○○は健康増進、長寿福来たる
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初老男性に告ぐ!「射精しない性行為」は健康増進、長寿を得る
『蜻蛉日記』に見る、年初め卑猥な会話で福来たる
2022.12.27(火)
市川 蛇蔵
初老男性に告ぐ!「射精しない性行為」は健康増進、長寿を得る 『蜻蛉日記』に見る、年初め卑猥な会話で福来たる | JBpress (ジェイビープレス)
性の交わりは男女の重要なコミュニケーション手段であり、恋人や夫婦としての関係の基盤である。 性行為により男女間の愛情が深まり、2人の距離は縮まり、信頼関係も深ま...
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互いの肌が触れ合うことで、オキシトシン、アンドロゲン、バソプレシン、ドーパミンといったホルモンが活性、増殖されることで、幸福感が得られることが科学的にも証明されている。
民法770条1項の項目の一つ「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」には、病気や老齢などの理由から肉体関係の維持を重視しない当事者間の合意がある、といった状況ではない限り、婚姻後、長年にわたりセックスがないことは、離婚の理由に該当する、という。 また、婚姻前に性的興奮や衝動がないことを告知しなかった夫は信義則に反しているため、離婚が認められたというケースもある。さらに、肉体関係の拒否に正当な理由がなく、婚姻関係が破綻した場合、100万円を超える慰謝料請求が認められた事例も実際にはあるようだ。
健康増進、長寿を得る「射精しない性行為」
貝原益軒(1630-1714)は、実体験に基づき健康法を解説した一般向けの生活指南書『養生訓』に、夜の営みの理想とされる回数が示されている。
それは「平人の大法」(一般的な基準)によると「年二十ノ者は四日に一たび泄(もら)す」と20歳の男は4日に1回。
30歳は8日に1回、40歳は16日に1回、50歳は20日に1回。そして齢(よわい)60に達したら房事は控えるべきとある。
もし体力が盛んで性欲が抑えきれないようなら、月に一度は交接してもよいとある。
「六十者精を閉じて漏らもらさず」とあるように、より、健康的な性的な営みは「射精は控える」ことで性交をしても、射精しなければ老齢になろうとも房事は問題がないと『養生訓』は示す。
漏らさない、射精をしない性交は、古くから中国で提唱され、それは「房中補益の術」という究極の健康法
射精しない性行為を推奨するのは体力が衰えて病気になりやすくなる、年齢は40歳以上の初老の男性でも精を漏らさなければ、何度、女性と交わっても、その男の身体は健康増進、長寿を得る、と漏らさないセックスを奨励しているのだ。
年初め、卑猥な会話で福来る
『蜻蛉日記』には夫・藤原兼家との夜の営みが途絶えがちな結婚生活の嘆きや、同居する兼家の嫡妻(ちゃくさい:正式の妻)である時姫との鬩ぎ合い、そして夫に次々とできる妻妾について記された話
亭主・兼家との夜の営みを、いくら求めても、肝腎の夫は遠ざかるばかり。ならば、運気を呼び込むために縁起を担ぎましょうと道綱母は、
年の始めに誦(ず)する言寿(ことほぎ)歌、
「天地を袋に縫ひて幸(さいわ)ひを入れてもたれば思ふことなし」
(天地を袋に縫って、そこに幸福を入れてしまえば、もう悩みはなくなる)という寿詞を、
「三十日三十夜はわがもとに入れてもたれば思ふことなし」
(1か月毎日毎晩、夫が、そのイチモツを私の女陰に挿入してくだされば、私の欲求不満による花芯の疼きは鎮まりまする)
こう祝詞を替えた淫詞を詠いながら夫婦和合の願をかけた、と『蜻蛉日記』には綴られている
こうした淫靡な歌を詠ったり、卑猥な会話をしたりしながら笑い合うことで、福が呼び寄せられると信じられていた。
正月のお祭り気分から普通の生活に戻るための儀式だった「ひめはじめ」にはいろいろな意味がある。
「比目始め」と書いて正月のかゆや飯を食べる日。
「妃目始め」は正月の紅・お歯黒・針仕事のし始めの日。
「女伎始め」は、1月2日に初めて衣服を縫い始める日。
「姫糊始め」は女性が洗濯や張物を始める日。
「火水始め」は、台所で「火水始め」はその年に初めて火や水を使い釜に水を入れて初火を焚いて炊事をし始める日。
「日見始め」は太陽を初めて拝む日。
「飛馬始め」と書いて馬に乗り始める日。
「姫飯始め」は、姫飯(ひめいい)を食べる日、など諸説がある。
『和名抄』では「非レ米非レ粥之義」の「非(ヒ)レ米(メ)」の音をヒメとし飯のこととある。
江戸時代は初夢と同様に正月2日の夜の交会を「姫始め」といった。
その年最初の「姫あそび」が本義で『日本書紀』には、「御間城入彦はや、おのが命(お)を、穢(し)せむと、ぬすまく知らに、“姫なそび”すも」という歌がある。
この「姫なそび」は「姫あそび」の意で、「淫事に耽る」ことを指す。
年明け最初の濡れ事は「秘め始め」や「姫始め」の字をあてるのが一般的だが、それは、「姫遊び」が「秘め遊び」を本意とすることによる。
隠語大辞典によれば【姫始:ひめはじめ】とは年始最初の性交をいふ、とある。
男女が餅を一緒に食べる意味とは
正月に食される機会が多い餅だが、かつて「餅搗き」は性交を意味する隠語であった。
それは男性器を杵とし、女性器を臼になぞらえ、臼(女陰)を杵(男根)がこねいたり、搗いたりすることを摸した淫語である。
「おまえ杵ならわたしは臼よ、抱いて手脚をからみ餅♪」
年の初め、庶民は、こうした猥歌を唄いながら、笑い合うことで福が呼び寄せられると「秘め始め」の気分を盛り上げた。
もともと餅は平安時代から性行為を意味した特別な食べ物であった。
当時の結婚の形態は男が女の家に通うか、住むかの「婿取り婚」が主流だった。
結婚前、新郎となる男が、新婦となる女の家に通い始めて3日目の夜の“三日夜(みかよ)の餅(もちひ)”というのを食べた後、新郎新婦はセックスするという風習があった。
男女が一緒に餅を食う行為は、「これから、ふたりは性交しますよ」という暗黙の喜び事でもあったようだ。