K野さんとT橋哲〇さん(以下、哲さん)との間で「ガシガシ登攀練習しましょう!」と、日和田での岩トレ計画がスタート。すぐに阿弥陀南稜メンバーが参加となり、さらに5名も増えて、総勢10名の岩トレとなりました。N村さんやS藤さんも参加してくださって、スタッフも充実し、安心して岩トレが出来る態勢に。あとは当日の日和田の混雑具合が心配なだけとなりました。
K野さんと哲さんの最初の願望を尊重し、S上さんも加えて、3人にはガシガシと登ってもらうことにしました。N村さん、S藤さん、SS木さん、僕の4人でW科さんとT内さんとH田さんの今年入会の新人の面倒を見ます。面倒を見ると言っても、新人の方が元気で、登攀センスもあります。新人たちに煽られるようにして、旧人たちも頑張って練習しました。
心配されていた混雑具合もさほどではありません。午前中は男岩南面の右端のマイナールートで練習しましたけれど、 午後になると、男岩南面の明るくて日当りの良い岩場からもクライマーの姿が消えて、思いっきり練習できました。
2022年11月6日(日) 日和田岩トレ
▲9:50。男岩右端のなだらかなフェース3級。N村さんがリードして、トップロープをセット。各自トップロープで登攀練習。その後、ほぼ全員がリードで登攀。H田さんやT内さんは初リードなのかな? SS木さんも久し振りのリードでした。(嬉しいです)
▲10:30。男岩の天辺。青空広がる好天です。
▲10:45。僕たちとは別メニューですけれど、K野さんチームは女岩南面の易しいルート3級。哲さんがリードしたのかな?(撮影:K野)
▲10:47。男岩右端のなだらかなフェースルートの左、上部でクラックを登るルート4級。僕がリードして、トップロープをセット。各自トップロープで登攀練習。H田さんが登っていますね。
▲10:48。左に見えるクラックを登ります。ここがこのルートの核心部。
▲11:00。W科さんもこのルートにチャレンジ。ただチャレンジするだけでなく、より難しいルートにチャレンジしています。W科さんが今足を置いている場所でなく、もっと右の岩場を使えば易しいのですがね。
▲11:16。女岩西面チムニールート4級。K野さんがリードして、上で確保。S上さんがフォロウしてますね。(撮影:哲)
▲11:19。N村さんもW科さんと同じ少し難しいルートで挑戦。
▲11:43。W科さん、T内さんが登っていますね。
▲11:46。女岩南面の右端ルート。トップロープで登攀練習。(核心部にピンがないのでリードは出来ないかと)5.5~5.7のルートがある。この写真ではS上さんが5.5のルートを登攀中ですね。(撮影:K野)
▲11:55。僕が女岩のK野さん達を見に来た時は、ちょうど哲さんが5.7のルートを登っていました。
▲12:04。T内さんも確保の練習をしています。
▲12:15。中央でW科さんが3級ルートのリードをしています。左下にはN村さんが、彼を確保するH田さんが右にいますね。
▲13:00。H田さんもリードにチャレンジ!
▲13:39。T内さんもリードにチャレンジしました。
▲14:12。男岩南面中央クラックルート4級-(5.5とか4級+とかの表記もありますが、そんなに難しくはありません)。N村さんがリードして、トップロープをセット。各自トップロープで登攀練習。S藤さんが登れるようになりました。
男岩南面右の3段フェースルート4級+(カンテを使わない限定ルールなので5級-かも)。K野さんがリードして、トップロープをセット。各自トップロープで登攀練習。ここは1段目のフェースを乗り越えるところが核心部。小さくて滑り易い斜面の足場に立って、甘いホールドを左手で1秒間以上保持できるかどうかが鍵。体全体のバランス感覚と腕指の保持力がポイント。全員、ここで悪戦苦闘。その中でも次第にコツを掴んで来たのは、哲さん、W科さん、N村さん。初日にここを越えられるのは凄いことだと思います。普通、何日もかかりますから。他のメンバーも惜しいところまで行っていますから、近いうちに克服できると思います。
▲14:16。左手で僅かな窪みを保持し、左手で持ちこたえている間に右手でガバを掴みます。H田さんが登っている写真ですが、右足をもう少し右上に上げて、右手を右上に伸ばせば突破できます。言うは易し、行なううは難し、ですね。
▲14:23。男岩西面右端のカンテルート5.7。おそらくK野さんがリードして、トップロープをセットしたと思います。(彼はここのリードは出来るので)各自トップロープで登攀練習。S上さんが挑戦中!(撮影:K野)
▲14:37。S藤さんがカンテルート5.7に挑戦中でしょうか? 僕が右端に写っていますね。(撮影:K野)
▲14:53。W科さんが3段フェースの核心部を越えていきました! 凄い!
▲15:04。W科さんは3段フェース4級+の2段目も越え、この写真では3段目も越えようとしています。
▲15:42。男岩西面左のクラックルート4級+。K野さんがリードして、トップロープをセット。各自トップロープで登攀練習。ここは出だしと最上部クラックが核心部。トップロープですから、出だしは何とか登れると思います。問題は最上部のクラックです。クラックに腕を入れると、ガバがあって、レイバック気味に体を上げることが出来ます。クラックに手を入れるために、体を上げる(足を上げる)ことが重要。体が上がると、左足と左手は左のフェースを使って登れるようになります。全員を見ていませんが、ほぼ全員が何とか登れたのではと思います。ここは軽々と登れるようになって欲しいですね。写真は誰だろう? T内さんかな?
▲15:56。H田さんかな? 3段フェース4級+に何度もチャレンジしていますね。
▲16:32。男岩南面(東面?)の脆いフェースルート5.9。K野さんがリードでチャレンジ! 前半と中盤は前傾はしているけれど、ガバの連続で比較的易しい。(5.7~5.8くらいか?)3本のプロテクションを取ってからの最上部が難しく、2度3度とクライムダウンして、小テラスで休憩し、筋肉疲労を回復させていました。でも、日没も近かったので、断念。
▲16:43。この日はリード出来ず残念そうでしたけれど、YYDでのトップクライマーぶりを発揮していましたね。(撮影:K野)
W科さん、T内さん、H田さんも確保等やってくれていました。全員がスタッフでもあった感じです。思いの外、充実した岩トレが出来たように思います。全員の岩登りへの熱心さがもたらしたものでしょう。
▲17:17。薄暗い中の下山でした。楽しさと熱心さの当然の帰結ですね。(撮影:K野)
▲17:28。馴染みの店へと向かいます。(撮影:K野)
▲17:46。左からS藤さん、H田さん、W科さん、K野さん、N村さん、SS木さん、S上さん、T内さん、哲さん。
▲17:51。生ビールが配られて、乾杯!
YYDは沢登りの会です。沢屋はクライマーでもあり、岩登りを練習するのは当たり前。YYDのクライミングレベルが向上することで、より安全に沢登りを楽しむことが可能になります。さらには遡行できる沢の範囲も広がります。より登攀的な沢へも行くことが可能になります。
しかも、クライミングはすべての登山の基本です。 (この場合の登山とは、ヒルウォーキングではなくマウンテンクライミングのことです)アルパインクライミングにも直結しますし、ヒマラヤクライミングにも結び付きます。YYDのメンバーの中にもヨーロッパアルプス秀峰への憧れを抱く人がいると思います。モンブラン、マッターホルン、アイガー、等々。ヒマラヤの8000m峰とまでは言わなくても、6000m峰登攀の夢を抱いている人はいるのではないでしょうか。
僕もそうでしたが、夢は叶いませんでした。僕の憧れの6000m峰はイムジャツェ(アイランドピーク)でした。ニュージーランドのマウント・クックにも憧れましたけれど、あまりものレベルの高さに諦めました。実現はしなくても、そのような夢を抱くことが出来たのは幸せでした。夢を抱き、具体的な登攀目標を持って、それを実現するために努力する。そして、目標を達成して、充実感に浸り喜びを噛みしめる。登山とはそのような感動が常に付随しうる素晴らしい遊びです。
僕の腰は徐々に治っていっていると思います。年を取るということは、こういうことでもあるのですね。上手く付き合い、上手に克服しながら、夢を追い続けようと思っています。今の僕の夢、80歳まで沢登りを続けること。