北原鈴淳 琴古流尺八教室 in八王子

尺八の音色は心を癒してくれます。

演奏すれば「無」の境地になれ、演奏が終われば満足感、充実感が得られます。

立川流落語と小痴楽

2019-10-10 09:46:00 | 文化・芸術
9月17日(火)上野広小路亭に、立川流の落語を聞きに行ってきた。
ここには3回ほど通った。いずれも談四楼と談修が出演する時に限って行っている。

飯田市の長昌寺で共演?してから、縁を持ち、お二人に諏訪の酒「真澄」を差し入れて、談四楼師匠からはお礼のハガキをいただき、談修師匠からは真打昇進時の名入れ手拭をいただいたこともあった。

談修師匠(以下談修)は8月26日に日本橋社会教育会館で「談修インザダーク」を公演しており、それも聞きに行っていた。



上野と言ってもJR御徒町の方が近い。開演は12時だから、その前に駅前ビルの9階にある吉池食堂で昼食を取った。

11時開店と同時に入店して、窓側の見晴らしの良い席を確保した。
目の前にスカイツリーである。

さんま定食を注文したが、やはり小ぶりであった。



上野松坂屋の目の前に上野広小路亭はある。

立川流とは立川談志(1936年~2011年)が、1983年に落語協会を脱退して創設した落語家一門で、落語の定席に出られないため、独自に切り開いて落語を演じている。

予定通り15分前に着いて、受付であらかじめ予約していたので1500円を払う。
受付は談四楼の弟子、半四楼であった。

靴は脱いで持ち、2階の靴箱に入れた。

3階の会場はもう7割くらい入っていて、最終的には70名くらい入っていたと思う。
今は落語ブームで、落語家もかなり増えている。

12時から前座が一席、女性だった。やはり若く、慣れないので早口で抑揚が無い。

出演は、だん子(談四楼弟子)、志の彦、こはる、志らべ、ぜん馬(仲入り)志のぽん、志の春、平林、談四楼、談修で、演目は古典あり、創作ありで人それぞれだった。

前回は前座だった、だん子はご存じ「まんじゅう怖い」をやった。
二つ目だが、かなり上手くなってきた。

こはるは古典「芋俵」をやり、高い声で元気よく、見た目は男性かと思って調べたら女性だった。
10月1日には飯田市人形劇場で落語をやったそうだ。スケジュールみると売れっ子だと分かる。

ぜん馬は「おばけ」の話を老練の上手さで演じた。「さこみちよ」が奥さんだとは。

志の春は創作で、爆笑。幼稚園で落語をしたら、途中でおにごっこが始まり、気が付いたら誰もいなかったと。

平林は「防犯落語」で、警視庁から表彰されており、直前にNHKテレビでそのことが放送されたのを私も見ていた。

おれおれ詐欺がばあちゃんに電話をするのだが、それを信じて、逆に孫からかかって来た電話は「うそだ」「だまされないわよ」と。皆さん気をつけて。

談四楼は結婚式でかなりの司会をやってきており、多い時には1日に3回も会場を飛び回ったと言う。最近の女性司会者の物まねが上手かった。

お通夜ではハッキリしゃべらず、もやもやと「この度はーーー」で良いと。極端に「たびはーーー、たびはーーー」で良いとは笑ってしまう。

談修は大相撲のかつての横綱「谷風」を題材にした「佐野山」。谷風がたった一度の八百長したと言う話を演じた。

今大相撲ブームで9月には長野県出身の御嶽海が優勝した。いよいよ大関に向けてダッシュだ。

立川流には志の輔、志らく、談春など売れっ子の落語家がいる。
志らくの「落語進化論」を今年読んだが、志の輔はとにかく落語を覚えるのが早く、とんとん拍子に真打になったそうである。今やNHKテレビの「ガッテン!」で有名だ。

談春の「赤めだか」も読んだが、談志の家のメダカが赤かったというところから題材を取っている。テレビドラマにも良く出る。

談志の家と言えば、志らくは談志の家を改造して住んでいる。弟子は18人もいるそうだ。
以前テレビ朝日の「ビフォーアフター」で改造を見たが、「何と言う事でしょう」立派に改造された。

談春の方が志らくより入門が早かったが、真打は志らくの方が早かった。それでも志らくは談春のことをお兄さんと呼ぶそうである。

志らくがTBSテレビの「ひるおび」のコメンテーターに出るようになったなー、と思ったら9月30日から、TBSテレビ朝8時からの「グッとラック」の司会ときたもんだ。

10月4日には、柳亭小痴楽が浅草演芸ホールで真打昇進披露興行を行うってんで行って来た。(あれ、言い方がおかしいぞ)

実は、私は昨年70歳になり「シルバーパス」の権利を得て、都営地下鉄やバスは無料とのことから、今年は申し込んだ。

新宿からは都営大江戸線、都営浅草線を利用して浅草まで無料で行ける。
予定通り11時に浅草駅に着き、かねて調べておいた「むぎとろ本店」でランチをした。

1000円でむぎとろと、おかず2品(日替わりで、この日はモツ煮込みと玉子焼き)が食べ放題。混んでいたがすぐに入れて、私は1回だけで美味しく腹一杯。しかし隣の席の若い女性群は全員が、まるでギャル曽根。

浅草演芸ホールは11時40分からだから、急いではいた。幸い直前について、開演に間に合った。

柳亭小痴楽真打昇進披露興行の10月上席前半のこの日は、柳亭信楽、マジックの山上兄弟(生で見るのは初めてで、小さい頃はテレビで良く見た)、三笑亭可風、三遊亭遊喜、ナオユキ(初めて見るおっさんがピンでしゃべる。受けに受ける)、講談の日向ひまわり。

桂歌春(出て来たところで「待ってました」の掛け声。「うれしいですね。待ってましたとは。これが終りに言われたら、たまったもんじゃあない」)

漫才の宮田陽・昇、三笑亭可楽、ボンボンブラザーズ(笑点で見たことがある兄弟?の曲芸。客が投げた帽子を頭で受ける)、桂米助(隣の晩ごはんで有名で、生は初めて見る。巨人軍等のスポーツの話だった。昔、海外旅行で王選手が「ミーツー」と言ったら長嶋選手は「ミースリー」と言ったとか笑わせる)

仲入り後に真打昇進披露口上。大看板になるように先輩に言われる。

三遊亭小笑、柳亭楽輔(柳亭痴楽の弟子。小痴楽の師匠である。柳亭痴楽の有名な綴り方教室の物まねをする。「柳亭痴楽はいい男、あってもなくてもいい男」)

三遊亭遊三(ご存じ時そば。実に美味そうにそばを、すするしぐさが絶品。言葉がハッキリと分かり易く、聞きやすい。見た目は爺さんだなと見ていたが、81歳だと知ってその元気さにびっくり)

江戸家まねき猫(昭和に活躍した江戸家猫八の娘。やはり親譲りでニワトリ、鹿の鳴き声も上手い)

柳亭小痴楽は古典。演題は分からなかったが、船をこぐシーンや殺陣など、もう役者であった。イケメンでもあるし、(痴楽に似なくて良かった)ドラマに映画に今後は出て来る人で、大御所は痴楽を継いでもらいたいと言っていた。期待されます。