石仏み~つけた

大和とその周辺の石仏や磨崖仏を探し歩いています

御杖村 神末杣谷 腰折れ地蔵

2011年06月30日 | 石仏

 

御杖村の神末杣谷

墓地奥の堂内に腰折れ地蔵と呼ばれる石仏が在ります。

 

宇陀郡御杖村神末杣谷

もとは背後の岩肌に彫られていた磨崖仏で

巨木が倒れて地蔵岩が割れたものです。

南北朝初頭の造立銘があり、この地方最古銘の石仏です。

 

 

元は等身大の地蔵立像ですが六個に割れています。

腰折れどころか、上半身で袈裟懸けに破損しています。

光背の左右に蓮華瓶を線刻しているそうですが、確認出来ませんでした。

 

 

背後の岩肌に地蔵の裾と両足が残っています・・・

足だけが磨崖仏・・・・・ 

 

 

堂脇の小石仏

 

昔は埋め墓でしたが、現在は普通の石塔墓になっています。

 

 

 


美杉 下之川 石御堂巌の磨崖仏

2011年06月29日 | 石仏

 

 旧一志郡美杉村下之川、集落内を貫ける道沿いに非常に大きな岩が露出しており

下部が巌になっている為、石御堂巌と呼ばれて石造物がお祀りされています。

その石御堂巌の壁面続きに磨崖仏が彫られています。

 

三重県津市 美杉町下之川

垂直に切り立った壁面、長方形の彫りこみの中に地蔵と薬師が彫られている様です。

 

 向かって左に地蔵菩薩、右に薬師如来と言うことですが・・・

 

地蔵菩薩ですが脇侍が彫ってありますので地蔵三尊でしょうか?

 

 

中央の地蔵は、お顔の辺りに地衣類がびっしりと蔓延っています・・・

 

 草木が枯れる冬場に来れば、もっと良く見えるんでしょうね。

 

薬師如来の方も三尊形式で彫られていますが

破損が激しく輪郭のみ残る程度です。

 

物凄い所に在るように見えますが、車道から眺める事が出来ます。

 

石御堂巌

高さ十八メートル、幅九十メートルに及びます。

柵の中に庚申さんと弘法大師の石像が祀られています。

 

巌の中は、人が立てる程の高さがあります。

 

 一寸変わった庚申さん。

 


青山峠旧道(阿保越)の地蔵磨崖仏

2011年06月28日 | 石仏

 

国道からかなり下がった所に青山峠旧道が残っており

峠のお地蔵さんとも言うべき青山地蔵磨崖仏が在ります。

 

三重県那賀郡青山町

青山越えの道中安全を祈る旅人に崇拝されてきたようです。

 

道路工事の際に高低差が付き過ぎて違和感残ります。

 

薄暗い所の磨崖仏はよく在りますが、此処の感じは他とは一寸違っています。

 

上手く言えませんが・・・・・

 

 

直ぐ近くに六地蔵石仏が在ります。

 

元々此処に在った物では無い様な感じ。

道路工事で移動された磨崖仏か?

 

何れにしても往時の面影は無く、時々ハイカーが訪れるのみ・・・

 


近江 廃少菩提寺の石造物

2011年06月27日 | 石仏

 

湖南市廃少菩提寺に在る石造物です。

 

滋賀県湖南市菩提寺地先

三体地蔵で、中央の地蔵には笠石を載せています。

総じて言える事ですが、大和のより大振りに出来ている物が多い様に思います。

 

中央の地蔵

 

右の地蔵

 

左にも。

 

此方は奥の方に在る閻魔大王石仏です。

 残念な事に縦に割れています。

 

将棋の駒型の石に閻魔とあと四体。

 

眉を吊り上げて厳しいお顔ですが、全体に丸く優しい彫りですね。

 

大きくて立派な多宝塔

 

 

 


近江 野洲 福林寺跡の磨崖仏群

2011年06月26日 | 石仏

 

 野洲の福林寺跡に在る磨崖仏群。 大小多数の磨崖仏が散在しています。

 

 滋賀県野洲市小篠原

まず最初に目に飛び込んで来るのはこの三体です。

観音像が一体と如来像が二体彫られています。

 

 蓮弁型の光背の中に、風化も少ない美しい観音像が在ります。

 

翼のような形の岩に小石仏が三体。

 

 なんとまぁ野趣溢れる石仏さん・・・

 

此方は福林寺跡の小人達です・・・

 

先の観音像も良いのですが、私にとってはこの小石仏達が

忘れられない存在になりました。

大和でよく見かける多尊磨崖仏とは趣が違っています。

 

小さなお猿さん?いや、やっぱり小人達です。

素朴で親しみやすい像容、ずっと眺めていても飽きません・・・

 

此方は先ほどの磨崖とは、また違った感じの石仏さん達・・・

四角い岩の三面に彫ってあります。

 

 此方の面は、これまた違った感じの石仏さん・・・

 

 ここは石仏好きには堪りませ~ん。

 

廃寺跡に静かに在ります・・・ 

 

 

 


近江 市辺 薬師堂三尊石仏

2011年06月25日 | 石仏

 

市辺の薬師堂に、大蓮寺の石仏を真似たと思われる三尊石仏が在ります。

 

滋賀県東近江市市辺

一見良く似ている様ですが・・・

 

よく観ると、彫が全く違うのが判ると思います。

此方の物は、お顔が破損していません。

 

大蓮寺の三尊は死後の供養に彫られたもの。

此方は追善供養で彫られたものですが・・・

 

願主が石工に、祖父と父の追善供養のために

あの大蓮寺の三尊石仏と同じものを彫って欲しいと・・・

出来上がったこの三尊石仏を見た願主は・・・・・

 

ん・・・?と思ったのか、喜んだのか・・・

 

はだか祭りで有名な薬師堂

 

 

 


近江 市辺 大蓮寺三尊石仏

2011年06月24日 | 石仏

 

 市辺の大蓮寺境内に、大和では見掛けない形式の三尊石仏が在ります。

 

滋賀県東近江市市辺

 

蓮華座に立つ如来型の三尊です。

 

 龕の彫り込みが深い為か、比較的風化が少ない様に思われます。

 

左の一体のみが破損を免れて居るようです。

柔和なお顔・・・癒されます・・・

 

右の二体は双方共お顔が破損していて真に残念です・・・ 

完全な姿で残っていたら、さぞ素晴しかった事でしょう。

 

立派な宝篋印塔と共に境内の片隅に在りますが・・・ 勿体無いですね。

 

 


志賀越道 志賀の大仏(おぼとけ)

2011年06月23日 | 石仏

  

先の阿弥陀磨崖仏から清流に沿って街道を少し行くと、志賀の大仏(おぼとけ)

と呼ばれる大きな阿弥陀如来石仏がお堂の向こうに見えて来ます。

旧山中越(志賀越)を往来した人々の安全を祈ったものだそうです。

 

滋賀県大津市志賀里

阿弥陀石仏自体はは堂外に在り、薄暗い堂内から拝顔する事になります。

 

どうしても外の方が明るい為に、折角の尊像はこんな感じに見えます。

 

 お参りする人々は屋根の下、石仏さんは雨ざらし・・・

でも、そのお陰で真っ暗な堂内に入れられなくてよかった?

 

見上げる程の大きさですが、とても優しいお顔の為威圧感は全く有りません。

 

沢山の人々の願いを叶えて来た事でしょう・・・

 

周りの景観も良いので、のんびり歩いてみても良いかも知れません・・・ 

 

 

 

 

 


志賀越道 阿弥陀磨崖仏

2011年06月22日 | 石仏

 

旧志賀越の道沿いに阿弥陀如来磨崖仏が在ります。

 

滋賀県大津市志賀里

磨崖仏ですが街道筋と言う事も在り、丁寧に御祀りされています。

 

おにぎり型の光背の中に阿弥陀坐像が彫られています。

 

重ね石の阿弥陀さんに似ているような・・・?

 まぁ、同じ街道筋の磨崖仏だし・・・

程よく?風化した磨崖仏。

 

この阿弥陀さんも多くの道行く人々を見守っていたのでしょう。

 

  

 


山中越国境 重ね石

2011年06月21日 | 石仏

 

山中越旧道、京と近江の丁度国境に重ね石と呼ばれる磨崖仏があります。

磨崖仏の素朴さ、落ち葉の道、廃屋と三拍子揃った景観に魅了されました。

 

京都市左京区北白川重石

大きな岩を二つ重ねた様に見えるため重ね石と呼ばれるとか。

 

磨崖仏の向こうの廃屋も良い味だしています。

 

何と心癒される景色でしょうか・・・

 

大きくて立派な阿弥陀さんを観た後なので、殊の外親しみを感じます。

 

道行く人は殆んど居なくなりましたが、今も、旧街道を見守り続けています・・・

 

従是西南山城國 従是近江國