ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや訪問カウンセリングなどをやっています。

韓国ドラマにおける「愛」のありかた,その大人の精神性について

2015年05月28日 | ひとりごとを書く

 2015年5月のブログです

     *

 最近,韓国ドラマを観ていて,その「愛」の表現のすばらしさに感心しています。

 日本のドラマのように,すぐに裸になったり,セックスシーンが出てくるものとは違って,韓国ドラマでは,愛する者同士が互いに目で愛を深めていくような「見つめあう」シーンがとても印象的ですし,また,恋人たちや夫婦の「キス」のシーンでも,静かに深いとでも表現すればいいのか,とても静寂的なところが印象的です。

 大人の「愛」というのか,深い精神性が感じられるように思います(その一方で,韓国ドラマに出てくる女性のミニスカートのひどさにはがっかりさせられますが…)。

 日本も少し前までは同じような精神性のある世界だったと思うのですが,いつの間にかどうしちゃったのでしょうか。

 何とか最後までそういう世界が残っていたのが高倉健の「抑えた愛のありかた」だったのかもしれません。

 日本の大人たちの愛の表現の幼稚化は子どもたちの世界にも影響しているかのようです。

 人目をはばからずにいちゃつく高校生の「バカ」ップル(なぜかシーナさんふうになってしまいました(?))や最近はやりの恋人同士の「キス動画」の公開等々。

 「静かな国」の日本人はどこにいっちゃったのでしょうか。

 日本の大人の静かなふるまいがこれからはやはり大切になりそうです。

 子どもたちのためにも…。 (2015.5 記)

 

コメント

母の日,母性,ウィニコット-精神分析から学ぶ

2015年05月10日 | 「おとな」の親を考える

 2015年5月のブログです

     *

 今日は「母の日」。

 「母の日」といえば「母親」や「母性」を連想しますね。

 ただし,「母性」は「=母親」というわけではありません。

 家庭裁判所の実務でも,子どもの監護に関しては,「母親優先」の原則ではなくて,「母性優先」の原則といわれています。

 子どもに大切なのは「母性」であって,「母性」は母親のみでなく,父親でも祖父母でも,あるいは第三者であっても,「母性的」な人間であれば誰でも実現可能と考えられています。

 また,小児科医で精神分析家のウィニコットさんは,「母性」の体現者について,「完璧な」母親ではなく,「ほどよい」母親が大切,と述べました。

 そして,「ほどよい」ことが子どもの創造性や遊びに重要なことを述べています。

 さらに,精神分析では,「母親」の乳房の身近さ,柔らか,温かさ,優しさ,美しさなどが重要視されていると思います。

 柔らかさや温かさや優しさを実現する象徴としての「母親」や「母性」が大切だと考えられているようです。

 そして,エディプス期には「父親」「父性」が登場します。

 そのバランスが大切なようです。

 子どもと父母の関係について,あまり上手な説明ができませんが,もっとうまくお話ができるようにさらに勉強をしていきたいと思います。  (2015.5 記)

 

コメント

韓国ドラマ<グロリア>と「うらみ」の心理

2015年05月05日 | ひとりごとを書く

 2015年5月のブログです

     *

 韓国ドラマ<グロリア>がいよいよ本日,最終回,どんなラストになるのでしょうか?

 <グロリア>のテーマは「愛と復讐」「うらみとその克服」その他諸々だと思うのですが,「うらみの克服」や「復讐を乗り越えること」などは心理臨床でも大きなテーマだと思います。

 人生のいろいろなことがらで,苦しんだり,悩んだりしている人々には「うらみ」にとらわれたり,「うらみ」に振り回されたりしている人々が多いと思うのです。

 生きていく以上,何らかの「うらみ」に遭遇することは不可避だと思うのですが,「うらみ」に振り回されずに,うまくつきあっていかないと辛い人生になりそうです。

 そのヒントが<グロリア>では見られるように思います。

 「うらみ」とうまくつきあい,それをどう乗り越えられるのか,そこがいい人生のポイントになりそうです。

 <グロリア>の主人公やその恋人,友人たち,親戚,そして,加害者の人達のそれぞれの人生の展開,見のがせないラストになりそうです。

 涙をおそらくはボロボロ流しながらも,楽しみ,楽しみ!です。 (2015.5 記)

 

コメント