甘い人間

本★ときどき★パン

第12回角川春樹小説賞受賞作 『質草女房』

2020-10-30 18:54:40 | NetGalley


江戸から明治へ。幕末で彰義隊でちょっと苦手意識があり。
なのですが、
質屋の主とのやり取りや貧乏浪人の柏木の気安さで冒頭部分がすんなり進む。
読みやすくて、作品の世界にすーっと入っていくことができた。
女房を質草にして戦いへとか、それが まさかのスパイとか、
意表をつく設定。あの時代なら あり得るかな。
質草にされた“けい”さんがどうなるのかが気になって、一気読み。
めでたしめでたしで、おまけもついて、楽しめました。


内容紹介
幕末に取り残された男、質草にされた女、明治へと駆け急ぐ男
三人の生き様が交錯する、時代小説の傑作誕生!
「夫は必ず戻ってきます」彰義隊に入った夫に、戦いの前に手元に金が必要だと
質屋に預 けられた妻・けい。
そんな男なのに、けいはひたすらに夫を信じ、帰りを待っている。
捜索を頼まれた貧乏浪人・柏木宗太郎は、動乱を目のあたりにしながら会津へ向かう最中、
新政府軍の参謀・速水興平と出会い、行を共にすることに……。

選考委員にエンターテインメント性を高く評価された時代小説の新しい波!


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