ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや訪問カウンセリングなどをやっています。

じーじのカウンセリングを再考する

2023年09月30日 | カウンセリングを考える

 じーじのカウンセリングを少し再考したい。

 公園カウンセリング、あるいは、海岸カウンセリング、里山カウンセリング。

 公園や林や森、海辺などのベンチなどでカウンセリングをする。

 ベンチの配置によっては90°対面で面接をするが、普通はベンチに横並びに座って、同じ景色を眺めながらクライエントさんのお話を聴く。

 たまにベンチの後ろを散歩中の人が通ることもあるが、イメージとしては何か空気のカプセルの中でお話を聴いているような感じで、秘密も保持されている印象を受ける。

 精神科医の神田橋條治さんが、ベンチに座ってのカウンセリングの有用性を述べておられるので、悪い方法ではないと思う。

 赤ちゃんやちびっ子も一緒だと、彼らの様子を見ながらのカウンセリングになり、クライエントさんがあまりに急激な退行をせずに、現実感覚を保ってお話をすることが多いと思う。

 訪問カウンセリング。

 クライエントさんのお宅やお近くの施設などでカウンセリングをする。

 クライエントさんのお宅では、お部屋の構造にもよるが、ちゃぶ台などをはさんで、可能な時は90°対面で、無理なら180°対面でお話を聴く。

 お近くの施設などでは、90°対面、180°対面、あるいは、横並びに座って、お話を聴く。

 カウンセリングの時間は公園カウンセリングも訪問カウンセリングも1回50分。

 カウンセラーが面接に集中できる限界が45分から50分と言われており、それを守っている。

 クライエントさんがいっぱいお話をしたいことがある時は、翌日、あるいは、翌週に面接を予約してもらう。

 カウンセリングの頻度は、隔週1回か月1回。

 心理療法の世界では、週1回の面接で効果があるかどうかが議論されているのが現状で、可能ならばじーじもそうしたいが、いろいろなご事情でそれが難しいかたも多く、困難な事例はベテランにおまかせし、じーじは軽めのクライエントさんのお話をお聴きしようと思っている。

 月1回の面接でも元気になられるクライエントさんも少なくなく、それは心理療法ではない、といわれれば、それまでだが、じーじのしているのは心理的援助、あるいは、心理的支援という程度のものなのかもしれない、とも思う。

 料金は1回3,000円。

 悩むところだが、いろいろ考えて、現在はこの料金。

 ただし、低所得のかたやいろいろなご事情があるかたには配慮を考えたいので、ご申し出をいただけばご相談に乗りたい。

 以上が現時点でのじーじのカウンセリングについての再考である。 (2023.1 記)

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 2023年夏の追記です

 公園カウンセリングを場所によって、公園カウンセリング、海岸カウンセリング、里山カウンセリングに分けてみました。 (2023.7 記)

 

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加藤周一『夕陽妄語1 1984-1991』2016・ちくま文庫-ベルリンの壁と湾岸戦争を視る

2023年09月30日 | 随筆を読む

 2019年3月のブログです

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 加藤周一『夕陽妄語1 1984-1991』(2016・ちくま文庫)を再読。

 「夕日妄語」は加藤さんが朝日新聞に月1回、連載をしていた社会時評で、当時、じーじはライヴで毎月、楽しみに読んでいた。

 加藤さんは『羊の歌』以来、冷静な社会分析が魅力的だが、「夕陽妄語」でも、その冷静さはすごい。

 いろんな事件が起こり、加藤さんの分析に学ぶところが多かったが、その加藤さんが、予想できなかった、少なくともこんなに早くは、と語らせたのが、ベルリンの壁の崩壊。

 そういうことを隠さずに正直に書く加藤さんもすごいと思う。

 湾岸戦争前夜の加藤さんの筆も冴える。

 戦争前、イラクとアメリカの軍事行動がエスカレートする中、それでも戦争までは、戦争だけは避けるのでは?という祈りに似た語りをよそに戦争に突入、加藤さんはアメリカを止められなかった国連のあり方を検証する。

 その流れに流されずに、とことん冷静に分析をする姿はやはりすごい。

 そして、アメリカ追従の日本を分析し、行く末を懸念し、さまざまなことがらに話が及ぶ姿は、考えることの大切さを伝えてくれる。

 読んでいて、勇気をくれる本である。 (2019.3 記)

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 2022年春の追記です

 ベトナムとイラク、アフガニスタンでの失敗が、今回のウクライナでのアメリカの慎重さにつながっているのかもしれません。 

 戦争に慎重なことはいいことだと思います。民主的な国々と連帯をして頑張ってほしいと思います。 (2022.4 記)

 

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だいすきな(?)マラソンたいかいがあるようですね-じいじからのおてがみ・セレクト

2023年09月29日 | じいじの手紙を書く

2021年秋、小5と小2の孫娘たちへのお手紙です

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さーちゃん・あーちゃん、げんきですか。

じいじはげんきです。

ばあばはすごくげんきです。

がっこうのホームページをみていると、マラソンたいかいがあるようですね。

さーちゃんとあーちゃんがだいすきな(?)マラソンたいかい!

でも、じゅんいはきにしなくてもいいとおもいますよ。

それよりもたいせつなのは、タイム。

きょねんよりどれくらいはやくなるかな?たのしみですね。

そして、もっとたいせつなのは、げんきにマラソンたいかいではしれること。

じいじくらいになるとマラソンをはしるのもむずかしくなります。

げんきに、たのしんで、からだをきたえてね。

にいがたのじいじより

(2021.9 記)

 

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十川幸司『フロイディアン・ステップ-分析家の誕生』2019・みすず書房-フロイトさんをていねいに読みこむ

2023年09月28日 | 精神分析に学ぶ

  2019年秋のブログです

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 十川幸司さんの『フロイディアン・ステップ-分析家の誕生』(2019・みすず書房)を読みました。

 十川さんは精神分析を個人開業されているかたで、いわばフロイトさんと同じ立場で精神分析を実践されているかた。

 日本では、藤山直樹さんや松木邦裕さんが同じ立場ですが、臨床のかたわら、フロイトさんの理論を深く理解していくという点でもお二人と共通しています。

 じーじは十川さんの『思考のフロンティア・精神分析』(2003・岩波書店)や『来るべき精神分析のプログラム』(2008・講談社)を読んで、十川さんのフアンになりました。

 その地に足がついた文章といいますか、借り物でない、自分の文章を書いていらっしゃるというところに魅力を感じます。

 十川さんの、臨床と思索の中で練りに練られた独自の文章の力には本当に圧倒されますし、それは心地よい驚きでもあります。

 前に一度、精神分析学会で十川さんと藤山さんがお話をしている分科会に参加をしましたが、お二人の創造的な会話の中に浸れて幸せだったことを思い出します。

 さて、本書、その戸川さんが渾身の力で、フロイトさんを読解し直した力作、なかなか難解で、じーじのような初学者には2割も理解できたかどうか。

 もっともっと、臨床経験を積み、読み込んでいかなければ理解できないレベルの本のようです。

 有名なドーラさんの症例や狼男さん、シュレーバーさんの症例などをはじめとして、フロイトさんの症例と理論を十川さんは丁寧に読み込みます。

 フロイトさん自身が症例を理解する中で自らの理論を更新していった、と十川さんは述べますが、おそらく読者も同じことをしていくことが大切だとおしゃっていらっしゃるように感じます。

 そういう意味では、臨床の中でしか理論は深まらないのだろうと思いますし、その良きお手本を十川さんが示してくださっているように思います。

 じーじもさらに経験と勉強を重ねていこうと思いました。 (2019.10 記)

 

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小林快次『恐竜まみれ-発掘現場は今日も命がけ』2022・新潮文庫ー恐竜発掘のおもしろいお話です

2023年09月28日 | 随筆を読む

 2023年秋のブログです

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 先日、テレビを見ていたら、モンゴルのゴビ砂漠で恐竜の化石を発掘する研究者たちのドキュメンタリーをやっていて、興味深く見た。

 おそらくはその研究者たちのメンバーのおひとりと思われる北海道大学の小林快次さんの『恐竜まみれ-発掘現場は今日も命がけ』(2022・新潮文庫)を読む。

 小林さんは恐竜で有名な(?)福井県の出身。

 子どもの頃からアンモナイトの発掘に熱中して、時にはアンモナイトを抱いて寝たこともあるという(すごいですね!)。

 アメリカの大学で恐竜の発掘を研究し、イギリスの学術雑誌『ネイチャー』に論文が載るほどの専門家でもある。

 2005年に北海道大学の先生になり、2014年に北海道むかわ町で「むかわ竜」を発掘した。

 そんな小林さんの恐竜発掘のお話であるが、これがとても面白い。

 発掘現場は命がけ、とは、恐竜の発掘現場が、アラスカ、ゴビ砂漠、カナダ、などなど、自然環境の厳しいところが多く、研究というよりは探検のような仕事になることをさしている。

 そんな探検のような発掘作業がユーモラスに記される。

 時には危険な目にも遭いながら、地道な発掘作業を続け、世界的な発見に繋がる様子は感動的だ。

 しかし、おそらく毎日の仕事は地味なのであろうし、食生活などもかなり地味だ。アラスカではくまさんとのかくれんぼもスリリングだ。

 じーじならとても耐えられないだろうし、学者さんも大変だなあと思うが、学問とはそんなものかもしれない。

 専門家になると、素人には見えない、わからない化石が見えてくる、というところは、なかなか示唆的だ。

 臨床でもそうかもしれないと思うし、他の分野でもそうかもしれないが、専門家というのは、素人では見えにくいものが見えると同時に、新しい発見にこころが開かれている存在なのかもしれない。

 いろいろなことを考えさせてくれるいい本だった。 (2023.9 記)

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 数日後の追記です

 今日、テレビを見ていたら、ゴビ砂漠での恐竜発掘のドキュメンタリーの再放送をやっていた。

 小林さんがメンバーのひとり、というより、小林さんを中心とした番組で、小林さんのすごさを再確認させられた。

 たくさんの恐竜の足跡を発見して、当時の恐竜たちの生活が見えます、とおっしゃる姿はプロだと思った。 (2023.9 記)

 

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武田専『分裂病という名の幻想』2003・元就出版社-精神分析で患者さんにより添う「熱い」精神科医に学ぶ

2023年09月27日 | 精神科臨床に学ぶ

 2019年秋のブログです

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 武田専さんの『分裂病という名の幻想』(2003・元就出版社)を再読しました。

 武田さんは慶応大学医学部出身。

 後輩だった小此木啓吾さんの紹介で、日本の精神分析の先達である古沢平作さんから指導を受けました。

 今では精神分析の大家である西園昌久さんらと同期で、日本の精神分析を切り開いたかた。

 精神分析的な治療を行なう武田病院を創設されています。

 本書はその武田さんの回想録ですが、武田さんもかなり「熱い」(!)人です(武田さん、ごめんなさい)。

 やはりすごい人というのは、情熱的でなければ、その道を究めることが難しいのかもしれません。

 それだけに、読んでいて面白いですし、痛快。気持ちが晴れ晴れとしてきます。

 一方、統合失調症の患者さんや家族に向ける愛情はとても温かく、ていねいです。

 統合失調症の患者さんだけでなく、たくさんの症例の患者さんが紹介されますが、いずれの患者さんへの治療もていねいで、こころがこもっています。すごいな、と思います。

 「熱い」人は、弱い立場の人には優しいのだ、と思います。

 びっくりしたのは、武田さんも、眼はそれを探し求めるもの以外は見ることはできない、という言葉を引いていること。

 精神分析や精神療法における大切な点のようです。

 もっとも、世の中のこと、すべてに通じる言葉かもしれません。

 「熱さ」と冷静さ、武田さんの魅力が爆発しているかのような、楽しくて、感動的な本です。 (2019.10 記)

 

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マスコミは「警察官」か、あるいは「裁判官」なのか?・その1-じーじのひとりごと・セレクト

2023年09月27日 | ひとりごとを書く

 2022年夏のブログです

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 ビールを呑みながらニュースを見ていたら、ある駅で、ロータリーの横断歩道を渡らずに、近道をしている利用者が多くて危険だ、というニュースがあった。

 近道をしている利用者へのインタヴューまであって、謝っている人もいるが、一方で、違反はわかるが、みんながやっているから、と逆切れ気味の人も出ていた。

 これを見ていて、テレビ局の人の言い分は正しいのかもしれないが、何かわりきれないものが残った。

 テレビ局は警察ではないし、裁判所でもないと思う。

 正論をいうことは簡単だが、しかし、マスコミなら、例えば、インタヴューをするにしても、ここに横断歩道があると助かりますよね、などと聞いてほしかった。

 そういうひと言があるだけで、聞かれた人はずいぶん助かるのでないかと思う。

 それが利用者や住民、国民に、より添うマスコミの姿ではないか、と思ったりした。

 近道の横断歩道は、安全上や道交法上から設置はなかなか難しいのかもしれないが、マスコミが「お上」になってしまっては、マスコミの存在価値がなくなってしまうだろうと思う。

 マスコミは「お上」の目線ではなく、あくまでも利用者や住民の目線を大切にしてほしいと思う。

 マスコミが誰の味方であるのか、誰の立場に立っているのか、憲法改悪や国葬のような大きな問題だけでなく、庶民の身近な問題をどう捉えるかが重要ではないかと思う。 (2022.8 記)

 

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中井久夫『精神科医がものを書くとき』2009・ちくま学芸文庫-患者さんへの祈りを大切にする精神科医

2023年09月26日 | 精神科臨床に学ぶ

 2019年秋のブログです

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 中井久夫さんの『精神科医がものを書くとき』(2009・ちくま学芸文庫)を再読しました。

 もう何回目になるでしょうか。

 本は付箋とアンダーラインで大変な状態。少しだけ整理をしながら読みました。

 中井さんが精神科医になった前後のお話や大学病院での実践などが語られます。

 全編を貫くのは中井さんの患者さんへのやさしい祈り。

 以前にも書きましたが、中井さんは患者さんの薬を手渡すときに、効きますように、と祈りの言葉をそえる、といいます。

 他にも、わたしも病棟の一部になったら、患者と出会えるだろうと思った、とか、精神医学の目指す健康とは、苦しみや脅えなしに、ゆとりをもって生活を営めること、などと書きます。

 さらには、症例報告を書いた後の治療は、しばらくうまくいかない、などと、耳の痛い言葉もあります。

 いずれも患者さん第一の中井さんならではの言葉だと思います。

 そして、同じような姿勢は患者さんの家族にも貫かれます。

 すごいな、と本当に感心させられます。

 解説の斎藤環さんが、中井さんは精神医学を体系化しなかった、とその現場第一主義を評していますが、本当に患者さんのことだけを考えて働いてきたのだな、と感心させられます。

 今からでも見習っていこうとつくづく思いました。 (2019.10 記)

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 2023年秋の追記です

 中井さんからはたくさんのことを教えていただいていますが、そのうちのひとつが、わからないことに耐えることの大切さ。

 中井さんがハムレットで見つけられた「ホレイショの原則」という、この言葉を患者さんにお話するそうです。

 中井さんから、先のことはわからなくても、そんなに心配いらないよ、とやさしく言われたら、誰でも安心できそうですね。 (2023.9 記)

 

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庄司薫『さよなら怪傑黒頭巾』1973・中公文庫-名作『赤頭巾ちゃん気をつけて』の続編です

2023年09月26日 | 小説を読む

 2022年秋のブログです

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 庄司薫さんの『さよなら怪傑黒頭巾』(1973・中公文庫)をすごく久しぶりに再読した。

 先日、庄司さんの『赤頭巾ちゃん気をつけて』(1973・中公文庫)の感想文を読んでいたら、その続編もとても面白そうに思えてしまい、つい読んでしまった。

 1973年、じーじが大学に入った年だ。

 当時は結構、流行った本だが、今、読む人はあまりいないのかもしれない。

 しかし、読み返してみると、なかなか面白い小説だ。

 大学1年生だったじーじが熱中したのもわからないわけでもない。

 『赤頭巾ちゃん』同様、ところどころに赤鉛筆で横線が引かれていて、今読むと、きゃあ、だ。

 主人公の兄ちゃんの口癖でいえば、まいった、まいった、というところだろう。

 このあたり、村上春樹さんの若いころの小説にも少し雰囲気が似ている感じもする。

 あらすじは例によってあえて書かないが、東大受験が中止になって浪人中の若者が主人公。

 今回は、兄の友人の結婚式をめぐって、いろいろなできごとがあり、当時の世相であった学生運動の後遺症(?)などが描かれる。

 そして、年齢相応に知り合いの女の子たちとの青春物語。なかなかたいへんだ。

 びっくりしたのは、今ごろ気がついたが、主人公が、ハムレットさんとホレイショさんの、この天地の間には、われわれの哲学ではとうてい考えおよばぬことが沢山あるものだよ、という言葉を引用していること。

 この言葉は、精神科医の中井久夫さんが、ホレイショの原則と名づけた、わからないことに耐えることの大切さに触れた部分だが、大学1年生のじーじは気にもとめずに素通りしてしまっていた。

 ようやく、この年になって、この言葉の重みに気づいた。

 ひょっとすると、すごい小説かもしれない。

 読後感はとてもいい。

 青春のほろ苦さがいっぱいだが、軽妙なわりにはいい小説だと思う。  (2022.9 記)

 

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河合隼雄・谷川俊太郎『魂にメスはいらない-ユング心理学講義』1993・講談社α文庫

2023年09月25日 | ユング心理学に学ぶ

 2021年秋のブログです

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 河合隼雄さんと谷川俊太郎さんの『魂にメスはいらない-ユング心理学講義』(1993・講談社α文庫)を読みました。

 文庫本で読むのは初めて。

 単行本は1979年に朝日出版社から出ていて、じーじは家裁調査官になってすぐに買って読み、すごく勉強になりました。

 以来、何回か読ませてもらったのですが、引っ越しなどのせいか、いつの間にか行方不明になってしまいました。

 最近、また読んでみたくなり、本棚をあちこち探したのですが、例によってやっぱり見つかりません。

 それで清水の舞台から飛び降りる覚悟で(おおげさかな?)、この文庫本を購入しました(奥さんには内緒です)。

 読んでみると、やはりすごい本です。

 谷川さんの質問が、詩人の立場からの深い質問ばかりですごいせいもあるのですが、それを河合さんがユング心理学にそってわかりやすく説明されて、その結果、お二人が、こころのあり方について見事に深く語りあっておられます。

 有名な箱庭療法を初めとして、ユング心理学のいろいろな考え方を学ぶのに最適ですし、初学者が学習を深めるきっかけにもなりそうです。

 印象的だったのは、河合さんがユング派の資格を取りながらも、ユング教徒にはならないと話されているところで、臨床家は教条的になってはならず、常に創造的でなければいけないのだろうな、と改めて思いました。

 いずれまた、再読をして、理解をさらに深めたいと思います。 (2021.10 記)

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 2024年冬の追記です

 この本を読むと、お二人の予断のない、真摯な対話の様子に、感激させられます。

 すごい人たちは、分野を超えても、本当にすごいんだな、とこころから思います。   (2024.1 記)

 

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