える道があります。

河原の中のやっとの道を、道なりに行けばゴルフ練習場です。

一旦駐車場にとめてから、先ほどの左側の道に行ってみましたよ。

地図上の「店んち(旧新川村 嶋村家跡 説明文)」が、一体何なのか、見てみようと思ったのです。

どんどん歩いて、

木々の奥に少し広くなった場所があります。

私の不案内な説明よりも、地図上に表示された場所にある、

こちらの看板をお読みいただいた方が分かり易いと思います。

以下は、「ようこそ 幻の村新川へ」と案内された看板の全文です。

 

新川村は戦後間もなく廃村になりましたが、

江戸時代のはじめの頃から三百年の間、五百人余の人々がここに暮らし、

舟運や養蚕の村として栄えました。


河岸には廻船問屋や筏問屋、塩問屋、油問屋が軒を並べ、

江戸浅草と武州新川を結ぶ荒川を帆掛け舟が往復し、

荷が着く日には大八車や馬を引く人達で賑わいました。

又秩父山中から流した木材は筏職人たちが筏舟にして江戸へと運びました。


明治十六年、鉄道の開通で舟運は姿を消しましたが

度々この地を襲う大水は豊かな土壌をもたらし良質な桑が特産となり、養蚕が盛んとなりました。

やがて、絹からナイロンなどの化学繊維の時代となり養蚕も廃れると、

大水に追われるように人々はこの新川を去っていきました。


荒川の瀬替えとともに生まれ、文明の進化により滅びた村新川。

私たちはここを幻の村・新川と呼びます。

今、この地は荒川の遊水地であり、野鳥や野生の動物達の棲家となり、

ここを愛する人たちの心のふるさととして息づいています。

 

ここは、その昔、大変栄えた村だったんですね!!

 

この村が消滅したのは、一度の洪水が原因ではないようです。

この村には人々の豊かな暮らしがありました。

しかし人々の暮らし方が変わり、世の中のニーズに対応できなかったためでしょうか。

人々は大水のたびに、次第に減っていったのでしょう。

この場所は、広場となっていて奥には菜園があり、他の案内板もあります。

ここに設置されたウォーキングマップの中で、

「新川菜園村と子ども遊びの森」と書かれた場所です。

それとなく意味するものはわかりますが、全文は読めないです・・・。

 

こちらは、HPに掲載されているウォーキングマップです。

No. 地名 No. 地名
1
江川村 村境
2
塚田塩屋んち
3
店んち
4
新川河岸入り口
5
山岸油屋んち(大尽御殿)
6
丸岡回船問屋
7
保全寺(蛇屋んち)
8
吉岡お手船んち
9
鵜使いんち(長島さん)
10
荒井いかだ問屋(白蛇さま)
11
上分の渡し
12
太田分家(大養蚕家)
13
大嶋どかさんち
14
新川上分入口
15
太田回船問屋
16
木村しょうげん屋敷
17
上分共同墓地
18
岩崎質屋んち
19
三島神社鳥居
20
新川子ども遊びの森
21
新川菜園村
22
ものづくりの森

(新川エコミュージアム公式HPより)

※番号をクリックすると、その部分が大きく表示されますが、

どうぞ、公式HPからクリックしてご覧くださいます様に、お願い致します。

公式HP :  地図 (shinkawa-muse.net)

 

所々に、人々の暮らしの形跡があります。

ここは、最後の住人である長島さんという方の住まいだったところらしいです。

昭和47年ごろまでいらっしゃったとか。

今も、人々は畑で作物を作っています。

洪水のおかげで、土地は肥沃なのだとか。

イベント用の広場ですね。

元の駐車場方向に戻ります。

ゴルフ場への分岐店ですが、お墓はたくさんあります。

ゴルフ場入り口をを左へ行くと、

三嶋神社の鳥居を探してみたく、練習場の入り口から右へ行ってみました。

左にゴルフ練習場を見ながら。

行きどまりで、畑のぬかるみです。

このあたりに、三嶋神社の鳥居があるはずなのですが・・・。

裏側のようですが、度重なる大水により鳥居の脚の3分の1は埋まっているのだそうです。

 

 

その後、ここにゴルフ場を造る計画がありました。

多くの方が反対した結果、現在のような自然観のある練習場とショートコースになったようです。

この散歩で出会った人々は、見知らぬながらも笑顔で挨拶をしてくださいました。

人々歓迎してくれる場所です。

是非是非、訪れてみてくださいませ。

 

誰もいないのに歓迎してくれる・・・。

ようこそ、幻の村新川へ!!

 

■熊谷武蔵野ゴルフセンター : 熊谷武蔵野ゴルフセンター|埼玉県熊谷市河川敷に広がる雄大なゴルフ練習場 (kumagayamusashinogolf.com)

■幻の村新川エコミュージアム : 何故、幻の村なのか? (shinkawa-muse.net)

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