魚鳥木、申すか?申さぬか?

ぎょ・ちょう・もく、申すか?申さぬか?
申す!申す! 魚⇒ニシキゴイ。鳥⇒ニホンキジ。木⇒制定無し、花は桜と菊

聖徳太子の十七条憲法を英訳しました 5

2017年10月01日 | 聖徳太子の十七条憲法を英訳
聖徳太子の十七条憲法を英訳してみました。
訳に間違いが有りましたら御教示下さい。


第五条
原文

五曰、絶饗棄欲、明辨訴訟。其百姓之訟、一日千事。一日尚爾、況乎累歳。須治訟者、得利爲常、見賄廳讞。便有財之訟、如石投水。乏者之訴、似水投石。是以貧民、則不知所由。臣道亦於焉闕。
書き下し文
五に曰く、餐(あじわいのむさぼり)を絶ち、欲(たからのほしみ)を棄てて、明らかに訴訟(うったえ)を弁(わきま)えよ。それ百姓(ひゃくせい)の訟(うったえ)は、一日に千事あり。一日すらなお爾(しか)るを、いわんや歳(とし)を累(かさ)ぬるをや。このごろ訟を治むる者、利を得るを常とし、賄(まいない)を見てはことわりもうすを聴く。すなわち財のあるものの訟は、石をもって水に投ぐるが如(ごと)し。貧しき者の訟は、水を以(も)って石に投ぐるに似たり。ここを以って、貧しき民は由(よ)る所を知らず。臣道またここに闕(か)く。

現代語訳
朝廷に仕える官吏たちは、接待や金品への欲望を捨てて、公正な態度で訴訟に臨みなさい。民衆からの訴えは一日に千件もある。一日でさえこれほどならば、一年ではどれほどの訴訟があるだろうか。それなのに近頃の訴訟に携わる者たちは、賄賂を受け取る事が当たり前となっており、賄賂の額を確認してから訴えの内容を聞いている。それだから裕福な者たちの訴えは、水面に石を投げ込むかのように容易く受け入れられるが、貧しい者たちの訴えは、石の上に水をかけるかのように退けられる。このため貧しい民衆は、誰に頼ったら良いのか解らずにいる。このようなことは臣下の道に反する事である。

英訳文
The public officers must suppress their desire for meals and treasures and must deal with suits fairly. There are a thousand complaints by the people in a day. Then how many complaints will be after some years? Recently the officers who manage complaints have made judgments after receiving bribes. Then the suits of the rich are like a stone cast into water and the complaints of the poor are like water cast on a stone. Under the circumstances the poor people cannot rely on anybody. These things are against the way of the public officers.

聖徳太子の十七条憲法を英訳しました 6 へ続く。




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