太宰府天満宮の一の鳥居をくぐると、すぐに心字池を渡る三つの橋が見える。これは「清めの橋:三世を渡る橋」と呼ばれていて、黒田長政(1568~1623)の寄進と伝えられている。
- 第一の橋は「過去を渡る橋」でこれを渡るときは振り返ってはいけない。
- 第二の橋は「現在を渡る橋」でこれを渡るときに止まってはいけない。
- 第三の橋は「未来を渡る橋」でこれを渡るときはつまずいてはいけない。
これを知るとなるほどと思う。第一と第三の橋は太鼓橋で第二の橋はまっすぐな橋である。太鼓橋はけっこう歩きにくい。下駄履きならなおさらである。わざと渡りにくいようにしてあるように思える。
この教えは仏教の「三世因果」によるものとされ神仏混交の影響だとされている。神社の境内に太鼓橋は珍しくないが「三つの橋」のあるのは太宰府天満宮だけだそうだ。