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壱師について

2020-08-27 22:03:45 | 記録
 道の辺の壱師の花のいちしろく人皆知りぬわが恋妻は 柿本人麻呂 万葉集
巻十一 2480の壱師についての論争が古今囂しい。
 最近の句会で、「「いちし」は、白い花の咲く「イタドリ(虎枝)」なので、自句に読み込んだ。」という方がおられたので、全く知らなかった私は、さていかにと調べてみることにした。
 矢富巌夫『万葉花 植物編』では、「「いちし[ひがんばな] イチシの歌は集中、この一首のみ。」とされているがギシギシ(羊蹄)、ダイオウ(大黄)、クサイチゴ(草苺)、エゴノキなど諸説がありますが、今ではヒガンバナの古名。」という解説があり、この中に「イタドリ(虎枝)」は入っていない。花の色は、ヒガンバナは鮮やかな赤、ギシギシは薄い赤、クサイチゴ・エゴノキ・ダイオウは白、イタドリの花も白である。これらの植物はそれぞれ薬効があり、万葉の時代には大切に使われていたと推察される。その中のヒガンバナは、現在、田畑を荒らすモグラやネズミなどを駆除する働きを有効に使われているし、墓地の供物についても同様で、秋の墓地を鮮やかに彩る供花のように見られていることもある。万葉の時代に鱗球を食用とした場合には、毒素のアルカロイド/リコリンを水にさらすなどして食べたのではないかと思われる。アク抜きのために水に晒す方法は、縄文時代の人々がすでに獲得していたことが分かっている。
 ちなみに、現在の植物分類では、ヒガンバナ(ヒガンバナ科)、クサイチゴ(バラ科)、エゴノキ(エゴノキ科)、ダイオウ(タデ科)、ギシギシ(タデ科)、イタドリ(タデ科)である。
 壱師の花のいちしろくを花の色と考えると「壱師」は、クサイチゴ、エゴノキ・ダイオウ、イタドリと思われるが、ヒガンバナには白花もあるので、妻を思う情熱が白花を赤く染めたと考えることもできる。なかなか奥の深い歌である。
 集中、唯一の歌には、
 萩の花雄花葛花なでしこの花女郎花また藤袴朝顔の花 山上憶良 万葉集
巻八 538 がある。
 秋の七草に読み込まれた藤袴はこの歌のみに登場し、憶良が中国に留学中に
珍重されていた藤袴は、有毒物質のピロリジジンアルカロイドを含有している。浅葱斑は蜜を吸い体内にこのアルカロイドを蓄積し、捕食を逃れアフリカまでの長旅を成し遂げるのである。藤袴を乾燥させたものは、桐箪笥の防虫剤としても活用されている。
 移動が困難な植物は、様々な工夫で子孫を増やしている。身近な植物はそれぞれ薬効を有するものが多いが、私たちの祖先は毒も含めて、使用目的によって植物たちを食用・薬用としての多彩な活用を勧めてきた。薬用植物の栽培は、製薬会社との契約でも進められている。さらに、土中の酵母などの採取も盛んに行われている。地球の営みは、複雑で夢に溢れている。

新型コロナウィルス対策のあれこれ

2020-05-11 22:25:19 | 記録
 新型コロナウィルス検出についての様々な研究者の方々の努力が実を結んでいる。検査方法を選べるようになり、精度も増してくるだろう。
 ワクチン開発も進められているので、自粛努力が今できる個人の選択肢だが、
自粛解除後再び感染爆発をしないよう、14日で変異する新型コロナウィルスは曲者だ、油断せず慎重な日常を送ろう。


唾液でPCR検査、5月にも可能 採取簡単、実施件数増加も
共同通信187 2020年5月11日(月)21:40
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6359510

 唾液を検体に使って新型コロナウイルスの感染を調べるPCR検査法を厚生労働省が早ければ5月中に認める方針であることが11日、分かった。現在主流となっている鼻の奥の粘液を綿棒で取る方法よりも安全で簡単に検体を採取でき、検査数を増やせる可能性がある。国立感染症研究所が作っている検体採取のマニュアルを近く変更する。

 鼻の奥の粘液を取る方法は、せきやくしゃみが出やすいため、検体を採取する人が感染するリスクが高い。このため感染防止策を徹底して検体採取を行わなければならず、検査体制拡充の足かせとなっている。日本医師会(日医)も唾液によるPCR検査の実用化を求めていた。

※2020年5月7日-MENU. 令和2年(2020年)5月7日(木) / プレスリリース. 「COVID-19有識者会議」のホームページ開設
www.med.or.jp/nichiionline/article/009321.html
有識者会議の情報検索ができるようになった。



感染の有無1時間以内で判定、最速のPCR検査キットを発売へ タカラバイオ
2020年4月30日(木)16:07 (JST)2020年4月30日(木) 22:40 (JST)updated ©株式会社京都新聞社
https://this.kiji.is/628489085310944353

 タカラバイオは30日、新型コロナウイルス感染の有無が1時間以内で分かるPCR検査キットを開発したと発表した。現在、市場に出ているPCR検査キットの中では最速で5月1日から発売する。

 新型コロナのPCR検査では、通常、患者の鼻の奥から粘液などの検体を採取。検体に含まれるウイルスの遺伝子配列を専用の装置で増やして検出することで感染の有無を判定する。これまで全ての工程で2時間以上の時間がかかっていた。

 一方、同社が開発したキットは、検体中に含まれるタンパク質などの反応阻害物質に影響されず、ウイルスの遺伝子を正確に検出するため、大幅なスピードアップが実現した。

 同社は中国・大連の主力工場で月2万キットを製造する。保険適用で、国内の医療機関などの需要に応えるとする。


アビガン投与「福岡県方式」構築 47機関、医師判断で早期対応可能に
2020年5月11日(月) 21:32 (JST)2020年5月11日(月) 22:02 (JST)updated
©株式会社西日本新聞社
https://this.kiji.is/632556159279137889

 福岡県医師会は11日、新型コロナウイルス感染症への効果が期待される新型インフルエンザ治療薬「アビガン」を、主治医が重症化の恐れがあるなどと判断した場合、軽症でも早期投与できる独自の体制を整えたと発表した。県内47の医療機関が参加を表明しており、県医師会は「『福岡県方式』の構築で新たに投与できる患者はかなり多く、影響は大きい」としている。

 アビガン投与には、藤田医科大(愛知)などの観察研究への参加が必要。県医師会が一括して必要な手続きを行ったことで、これまで未参加だった27機関が加わり、計47機関で投与できるようになった。今後も増える見通し。

 主に重症や中等症の患者に投与されていたが、「主治医等が重症化の可能性を憂慮する患者」を対象に明記したことで、主治医が必要と判断すれば軽症でも早期投与が可能としている。投与には入院が必要という。

 ただ、アビガンは動物実験で胎児に奇形が出る恐れが指摘され、妊婦や妊娠の可能性がある人などには使えない。肝機能障害などの副作用も報告されており、患者への十分な説明と同意が必要となる。

 新型コロナ感染症の治療薬としては、厚生労働省が7日、米製薬会社が開発した「レムデシビル」を国内で初承認。安倍晋三首相はアビガンについても今月中に承認する意向を示している。(井上真由美)

コロナ確認、血液数滴で 盛岡の企業が検査キットを開発
2020年4月11日(月) 10:27 (JST) ©株式会社河北新報社
https://this.kiji.is/621552536497783905

 医療機器開発ベンチャーのセルスペクト(盛岡市)は10日、血液中から新型コロナウイルスの抗体を検査し、感染を確認する「クオリサーチELISA(エライザ)キット」を開発したと発表した。

 キットは数滴の血液に10種類の特殊な試薬を加え、色の変化で抗体による免疫の有無を測定。約2時間で結果が判明する。

 ウイルスの遺伝子を調べて感染を判定するPCR検査とは異なり、ウイルスに対する抗体を調べるため、過去の感染や感染後の経過なども確認できる。PCR検査と併用することで、感染確認の精度が上がるという。

 キットは今後、全国の大学や医療機関に販売され、臨床研究などに活用される。岩渕拓也代表は「研究者が臨床データを蓄積し、より適切な予防や対策につなげてほしい」と話した。






ワクチン治験7月/神戸市抗体検査3.3%=4万人感染歴/自粛解除等の種々の条件と判断

2020-05-11 16:29:37 | 記録
 岩盤規制と言われるわが国の厳しい制約を乗り越えて、迅速な決定をすることが、新型コロナウィルス克服の条件であることにやっと気づいた政府。あまりの愚図さに国民は声を上げ始めた。研究者や研究機関、開発を担う共同体や企業は、素早く斬新なアイデイアで成果を挙げているのに、国民の税での運営を任されている行財政を担う人々が、お約束のようにダラダラ年度毎の事業と称する予算獲得合戦を演じている時間はもうない。
 1945年軍を解体し、教育・医療.福祉に特化する政策を進めたコスタリカは新型コロナウィルス禍にびくともしていない。「歴史に学ばない国に未来はない。」と若者たちが口々に言い歴史的遺産を大切にしているウクライナも同様であろうと考えている。


コロナワクチン、7月にも治験 首相が表明
共同通信 2020年5月11(月) 12:37配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200511-00000066-kyodonews-soci


 安倍晋三首相は11日の衆院予算委員会で、新型コロナウイルス感染を予防するワクチンの国内での開発に関し「東大、大阪大、国立感染症研究所などで開発が進められていて、早ければ7月には治験が開始できる見込みだ」と表明した。同時に「世界の英知を結集し、なるべく早期に有効なワクチンの投与を始めたい」と強調した。

 効果が期待される新型インフルエンザ治療薬「アビガン」について、5月中の薬事承認を目指す方針を重ねて示した。国民民主党の後藤祐一氏への答弁。


アビガンとフサン併用、臨床研究 東大研究チームが開始、国内初
2020年5月8日(土) 18:03 (JST)5/8 18:17 (JST)updated
©一般社団法人共同通信社
https://this.kiji.is/631416955425014881

東京大は8日、新型コロナウイルス感染症の患者にインフルエンザ治療薬アビガンと、膵炎治療薬フサンを併用投与する臨床研究を始めると発表した。

 アビガンは細胞内でウイルス増殖を抑える作用が、フサンはウイルスが細胞に入るのを防ぐ作用があるとされる。単独での投与研究は進んでいるが併用での研究は国内初。研究チームは「働きが異なる薬を使うことで相乗効果が期待できる」としている。

 東大病院や慶応大病院などで実施。肺炎症状がある20~74歳の患者を対象に、アビガンだけの場合と両方を投与した場合で治療効果を比較する。副作用の有無など安全性も確かめる。


神戸市民4万人に感染歴か 試算の病院長「公表患者260人と隔たり。本当に大きな驚き」
神戸新聞 2020年5月3日(日) 20:53 (JST) ©株式会社神戸新聞社
https://this.kiji.is/629660907131749473

(写真は)
抗体検査の研究結果について語る神戸市立医療センター中央市民病院の木原康樹院長=3日午後、神戸市中央区港島南町2(撮影・斎藤雅志)

 新型コロナウイルス感染症について、神戸市立医療センター中央市民病院(同市中央区)の研究チームが2日、外来患者千人の血液検査で、3.3%が抗体を持っていたと明らかにした。4月上旬までに、市民約4万1千人に感染歴があった計算になる。この結果を受け、同院の木原康樹院長が3日、神戸新聞社のインタビューに応じた。主なやり取りは次の通り。(霍見真一郎、井川朋宏)

 -なぜ新型コロナの抗体検査を実施したか。

 「どのぐらいの人が新型コロナと接触し、免疫を獲得しているかは、現時点で日本ではほとんどデータがない。それは、緊急事態宣言をどの地域で、どう解除するかと密接に関係しており、基礎的なデータになると考えた。結果の精度や、免疫を獲得したことと同じかどうかは議論が必要」

 -企画した経緯は。

 「緊急事態宣言の前で、(中央市民病院で)院内感染が発生する前に企画していた。国内の感染に関して比較的初期のデータを狙った。国内の伝播(でんぱ)の痕跡を把握するために、抗体をチェックする手段があるので、調べようということになった。既にある患者の血清を使うことができたら、完璧とは言えないが、地域住民の病気の分布を推測することに役立つ」

 -外来患者の検体は、一般市民と比較してバイアス(偏り)がないか。結果をどう受け止めるか。

 「一般の元気な人と、何らかの病気がある通院者が同等ではないと考えなければいけない。市民から任意で抽出したサンプルとは、いろんな意味で偏りがあると認識した上で、(データで示された)4万人と(2日時点で神戸市が公表した患者)260人には非常に大きな隔たりがある。本当に、大きな驚きだ」

 「外国の値ともそう矛盾しないデータかもしれない、と考える。患者数は米国、中国などに比べて随分少なく抑えられているが、その値(今回の結果)が真実であれば、ウイルスとの接触はそれほど大きな差がないことになる。重症の患者がかなり低く抑えられているというのは、私たちの国はうまくいっていると言えるのかもしれない」

 「神戸市で4万人が感染していれば死亡率は随分低くなる。評価は変わってくる。国策としてこれからどの時期にどう解除するか、根拠は何かということに関して、一石を投じるデータではないかと思う」

 -市中感染が広まっている認識は。

 「さまざまな場面で、実はわれわれの体はウイルスに接触していると考えるべきだ。PCR検査で陽性だった人以外が、全く病原体に接触したことがないという考え方は違う」

 「どちらかというと、これは非常にラッキーなデータ。感染拡大初期に行ったデータで既に3%に達していた。そこから1カ月がたってどう変化したのか大変興味がある。もしかしたらもう少し高いデータが出ている可能性があることは、大いに考えられる」

 「今置かれた環境の客観的データが増えるほど、私たちはより科学的な武装ができる。ニューヨークや東京のデータとは違い、足元のデータは極めて大事というのが医療者としての認識」

 -PCR検査に比べ、抗体検査をどう見るか。

 「比較の問題ではなく、見ているものが違う。PCR検査はウイルスがいるかいないか。ほかに方法がないから便宜的に使っている。限界があるし、それを持って判断していると、実は間違ったことをやっている可能性は大いにあると医療現場で思う」

 「抗体検査は体がどう反応しているか。抗体を持つかどうかで、患者であるかどうか今、判断するレベルではない。ある集団に関して、このうちの何割が抗体を持っていたという言い方はできる」

 -今後に向けて。

 「マスクを外したり、『3密』を解いたりすることが可能かどうかは、医療者として、しばらく継続が必要だろうと思う。それは、3.3%という抗体検査のデータが正しいとして、集団免疫ができる70%にはほど遠いから。どこで制限を解除するかは政治家の判断」

 「(PCR検査の)陽性者だけがかかっていると見る世界とは、違う裾野の世界が、現在進行形で広がっているという認識は大事。ワクチンなどの抗体を提供できる時期が来れば大変よろしいし、きっと来る。それまでは動向を見極めることが必要だ。具体的なちゃんとした情報発信をしていくことが、私たちの仕事だ」







インフルエンザのウイルスは日本人研究者

2020-05-11 00:14:14 | 記録
 新型コロナウィルスの検査装置への貢献をはじめ、創薬でもすぐに後発薬で市場を席巻される等、岩盤規約が制約となっていることが多い。
 国家が様々な研究分野を守ることも必要だろう。

河北春秋(5/6):インフルエンザのウイルスは日本人研究者の発見やまうち…
河北新報2020/5/6 06:05 (JST) ©株式会社河北新報社
https://this.kiji.is/630521802500588641


 インフルエンザのウイルスは日本人研究者の発見だという。ウイルス学者の山内一也さんが論文や著書の『ウイルスの意味論』などに忘れられた発見者をいわば発見した経緯を書いている

 ▼「100年ほど前の医学雑誌『ランセット』に日本人の論文が出ているが…」。そんな問い合わせを米国の研究者から受けて山内さんが調べた。発見者は同姓の山内保(たもつ)という人で、当時流行中のスペイン風邪を研究し、ウイルスが原因だと突き止めたという

 ▼従来は英国の研究グループが1933年に発見したとされてきた。実際はその14年も前に山内保が見つけていた。山内さんは「驚きと喜び」と書いている。ただ、そうした画期的な業績が、なぜか忘れ去られてしまった

 ▼新型コロナウイルス感染症に対するアビガンの効果が、外国での治療例も含めて明らかになってきた。日本企業と大学が新型インフルのために開発した薬だ。ところが後発薬(ジェネリック)を中国がどんどん作って、医療支援として外国に提供し始めた

 ▼何ともトンビに油揚げをさらわれたような気分だ。もっとも、特許関係の契約が切れ、後発薬が違法なわけではない。せめてこの薬が日本の創薬であることを世界に向かって強調したい。ウイルス発見のように忘れられては惜しい。(2020.5.6)

米・初の抗原検査を緊急認可など

2020-05-10 16:04:17 | 記録
 これまでは、新型コロナウィルスに対する抗体検査・陰性or陽性の判定をするPCR検査について長時間待つあるいは結果判明まで待機するなど迅速な結果判明が望まれている。種々の情報を紹介する。

世界の感染者 400万人を突破 新型コロナウイルス
NHKニュース 2020年5月10日 15時44分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200510/k10012423811000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_009


アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、世界全体の新型コロナウイルスの感染者の数は、日本時間の10日に400万人を超え、午後3時の時点で402万5140人となりました。

国別では、
▼アメリカが130万9541人と最も多く、
次いで、
▼スペインが22万3578人、
▼イタリアが21万8268人、
▼イギリスが21万6525人、
▼ロシアが19万8676人、
などとなっています。

また、死亡した人は世界全体で27万9329人で、
国別では、
▼アメリカが7万8794人、
▼イギリスが3万1662人、
▼イタリアが3万395人、
▼スペインが2万6478人、
▼フランスが2万6313人、
などとなっています。

アメリカ 国の感染対策責任者も相次ぎ自宅隔離に 新型コロナ
NHKニュース 2020年5月10日 14時07分新型コロナウイルス
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200510/k10012424011000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_013


 アメリカのホワイトハウスの職員が新型コロナウイルスに感染していることが明らかになったことを受けて、職員と接触があった国の感染対策の責任者たちも相次いで自宅隔離の対象となり、政権内部の対策の在り方を疑問視する声があがっています。

 アメリカのトランプ政権では、ペンス副大統領を担当するミラー報道官など、ホワイトハウスの複数の職員が新型コロナウイルスに感染したことが明らかになっています。

 これを受けてホワイトハウスでは、感染が確認された職員との接触の程度に応じて、政権幹部を含む関係者の自宅隔離を進めています。

 アメリカメディアによりますと、▽CDC=疾病対策センターのレッドフィールド所長や、▽薬の審査を行うFDA=食品医薬品局のハーン局長が、2週間の「完全隔離」、また、▽NIAID=アメリカ国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長は、自宅での勤務を原則とする「部分的隔離」を行っているということです。いずれもトランプ政権の感染対策チームの主要メンバーです。

 トランプ政権は国民に対し、感染防止のために、マスクの着用や、10人を超える集会の自粛などを呼びかけてきましたが、政権の幹部は連日、マスクをつけずに会議を行うなど、懸念が強まっていました。

 こうした中、国の感染対策の責任者が相次いで自宅隔離の対象になったことで、政権内部の対策の在り方を疑問視する声があがっています。

米大統領 農産物を買い上げ生活困窮者に配付へ /選挙対策??
NHKニュース コロナ対策13時02分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200510/k10012423941000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_016


 アメリカのトランプ大統領は、新型コロナウイルスの影響で飲食店などからの需要が激減している農産物を政府が大量に買い上げ、休業や失業で生活に困っている人たちに配る取り組みを今週から始めることを明らかにしました。

 アメリカのトランプ大統領は9日、ツイッターで「政府として30億ドル相当の乳製品や食肉、農作物を買い上げる」と投稿し、今週からアメリカ国内の農家から日本円で3000億円余りの農産物の購入を始めることを明らかにしました。

 アメリカでは新型コロナウイルスの感染拡大で、飲食店が休業したり、休校措置で学校給食がなくなったりして需要が激減し、農産物が出荷されずに大量に廃棄される事態が続いています。

 一方で、休業や失業で生活に困る人が急増し、大きな課題になっています。

 トランプ政権は先に、農家を対象に日本円で総額2兆円余りの支援を発表しており、この中で、余剰分の農産物を買い上げ、食料を無料で配る「フードバンク」などにまわす方針を打ち出していました。

 アメリカ国内の農家は、新型コロナウイルスの感染拡大以前から、中国との貿易摩擦などの影響で打撃を受けており、トランプ大統領としてはこうした農家への配慮を示すねらいもあるとみられます
 
米、抗原検査を緊急認可 新型コロナ感染15分で判定
時事ドットコム2020年5月10(日) 6:56配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200510-00000003-jij-n_ame


【ニューヨーク時事】米食品医薬品局(FDA)は9日、新型コロナウイルスで初となる抗原検査を緊急認可したと発表した。

 PCR検査に比べて正確性は劣るものの、鼻から検体を採取し15分で結果が判明するため、医療現場などでの活用が期待されている。日本でも今月中に抗原検査が薬事承認される見通しとなっている。

 FDAが認可したのは米クイデル・コーポレーションの検査キット。PCR検査が数時間かけて検体中のウイルスの遺伝子配列を調べるのに対し、抗原検査ではウイルスが持つ特徴的なタンパク質(抗原)に反応する物質を利用する。インフルエンザの検査でも広く用いられている手法だ。

 ただ、FDAは抗原検査では「感染をすべて検出できず、陰性の結果となっても感染の可能性は否定できない」と指摘。PCR検査や、感染して獲得した免疫を調べる抗体検査を含めそれぞれの役割があると説明した。FDAは8日には、自宅で唾液を採取して返送する検査を認可するなど、検査方法の拡充を急いでいる。 


日本の指導者、国民評価で最下位 コロナ対策の国際比較
時事ドットコム 2020年05月08日20時33分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020050800721&g=int&utm_source=yahoo&utm_medium=referral&utm_campaign=link_back_edit_vb


【ロンドン時事】23カ国・地域の人々を対象にそれぞれの指導者の新型コロナウイルス対応の評価を尋ねた国際比較調査で、日本が最下位となった。日本の感染者数、死者数は世界との比較では決して多いわけではないが、安倍晋三首相らの指導力に対する日本国民の厳しい評価が浮き彫りになった。

 調査はシンガポールのブラックボックス・リサーチとフランスのトルーナが共同で実施。政治、経済、地域社会、メディアの4分野でそれぞれの指導者の評価を指数化した。日本は全4分野のいずれも最下位で、総合指数も最低だった。

 政治分野では、日本で安倍政権の対応を高く評価した人の割合は全体の5%にとどまり、中国(86%)、ベトナム(82%)、ニュージーランド(67%)などに大きく劣った。日本に次いで低かったのは香港(11%)で、フランス(14%)が続いた。世界平均は40%で、感染者・死者ともに世界最多の米国は32%、韓国は21%だった。

 ブラックボックスのデービッド・ブラック最高経営責任者(CEO)は「日本の低評価は、緊急事態宣言の遅れなどで安倍政権の対応に批判が続いていることと合致している。間違いなくコロナウイルスの指導力のストレステスト(特別検査)で落第した」と分析した。

 総合指数でも日本は(16)と最低で、次いでフランス(26)が低かった。最高は中国(85)。全体的にはNZを除く先進国の指導者が低い評価にあえいだ。
 調査は23カ国・地域の1万2592人を対象に、4月3~19日にオンラインで実施した。

【点描・永田町】「アベノマスク」が誤算の連鎖に
時事ドットコム2020年05月03日19時00
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020050100850&g=pol


 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、安倍晋三首相が繰り出す対応策が、インターネットで炎上する騒ぎが相次いでいる。まずは「アベノマスク」と揶揄されて、国民的不興を買った布マスク2枚の全世帯配布。さらに、シンガーソングライターの星野源さんがツイッターに投稿した楽曲演奏動画に同調する形で、首相が自らの優雅な外出自粛生活の動画を投稿した際も、ネット上に「とんでもない勘違い」「今度は“アベノコラボ”か」などと非難する書き込みがあふれた。

 首相が突然、布マスク配布を打ち出したのは1日に開かれたコロナ対策本部の席上。首相は「再利用可能な布マスク2枚を全世帯に配布する」と発表、各メデイアも一斉に速報した。首相は「急激に拡大するマスク需要に対応する上で極めて有効だ」と胸を張ったが、ネット上では「たったそれだけ?」「エイプリルフール?」など反発の書き込みが殺到し、瞬く間にトレンド上位となった。

 しかも、その後に郵送料も含めて466億円もの税金投入が判明すると「なぜ、その分を医療現場の支援に充てないのか」などと批判が拡大し、高齢者らからの「マスク2枚でもありがたい」との感謝の声もかき消される結果に。思わぬ不評に、首相はその後の国会答弁などで「苦闘する医療現場へのマスク供給を優先するためにも、洗えば使える布マスクの配布には理がある」などと意地を張ったが、自民党内からも「究極のポピュリズム」(長老)などの批判が相次いだ。

◇「星野源」動画とのコラボも炎上
安倍晋三首相(右)が自身のツイッターに投稿した外出自粛を国民に呼び掛ける動画。左はシンガー・ソングライターの星野源さん。[本人ツイッターより]


安倍晋三首相(右)が自身のツイッターに投稿した外出自粛を国民に呼び掛ける動画。左はシンガー・ソングライターの星野源さん。[本人ツイッターより]


次の炎上騒動は、「緊急事態宣言」後初の日曜日となった12日午前に、首相が自らのツイッターに投稿した動画。自宅とみられる私室の高級そうなソファで愛犬と戯れる姿などと、星野氏が演奏する「うちで踊ろう」とのコラボレーション動画。これも投稿と同時に「まるでKY(空気が読めない)」などの書き込みが殺到。首相は投稿に合わせて「きょうはうちで……。どうか皆さまのご協力をお願いします」と改めて外出自粛を訴えたため、「ゆっくり休んでください」など好感する声もあって、“アンチ安倍”と“安倍シンパ”による賛否が交錯した。

 「うちで踊ろう」は、星野氏がインスタグラムで公開したギターによる楽曲。「生きて踊ろう 僕らそれぞれの場所で」などの歌詞が反響を呼び、多くの有名人がそれぞれ伴奏やコーラス、ダンスなどでコラボして、大きな話題となっていた。ただ、首相の投稿の数時間後には「何様のつもり」「政治利用」などの言葉がツイッターのトレンド上位にランクインし、翌13日の記者会見での「いいね! が35万もあった」との菅義偉官房長官の擁護も、どこか空々しかった。

 首相サイドによると、どちらもいわゆる“官邸官僚”の発案とされ、布マスクも動画による外出自粛の訴えも、「本来なら美談になるはずが、見事にスベった」(自民若手)だけに、与党内でも「取り巻きが悪過ぎる」との声が広がる。


 首相は16日に決断した緊急事態宣言の全国拡大に合わせて、前代未聞の補正予算案の組み替えによって、国民への現金給付策を「困窮家庭30万円」から「全国民一律10万円」に大転換する勇断もアピールした。しかし、一連の炎上騒動の前後に次々発覚した昭恵夫人の無自覚な行動も重なって、「せっかくの好感度狙いも、誤算の連鎖」(自民若手)となっていることは否定できない。加えて、ここにきて目立つ政権の右往左往ぶりが国民の不安をかき立て、ほとんどの世論調査で内閣支持率を不支持率が上回る結果となっている。このため「このままでは、首相の求心力低下で政権の危機が迫る」(自民長老)との見方も出始めている【政治ジャーナリスト・泉 宏/「地方行政」4月27日号より】。


アベノマスク」着用する? 野党「官邸に返す」と冷ややか―新型コロナ
時事ドットコム 2020年04月21日20時32分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020042100908&g=pol


 安倍晋三首相肝煎りの布マスク配布が始まり、国会議員も順次受け取る見通しだ。新型コロナウイルス感染拡大防止策の一環だが、与野党の対応は「使わせてもらう」(自民党幹部)、「官邸に送り返す」(国民民主党幹部)などさまざま。国会議員の間で定着するかどうかは微妙だ。

 森雅子法相は21日の記者会見で「家族で着用したい」と話すなど、安倍内閣の閣僚からは歓迎する声が上がる。自民党の岸田文雄政調会長も会見で「しっかり利用しながら、厳しい状況に臨みたい」と語った。

安倍晋三首相が全世帯への2枚配布を表明した布マスク=21日(写真・有り)

 ただ、ある閣僚は「別に着けなくてもいいでしょう」と消極的。自民党の世耕弘成参院幹事長は会見で、着用するかは「届いてからよく考えたい」と明言を避けた。
 野党は一様に冷ややかだ。立憲民主党幹部は「洗えば縮むから使わない」と明言。国民幹部も「官邸に返却したいと言う人が多いから、一緒に返しに行こうかな」とつぶやいた。
 政府は布マスクを全世帯に2枚ずつ配布。1枚200円程度で、配送費も含めて経費は約466億円。「アベノマスク」ともやゆされている。


安倍氏と、9年前に危機に直面した「菅首相」との奇妙な共通点【コメントライナー】
時事ドットコム/(時事通信社「コメントライナー」2020年3月31日号より)
https://www.jiji.com/jc/v4?id=20200405com0001

政治アナリスト・伊藤 惇夫
=安倍晋三首相(左)と2011年当時の菅直人首相【時事通信社】(写真)

 今、日本だけでなく、世界中が新型コロナウイルスの猛威の中、多数の人命が危機にさらされ、不安と恐怖に直面している。

 日本に限って言えば、あの2011年3月11日の東日本大震災と、それに続く福島原発の水素爆発によって、国家崩壊すら想起させた大惨事に続いての危機である。

 ◆震災が延命させた菅政権

 これほど短期間のうちに2度も「悪夢」のような事態に直面するとは、誰も想像しなかったに違いない。

 あの東日本大震災の時、政権の座にあったのは民主党・菅直人首相だったことは、まだ多くの人が記憶にとどめているだろう。

そして、今は自公連立による安倍晋三政権。実は、この二つの危機直面政権、見方によっては、奇妙な共通点がある。

 東日本大震災の直前、菅政権はすでに風前の灯だった。唐突な消費増税提起、自身の外国人からの献金問題、尖閣諸島での中国漁船衝突問題への対処などに批判が高まり、内閣支持率は20%台にまで落ち込み、民主党内からも「菅おろし」の動きが加速化していた。

 ところが、あの大震災が発生、辞任問題は棚上げとなり、結局、菅政権は状況がある程度落ち着いた2011年9月まで「延命」したという経緯がある。

 確かに、あの時の菅政権の対応には、さまざまな批判がある。安倍首相が事あるごとに「悪夢のような民主党政権」とこき下ろす時、多くの国民は「あの政権」を思い出すのではないか。では、その安倍政権はどうなのか。

◆いくつもの「アキレス腱」

 新型コロナウイルスの問題が発生する前、安倍政権はかなりの苦境に追い込まれていた。それこそ「アキレス腱」になりかねない問題をいくつも抱えていたことは事実だ。

 「桜を見る会」の疑惑は収まるどころか、広がる一方だったし、河井克行、案里夫妻をめぐる公選法違反問題も政権を直撃しつつあった。

 加えて「官邸の守護神」とも称される人物の強引な定年延長問題も、政権批判を引き起こしていた。菅政権ほどではないにしても、内閣支持率もじり貧状態。

 そこに持ち上がったのが、新型コロナウイルス問題である。加えて、森友問題で自殺に追い込まれた近畿財務局の赤木俊夫さんの遺書、手記の公開は、もしもコロナ問題がなければ、政権を崩壊させるほどの材料となっていたかもしれない。

 今はコロナとの闘いが最優先だが、そう遠くない時期に収束を迎えることになれば、安倍政権にとって、これらの問題が再び、鋭い刃となって、襲い掛かる可能性は否定できない。

 (時事通信社「コメントライナー」2020年3月31日号より)

 【筆者紹介】

 伊藤 惇夫(いとう・あつお) 1948年生まれ。自民党本部の広報担当、新進党総務局企画室長、民主党結成・事務局長などを経て2001年より政治アナリスト。政界の裏事情に通じ、明快な語り口に人気が高い。テレビ・ラジオ出演のほか、「国家漂流」「政治の数字」「情報を見抜く思考法」「政党崩壊」など著書多数。

※欧州株の制圧はこれからだと思われるが、経済優先で自粛解除をするのは危険が伴う。これまでの自粛原則を死守することがこれからは、これまでより大事!!