ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

天覧山岩トレ、A宮さんの上達ぶりを見せてもらいました

2023年07月11日 | 岩登りトレーニング

気温が低く、北風も強い1日でした。でも、天覧山の岩場は南面にありますから、北風には晒されません。陽射しが杉林から差し込んで来て、それほど寒くはありません。とは言え、気温は低いので岩は冷たい! ただ、正午が近づくと、大丈夫なレベルにまでは岩も温まって来ます。

そんな中で始まったこの日の岩トレ。いつも通り早めに来ていたN村さんでしたが、他に6人ほどのパーティーが来ていましたから、最下部岩場のトラバース10往復は出来ませんでした。使われていない左半分だけでトラバース練習したそうです。

 

2023年1月21日(土) 天覧山岩トレ

▲ 今日の参加者はA宮さん。クライミング自体は上手だということは知っていましたから、もっぱらの関心はどの程度上手くなっているのか? ということ。

(この日の写真ですが、しばらくは撮影時刻が記録されていませんでした)

 

▲ それは最下部岩場左端のトラバースを見ただけで、上達ぶりはよく分かりました。僕は左端核心部のムーブ等、一切教えずにトライしてもらいました。地面から可能な限り離れずに、低い位置をトラバースすることだけが条件です。身長が僕よりも高いので、ムーブは若干違ってくるのは当然ですけれど、教えてもいないのに基本的ムーブは僕のと一致していました。岩の形状から、対応するムーブを自然に見い出すことが出来るのは素晴らしいですね。この核心部の往復はいとも簡単に達成できました。

 

N村さんが小ハングのトップロープをセットしに行っている間に、立ち込み課題をやってもらいました。S藤さんやHTさんにもやってもらった課題です。これはいとも簡単に出来ます。僕が「足で蹴ったら駄目だよ」と言うと、怒った口調で「蹴ってない!」と言います。負けん気が強いんですね。1本指(小指)だけでも出来ました。手(指)は単にバランス保持のためだけだということが分かります。この脚力があると、足がかかっただけでも脚力で立ち込むことが可能になります。ただ、小指にはちょっと無理をさせちゃったかもしれません。A宮さん、ご免なさいね。

 

▲ 続いて、小ハング4級+です。これも基本的ルート説明だけして、ホールド等の情報はなしでトライしてもらいます。ほんの少しだけ、右に寄った感はありましたが、ルートを逸れたわけではありません。

 

2度目はルートど真ん中をキチンと登っていました。しかも、A宮さんが凄いのは、同ルートをクライムダウンしたこと。登る様子を見ていると、クライムダウンも出来そうに感じたので、僕からクライムダウンをリクエストしたんです。

 

▲N村さんも小ハングにトライ。問題ありません。確保はA宮さん。

 

▲ 確保終了後にこのポーズ! 体が柔らかいことはクライミングには有利です。

 

▲ N村さんもクライムダウンにチャレンジしましたが、結構苦労していました。

 

続いて、N村さんは鏡岩にトップロープをセットしてくれます。

その間に僕は昼食。

 

▲ 鏡岩もA宮さんには何も教えずにトライしてもらいます。両端の凸凹の多い岩は使わずに、中央の鏡のようにツルツルの場所だけで登ることだけを伝えました。でも、ほぼ僕たちが使っているホールドやスタンスを使いながら登ってしまいました。あまりよくは記憶していませんが、途中で1回くらいはぶら下がったかな? それとも、ちょっと右に行き過ぎて、使ってはいけないホールドに触ってしまったかな? でも、ぶら下がらずに登ってしまった ――― どっちだったかな? どちらにしても、素晴らしいクライミングでした。

 

▲ N村さんも、まだ完登は出来ないものの、これまでで一番スムーズな登りが出来ています。もうすぐ、完登できると思います。A宮さんはもうすでにN村さんに的確なアドバイスをしています。

 

▲13:47。N村さんが頑張る姿には、ついつい応援したくなりますね。

 

続いて、N村さんは蛇岩にもトップロープをセットしてくれました。

 

▲14:31。ここもこれまで同様、ノーヒントでA宮さんに登ってもらいます。左端の5.5を登ってもらいました。5.5は楽勝!

 

▲15:02。膨らんだ岩5.7はどうだったかな? 1回くらいぶら下がったかな? 忘れてしまいましたが、綺麗な登り方だったことが印象的でした。ここは斜めホールドが多いルートなので、それに対応した体の使い方が大切なんです。A宮さんは何も言われずとも、その斜めホールドに対応して体を傾け腕を伸ばしてバランスを取っています。A宮さんは岩の形状に合わせて自然とムーブが決まって行く、すでにその域に到達しているようですね。

 

▲15:17。膨らんだ岩5.7を登るN村さん。N村さんはまだ体全体の使い方が、岩の形状と合致していません。必要以上に腕に力が入ってしまっています。(N村さん、ご免なさいね。A宮さんと比較すると、N村さんのまだ足りていない箇所ばかりの指摘になってしまいます)

 

▲16:00。N村さんにもフェースの左側ルート5.8にチャレンジしてもらいました。「バンドに立つだけでも結構難しいよ」とは言ってたんですが、N村さんかなり苦労しています。バンドに立ってからが、このルートの核心なんですけれどね。

 

▲16:03。A宮さんには、さらに蛇岩の右のルート2本にもトライしてもらいました。5.85.8+です。これも詳細の説明なしにトライしてもらいました。何故だかこれも僕の記憶は薄らいでしまっています(そろそろ記憶障害や認知機能の低下が出て来てるのかな?)。それぞれ、1回くらいはぶら下がったかな? でも、問題なく登って行った記憶しか残っていません。

 

蛇岩の4ルートを僕も登らせてもらいましたが、5.8+のルートはやはり難しいですね。右のカンテ部分をホールドとして手で掴んでもいいとはしているんですが、足を置いてはいけないルールなんです(足も置いていいことにすると、簡単過ぎてしまうので)。何とか気合で登ることが出来ました。

 

トップロープ支点の回収はN村さんに任せて、僕とA宮さんはトラバース岩へ。もう日没間近ですが、ここは温かさが残っています。トラバース岩に関しては、これまでと違って、まず僕が1往復させてもらいました。それをA宮さんは見ています。

 

▲16:27。続いて、A宮さんがチャレンジ。左から右へのトラバース前半部分では僕には不可能なムーブで簡単に進むんですね。高身長なので出来てしまいます。僕やHTさんには出来ないムーブです。でも、コーナー付近からの右部分は身長は影響ありません。

 

往路も復路も万遍なく試みていました。トラバースの片道や往復の完成をさほど目指してはいなかったようです。でも、それを目指せばすぐにでも完成できそうな雰囲気はありましたね。さすがのA宮さんも腕がパンプし、続かなくなって来たようです。で、終了。

 

この日も大衆酒場『あきちゃん』へ。いろいろと話しましたね。

A宮さんは自宅近所にある普通のトレーニングジムとクライミングジムに頻繁に通っているそうです。クライミングが随分上達したな、と思いましたが、そんな努力があったのですね。柔軟性も素晴らしくて、毎日ストレッチを欠かさないそうです。僕も見習わなくちゃ。(前屈しても、若いころは掌が地面に全部ついていたのに、今では指先も届きません)

W科さんはすでに始めていますが、A宮さんもリードトレーニングをやりたいものですね。HTさんやN村さんももう少しすればスタートさせたいと思います。F沢さんも強調していましたが、「リードしなくちゃ、クライミングは上手くならない」。これには僕もまったくの同感です。

リード出来る者が増えれば、その者同士で日和田からつづら岩、氷川屏風岩、広沢寺などでもリード練習したいものですね。さらには天王岩もいいですし、最終的には越沢バットレスや三つ峠でリードトレーニングしたいものです。

それが出来るようになっている頃には、一人前のクライマーになっていることでしょう。つまり、4級+のオンサイト能力獲得ですね。そんな人材がYYDで増えると、行くことの出来る沢が増えます。より深い自然の中に浸ることが可能になります。沢登りの楽しさが何倍も増しますよ。

※A宮さんは幸せな理由でYYDをこの春退会し、遠くへ引っ越しました。


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