サンチョパンサの憂鬱

昼下がりのサンチョパンサ(2)……沈黙にも責任がある?

徒然なるままにチャンネルを回し、テレビを適当に観ていた。

NHKのドラマでキング牧師の言葉を引用して外国人記者が質問しているシーンに出会った。
不都合に対して『沈黙してやり過ごそうとする』大学の総長に対しての質問である。

問題になっていることに沈黙するようになったとき、我々の命は終わりに向かい始める』(キング牧師)……と。

沈黙を通す大学総長に記者はキング牧師の言葉を告げて質問を終わろうとする。

確かに……そうだよな?と思いながら、ふとキング牧師の名言を調べてみようと……。
『私には夢がある……』と始まる有名な彼の演説以外、僕は、知らないから……。

調べてみて僕は安心した。
いつの世も、国の違い関係なく、人の社会は同じ構図で深刻な問題を抱えている?ということを彼の名言を通して認識できたからである。

『最大の悲劇は、悪人の圧制や残酷さではなく、善人の沈黙である』(キング牧師)
 
『人は「発言する」ことにのみならず、「発言しない」ということにも責任を持たなければならない』……(キング牧師)

今の日本の深刻な事態解決への取っ掛かりの無さ。

『大多数の善人達の沈黙』以て、人の死を通して社会が表現し始めた深刻な事態にも『是認』を与え続ける終わりなき膠着の構図……。

何とか虚しさを押しやって、尚も主張しようとする人を見るとき……ただ『人の筋道を通す事』は人をドン・キホーテにするのか?……時としてそんな諦観に支配されそうにもなる……。

ネットを飛び交うのは……耳に煩くヒステリックに響く不協和音……『自己顕示欲に操られたアンチを叫ぶ声』が席巻している?……。

『アイツ嫌い!』、『お前気に食わない!』……。
んじゃ?……あなたは何をどの様に?何を望み行動しているの?……なぁーんて聞いて上げる余裕も人もなく……。

肝心の大問題には……何故か?頑なに沈黙を堅持し続ける多数派の善人達……。
余程耳を澄ませ、目を凝らさなければ『人の当たり前』が見付からない……。

しかし、それは嘆くべき事態ではない!……彼の言葉はそう愉し教えてくれるのである。

『ほとんどいつも、創造的でひたむきな少数派が世界をより良いものにしてきた』(キング牧師)

真に意味ある進歩は……衆を頼んだ多数派じゃなく、暗愚、衆愚に囲まれてなお、前を見て進み続けた少数派によってなされて来たのだ?と彼は教えている。

人の命、消されてもその人が叫んだ『本物の言葉』は生きる人を励まし続け、勇気を持てと導くんだと思った。
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