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岸本晃の住民プロデューサーNEWS

お薦めします!番組づくりをやめること。

「但馬を映像で発信する会」の「地域を変える」番組制作の公開収録が昨日ありました。とてもいい番組になりました。最終的には住民ディレクター活動を知らない人に「番組づくりを通して地域づくりをしている住民ディレクター」のことを知ってもらう主旨の番組になりましたが。ところがやっている当事者の皆さんがよくわかってないことが会の反省会(?)でわかりました。実は珍しくないことなので、別に驚きはしてないのですが、皆さん、状況を見極めることが苦手なんですね。
但馬だけのことではないので、いい機会と捉え但馬とダブらせて書いてみます。

住民ディレクターの「総合的な企画力」のひとつは「状況を正確に判断し、的確な決断をする」ことですが、取材力や構成力と違って複合的な要素を伴うので、まさに公開収録のようなチームワーク、観客とのやり取りという場があってこそ、培っていけるものです。公開収録は全体を見るという視点が養われますが、これは全てのプロセスを自分でやっていかないとわからないものです。カメラマン、タイムキーパー、VTR係り、アシスタントディレクター、司会進行、リポーター、チーフディレクター、プロデューサー、そしてお客さん(観客)、これらのどの立場をも簡単に経験できる総合的な生きた場がテレビの公開収録なのです。

ドキュメンタリーなどの映像作品を作るのは非常に個人的な作業なので、視点としてはひとつです。住民ディレクターの終焉で書きましたが、テレビにはニュースやドラマ、お笑いも福祉、教育も歌番組もあるのです、暮らしには勿論もっといっぱいの分野があり、そこで暮らす老若男女がおられるのです。その全部とは言いませんが、その相似形のような世界をテレビの公開収録で再現できるのです。勿論、収録までに生活ドキュメンタリーのようなビデオも作りますからドキュメンタリーで得る視点も入っています。

住民ディレクター活動は今はボランティア活動のところがほとんとです。当然、使える時間は本当に少ないですね。ざーっと見ると一人1ヶ月に5、6時間というところではないでしょうか?リーダー的な人は数日間使えるのでしょうが、これだって自営業や家事の合間を縫ってです。オマケの番組は必ずレベルアップしますが、これぐらいの時間しか使えない状況で、目に見えて質が上がるということはありえないです。時間も費用も十分ある中でやるなら短期間でできますが(とはいっても毎日やっているプロでも2,3年はかかるのです。ここをよく自覚してください。)

身の丈を知りましょう。でないと、多くのコンテンツ追求型の地域や組織で十分な結果が出ているように必ず失敗します。一般的なボランティア活動にスピードを求めるのは無理ですから。(勿論例外のNPOもありますが。)要は自分達のグループや団体、組織は何をするところなのか?を構成員で本気で話してこなかったから、迷うのでしょう。もし明確な目的、目標があるのなら誰がその方向に向かっているのか、わかるはずですし、成果を正確に評価できるはずです。映像を外す、番組づくりを外してみると意外と集まりの本質が見えてくるのではないでしょうか?下手くそでも何でも、映像があってこそ其々の位置関係が見えてきて、活動の全体像が見えるのですが、やめるとそういうことさえなくなるわけですから。益々状況は見えないはずです。番組はオマケです。

と、書いていてメールをチェックしたら、大先輩の但馬の黄門様こと藤原さんから収録にお連れした一般の方の感想が転送されていました。やはり、昨日の番組づくりの魅力がしっかりと伝わっていました。誰に伝えるのか?これもいつもお話してますが、伝えるべき相手の顔をしっかり見据えて発信すると、そのターゲットの方には映像に表されている真意が伝わるのです。主旨も評価も伝わるのですね。実はいっぱい出ている「成果」を見失っている人々、地域がいかに多いことでしょうか・・・。

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