PCR検査キットは、5月1日(金)にタカラバイオが、5月20日(火)に島津製作所が発売を開始する。島津製作所の検査キットは、医療機関向けで保険適用対象であり1検体当たりの価格は2万円ほどだが、保険の種別によって個人負担の額は異なる。いずれも結果判明までの時間は1時間。
検査キットの採用によって、検査結果の公表時間が短縮される可能性があるが、感染者の発生を抑制する県民一丸の努力が功を奏している東北では、より一層の精度が必要だし、感染者の受け入れ体勢の充実が求められる。
各県の現在の体勢は、下記の河北新報の記事で知ることができる。
記
「新型コロナウイルスのPCR検査で、東北6県で最も多い2000件超を実施する山形県は、検査と感染者公表のタイミングも独特だ。当初は検体採取から即日に検査、公表したが、現在は原則として2日にまたがる。「もっと早く対応すべきだ」と県民から声が上がるが、県は従事者の安全確保や正確な情報発信を理由に理解を求める。
県内で初めて感染者が確認された3月31日から1週間、県は検体採取や「前処理」と呼ばれる下準備、検査を同じ日に行い、当日の午後9~11時ごろに感染確認の有無と人数だけを公表した。行動歴や濃厚接触者の調査は翌日に回し、事案の具体的な状況は午後3時半から吉村美栄子知事が記者会見で説明した。
その後に1日当たりの検査数が急増。100件近くに達した4月7日から、検体を採取した翌日午前の検査を原則とする仕組みに変更した。県は午前11時ごろ、紙1枚の概要版で感染確認を公表。吉村知事や担当者による記者会見は変わらず午後3時半開始を基本に設定している。
厚生労働省によると、28日までの県内の検査数は2103で、1744の宮城県を抑えて東北最多。154件に達した日もある。高齢者の重症化リスクなどを懸念し、無症状の濃厚接触者も積極的に検査する県の姿勢が背景にある。
検査が増えれば従事者の負担も重くなる。県健康福祉部は「当初は、検査を受けた人に早く結果を伝えて安心させたいとの思いで対処した。検査技師らの安全や負担を考慮し、検査体制を変更した」と説明する。
検査数が多ければ、時間を要する前処理の過程で、誤って検査技師が感染したり、作業が雑になって陽性と陰性を誤判定したりするリスクが高まるという。
不安を抱く県民の間では、具体的な発表が翌日回しだった当初から「もっと早く記者発表をしてほしい」との声は強かった。
県の担当者は「早く発表すれば情報がそろわず話すことがない。無用な混乱を招く恐れもある」と釈明。感染が確認された場合、当日の午後3時半から記者会見する方式も変える予定はないという。
◎6県でばらつき
新型コロナウイルスの感染確認から事実の詳細を説明する記者会見までの時間は、東北6県でばらつきがあり、各県とも手探りの状態が続く。
秋田県は結果判明から2~4時間後、青森県は3時間後をめどに記者会見を実施。福島県は3時間後をめどに記者会見を行うよう努めている。
宮城県は午前の検査で陽性が判明した場合は午後2、3時ごろ、午後の検査分で陽性判明の場合は午後8時ごろから記者会見している。
感染者が確認されていない岩手県は、1例目確認時に関する岩手県政記者クラブとの取り決めとして、県が確認してから2時間後をめどに時間を問わず知事が記者会見する予定だ。」
検査キットの採用によって、検査結果の公表時間が短縮される可能性があるが、感染者の発生を抑制する県民一丸の努力が功を奏している東北では、より一層の精度が必要だし、感染者の受け入れ体勢の充実が求められる。
各県の現在の体勢は、下記の河北新報の記事で知ることができる。
記
「新型コロナウイルスのPCR検査で、東北6県で最も多い2000件超を実施する山形県は、検査と感染者公表のタイミングも独特だ。当初は検体採取から即日に検査、公表したが、現在は原則として2日にまたがる。「もっと早く対応すべきだ」と県民から声が上がるが、県は従事者の安全確保や正確な情報発信を理由に理解を求める。
県内で初めて感染者が確認された3月31日から1週間、県は検体採取や「前処理」と呼ばれる下準備、検査を同じ日に行い、当日の午後9~11時ごろに感染確認の有無と人数だけを公表した。行動歴や濃厚接触者の調査は翌日に回し、事案の具体的な状況は午後3時半から吉村美栄子知事が記者会見で説明した。
その後に1日当たりの検査数が急増。100件近くに達した4月7日から、検体を採取した翌日午前の検査を原則とする仕組みに変更した。県は午前11時ごろ、紙1枚の概要版で感染確認を公表。吉村知事や担当者による記者会見は変わらず午後3時半開始を基本に設定している。
厚生労働省によると、28日までの県内の検査数は2103で、1744の宮城県を抑えて東北最多。154件に達した日もある。高齢者の重症化リスクなどを懸念し、無症状の濃厚接触者も積極的に検査する県の姿勢が背景にある。
検査が増えれば従事者の負担も重くなる。県健康福祉部は「当初は、検査を受けた人に早く結果を伝えて安心させたいとの思いで対処した。検査技師らの安全や負担を考慮し、検査体制を変更した」と説明する。
検査数が多ければ、時間を要する前処理の過程で、誤って検査技師が感染したり、作業が雑になって陽性と陰性を誤判定したりするリスクが高まるという。
不安を抱く県民の間では、具体的な発表が翌日回しだった当初から「もっと早く記者発表をしてほしい」との声は強かった。
県の担当者は「早く発表すれば情報がそろわず話すことがない。無用な混乱を招く恐れもある」と釈明。感染が確認された場合、当日の午後3時半から記者会見する方式も変える予定はないという。
◎6県でばらつき
新型コロナウイルスの感染確認から事実の詳細を説明する記者会見までの時間は、東北6県でばらつきがあり、各県とも手探りの状態が続く。
秋田県は結果判明から2~4時間後、青森県は3時間後をめどに記者会見を実施。福島県は3時間後をめどに記者会見を行うよう努めている。
宮城県は午前の検査で陽性が判明した場合は午後2、3時ごろ、午後の検査分で陽性判明の場合は午後8時ごろから記者会見している。
感染者が確認されていない岩手県は、1例目確認時に関する岩手県政記者クラブとの取り決めとして、県が確認してから2時間後をめどに時間を問わず知事が記者会見する予定だ。」