二人目はフィリピンの彼女が昼食をとっていたレストランで働く女性だ。この人も明るく昨日からお世話になっている役場の山岡さんと一緒にビデオカメラで取材した。映っている姿が華やかで明るい。こういう人がレストランにいるだけで食べに行こうと思う。そのほかに女性だけだなく男性も魅力的なひとがいっぱいいたが最終的に夜に今回の事業のスタッフ全員が集まって侃々諤々、今後の海士町の姿を議論していると、3人目の女性から携帯が鳴った。
熊本県人吉の本田節さんだった。本田さんは今から16年前、住民ディレクターのモデルになる活動をやっていた人だ。乳がんを克服して食の大切さを訴え、地道に地域で活動していた。数年前におばあちゃんのレストラン「ひまわり亭」を開店させた。電話の話は、ここ隠岐に流された後醍醐天皇の第1皇子がやはり流された地であった高知県黒潮町(一昨日のブログ参照)の人たちがひまわり亭に来たというのだ。そういえば私が数日前にその黒潮町に行ったときに「本田さんが来たので今度は自分たちが研修に熊本に行く」といっていた。そういう意味では高知、熊本、島根・隠岐がたまたま今夜ひとつにつながった感じがした。
さて、酒飲み場では、海士町に住むことを本気で考えるメンバーが出てきていて、皆ではやしたてる楽しみができた。私は明後日までいるのだがその人は明日の朝に船に乗ってしまう。本人曰く「やばい」だ。このまま通うとここに住みそうだと感じているようだ。でも実はそこから初めて応援団の資格ができる。本気で自分が住む、というぐらいの気概で関わらないと実のあるアドバイスや応援行為はできない。明日からこの事業の応援団長の関幸子さんが来るが、そういう意味で地元の皆さん、応援団、お互いがどこまで本気で付き合えるかが要だ。応援団同士の激しい議論も延々と続いた海士町の夜だった。
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