ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

玉原高原を黄葉散策 1日目 ――― 天場を決めてから、玉原湿原をお散歩

2015年10月27日 | ハイキング/谷川連峰

2015/10/12  3連休も含めて、僕もS子も休みが続くので、紅葉の綺麗な山に行こうと、前から決めていました。第一候補は尾瀬だったのですが、ぜひ宿泊したいと思っていた渋沢温泉小屋が今年は営業休止していることを知り、来年以降にせざるを得ませんでした。
そこで浮上して来たのが玉原(たんばら)高原。尾瀬や谷川連峰に比べると標高も低いので、紅葉具合が少々心配ではありましたけれど、以前から幾度も行ってみたいと考えていた山域ですから、今回その偵察も兼ねて歩いておくことにしました。
なぜ玉原高原に関心があったかというと、沢登りに関しては玉原高原の北、藤原湖に注ぐ夜後沢を計画していたことがあったからです。玉原高原に突き上げますから。
さらに、雪山に関してですが以前、水上駅から高檜山1315.1mを経て奥利根スキー場へ歩いたことがあります。高檜山から尼ヶ禿山1466.0mに尾根が続いていることに気付き、いつかそのルートを歩いてみたいと思ったのです。さらに、鹿俣山1636.7mから獅子ヶ鼻山1875m、武尊山の剣ヶ峰山2020mへとつながっています。鹿俣山や剣ヶ峰山にはスキー場がありますから、下山も便利そうですし。

そんなことはともかく、今回初めて詳細に玉原高原へのアクセスを調べました。土日休日は玉原高原までのアクセスがあるのですが、平日はずうっと手前の迦葉山バス停までしか公共交通機関はないのですね。ですから、最終日は平日なので迦葉山バス停まで歩かなければなりません。


▲本当は終点のたんばらセンターハウスバス停で下車する予定でした。その周辺でテントを張れそうな場所を見つけるつもりでした。でも、バスが玉原高原に上がって来て、地形や森の様子を眺めるにつけ、ひとつ手前のたんばらラベンダーパークバス停で下車することに、急遽決めました。
と言うのも、このすぐ近くに森林キャンプ場があるからです。そして、キャンプ場の管理者へは前もって電話をして確認をとっておいたのです。このキャンプ場は7月と8月で営業終了です。営業期間中でなくてもテントを張っていいものか、確認したのです。どうやら回答は黙認しているとのこと。ただし、焚火だけは絶対にしないで欲しいと言われました。
写真中央のバスが僕たちが乗ってきたバスです。少し小さなバス。10:26ころ。


▲夏やスキーシーズンはこの駐車場も車で溢れるのでしょうね。10:26ころ。


▲さっそくキャンプ場へ向かいます。10:34ころ。


▲ペンション村が終わると、右へ入っていきました。10:42ころ。


▲道の両サイドにキャンプ場が広がっていました。登山道もキャンプ場の中を通っています。僕たちは左へ。10:45ころ。


▲広くて立派なテント舞台! そこに四半世紀以上使用継続中のゴアライトテントを張りました。そして、小休止後、出かけます。11:41ころ。


▲山道を辿っているのですが、途中でこんな場所も通過します。スキー場があるからです。11:50ころ。


▲頭上にはリフトも。11:54ころ。


▲沼田の名木百選・オオヤマザクラです。単に大きなヤマザクラだと思っていたのですが、オオヤマザクラという品種があるのですね。知りませんでした。ヤマザクラよりも花や葉が大きいのだそうです。花の色もヤマザクラよりも赤みが強いのだとか。国内でも寒い地方や標高の高い場所で自生しているようですね。12:02ころ。


▲コケが光に照らされて輝いていました。種類を調べてみましたが、難しいですね。名前は分かりません。12:07ころ。


▲この辺りは傾斜の乏しい地形です。沢の流れも水溜りのようで、この辺り全体が湿地になっている感じでした。12:11ころ。


▲ブナ平へ向かう登山道を分け、センターハウスに着きました。車はたくさん泊まっていますけれど、センターハウスは閉まっています。しかも、「レストラン玉原」も営業終了とのこと。出かける前の調査では夕方5時まで営業していることになっていたのに! 軽くお店でランチでも食べようと思っていたのに! 12:25ころ。

問題は今日のランチだけにとどまりません。今回の食糧計画の一端をこのレストランにも頼っていたのです。ここで軽く食事をしたり、お土産コーナーでちょっとした酒のつまみや地酒などが購入できると信じていたのですから。その分、軽い食糧で来たのですから。


▲水はどこにでもあるのですが、この湧き水にいちばん期待していました。この施設は入山者からの募金によって作られたのだそうです。冷たくて美味しい水です。12:40ころ。


▲道路脇に自然環境センターが出て来ました。そのすぐそばに玉原湿原への入り口があります。12:51ころ。


▲林に囲まれた小さな湿原が現われました。12:56ころ。


▲反時計回りに歩くことにしいました。一周30分かかるそうです。12:57ころ。


▲草紅葉が綺麗です。12:58ころ。


▲反対側ではいったん湿原から離れ、森の中へ入ります。そして、再び湿原のへりを回りながら元に戻って来ます。13:11ころ。


▲小さな赤とんぼがいました。2~3cmしかありません。名前を調べようとしましたが、分かりませんでした。13:12ころ。

その後もネットで調べていました。どうやらマユタテアカネのオスのようです。これが一番似ていると思われます。


▲玉原湿原はヌマガヤなどが多く生える中間湿原なのだそうです。中間湿原とは、僕は初めて聞く名称なのですが、釧路湿原などのような低層湿原と尾瀬ヶ原の高層湿原などとの中間的な位置づけのようです。この湿原は6000年前から存在していることが分かっているらしく、僕の感覚では比較的新しい湿原なのでしょうね。ただ、第二次世界大戦中に排水路が掘られ、戦後には中央部分に木道が設置されたのだそうです。その影響で乾燥化が進んでしまったのだとか。その後、復元の努力がなされましたが、一度壊れた自然はなかなか元には戻りません。13:15ころ。


▲さきほど確認してあった「ぶなのわきみず」で水を汲みました。全部で4.5リットルくらいでしょう。13:28ころ。


▲ヨメナなのかノコンギクなのか、幾つか調べたのですが、名前が分かりません。可憐な花です。13:40ころ。


▲今朝はキャンプ場からセンターハウスまでは山道を通りましたから、帰りは車道を通ってみようと思います。その前に、センターハウス前の中心広場に寄りました。この広場は何か催し物に使うのでしょうか? 混雑時には駐車場にもなるようですね。13:45ころ。


▲中心広場にある東屋で休憩しました。雪の時季に来て、ここでテントを張れるのでしょうか? 13:50ころ。


▲中心広場のトイレはまだ使用可でした。14:09ころ。


▲キャンプ場には思いのほか早く到着。車道経由の方が楽な気がします。14:40ころ。


▲まずはお湯を沸かしてコーヒーでも一杯。その後も、お湯は常にテルモスいっぱいにしておきます。15:21ころ。


▲センターハウスのレストランがまさか閉まっているとは思いませんでしたから(HPには営業していると出ていましたから)、今回の食糧計画は危機に瀕しています! 小食で燃費のいいS子は問題ないかもしれませんけれど、僕はどうなるでしょう?
それはそうとして、焼酎三岳をお湯割りにして飲みます。最初のおつまみはチーズにクラッカー。続いて、ポテトサラダです。軽量化を考えなくてもいい時は、本当に楽な食糧計画ですね。15:56ころ。


▲お次はハンバーグ。これもお湯で温めるだけ。使用したお湯は飲みません! 今回は水も燃料も充分あるので、お湯は手洗い用としました。(実のところ、ちょっと濁ってしまったので)17:36ころ。


▲〆はこれ。カルボナーラです。お湯を注いでしばらく待つだけ。18:10ころ。

意外なことに、僕のお腹は満たされていました。今日はあまり歩いていないのと、時間をかけてゆっくりと食べたので、満腹感が得られたのかもしれません。

夜の8時ころには二人ともシュラフに入って就寝体勢です。僕は夏用シュラフ、S子は3シーズン用シュラフです。外もあまり寒くはありませんでしたから、まったく寒くはありません。
S子はすぐに寝息を立て始めましたけれど、僕と言えば、聞いていたラジオ番組が面白くて、結局10時くらいになってやっと寝ました。
外へ用足しに行くと、見上げるブナの木の間からたくさんの星が輝くのが見えました。


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