見出し画像

岸本晃の住民プロデューサーNEWS

串かつで「読売テレビの鬼軍曹」を思い出した。

 今日は大阪で打ち合わせが続いた。大阪は小さい頃からいろんな思い出があるところだが、読売テレビさんにはお世話になった人が多い。熊本でお世話になったテレビ局が日本テレビ系列だったことで自然と大阪なら読売テレビがお仲間だったからだ。開局当初に指導に来てくれた大先輩の皆さんから高校野球の応援に行った時の制作会社の皆さんなどなど、そして何といっても読売テレビから出向で我々の上司となってきてくれた原口さんには育ててもらった。原口さんは読売テレビの報道から我々のニュースデスク兼番組プロデューサーとして来られた。この人が当初から我々に読売テレビのような大テレビ局とは違い、一人で何でもできる報道制作マンとして鍛えてくれた。つまりニュースの記者、カメラマン、編集、放送ディレクター・・・すべての役割をやらせてくれた。番組ではプロデューサー、ディレクター、制作進行、アシスタントディレクター、・・・、とやはりすべての仕事を教えてくれた。しかも番組制作の中身もNNNドキュメント、ズームイン!!朝!、24時間テレビ、11PM・・・などの全国放送の可能な限りの制作をやらせてくれた。しかし、当時は厳しかったし、めちゃめちゃしんどかった。というのはニュース記者をしながら、同時にズームイン!!朝!のディレクターや24時間のプロデューサーをやらされたのだ。テレビ局の人なら理解できると思うがこれはもうめちゃめちゃだった。
 たとえばある日記者として夜7時くらいに一段落する。ところが二日後にはズームイン!!朝!の担当でその編集や打ち合わせにやっとかかれる。深夜まで残って編集をしていると民家火災の知らせが入る。局にはデスク以外はもうみんな帰っているので仕方なくカメラを担いで一人で取材に行く。最終の深夜のニュースか翌朝のニュースに入れるために編集し記事を書き、やっと終了する。くたくたになってるので編集は翌日にまわしたいが翌日は朝一番でニュース取材が入っているので朝までにやらないとズームの準備が間に合わない。徹夜して、そのままニュース取材に行く。やっと夕方に1時間ほど仮眠してズームの編集の続きをやる。中継は明日だ。スタッフとの打ち合わせ、特にリポーターとの打ち合わせ、日本テレビとの打ち合わせとあっという間に深夜に。明日は阿蘇まで行くから朝の4時出発だ。リポーターはまだ完成してないVTRに不満ながらも待っている。特に女性キャスターの場合は少しでも早く帰してあげないといけない。あせる・・・。何とか用意が終わり、最後の打ち合わせが終わり徹夜のまま朝の4時。中継車内で技術の人たちとの打ち合わせをしながら向かう。着いたら生放送なので8時半の終了まで緊張感満杯だ。 無事に生放送が終了し、帰社の途へ。しかし気分は重い。今日は人がいないので休む暇なく、10時からの細川知事の記者会見に出ないといけない。眠い目をこすりながら会見場へ、昼には第1報の記事をデスクに送らないといけない・・・。
 書いていて当時の仕事振りを思い出して気分が重くなってきた!!(苦笑)こんな感じで延々と突発事件事故に振り回され、時間があるときは番組の準備に追いかけられ、飲み屋でのんびりしていてもポケベルに呼び出され、交通死亡事故現場へ酒の匂いをぷんぷんさせながら飛んでいく。・・・、いやあー、本当に鍛えられた。今だから笑い話や懐かしいエピソードではあるが、やっぱり思い出しても追い立てられていた当時のせわしい毎日が嫌になる。
 とは言いつつもいつもの話だが、住民ディレクターの即興性、取材力、制作力、決断力、時間の使い方、移動の最短方法の捻出、などなど数々の現場、修羅場を経験して身についたものばかりだ。デスクであり番組プロデューサーの原口さんは鬼だったが、いつも我々よりも早く出てきて、遅くまで仕事するという姿勢をみせてくれていた。何かあったらこんなにやさしい笑顔はないというぐらい優しい眼差しで「いっぱいやるか?」と誘ってくれた。鬼軍曹がいつも一緒にいてくれたので我々もがんばれた。この精神がしっかりたたみ込まれた。このいつも「共にある」「一緒に働いている」感覚はやはり住民ディレクター精神の大本のひとつになっている。
(写真は大阪・天満の商店街)

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「Weblog」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2024年
人気記事