江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

とんでもない事故

2023-06-11 | 随想
先日、ぼんやりとニュースを見ていたらとんでもない事故のことを報じていた。

事故が起きたのは先月24日こと。
福岡市の美容専門学校でBBQ中にコンロの火が生徒4人に燃え移り、一人が死亡したというのである。
報道では、弱くなった火力を強くしようとコンロに消毒用アルコールを加えたというのである。

まったく、何を考えているのか。
開いた口が塞がらないとはこのことである。

アルコールは、気化しやすく引火し易いうえに、その炎が無色透明に近いため周りに燃え移ったことに気付くのが遅れやすいのだ。

そもそも、弱った火力はアルコールで強くすることなどできない。
瞬間的に強くなっても、肉を焼くのに必要な燃焼時間にはならない。
炭か薪の火をちゃんと起こす必要があるはずだ。

しかもである。
報道では、4人の生徒に火が燃え移り、うち一人が大やけどで死亡したとのこと。
火が着衣に移ってから、すぐに消火することができなかったようなのである。
現場には、消火器どころか、バケツの水の用意もなかったらしい。
これは、どう転んでも「人災」ではないか。


理科の実験での加熱道具が、アルコールランプからカセットコンロに代わってずいぶんとたつ。
自分が現職だったころは、まだ、アルコールランプだったから、取り扱いには随分と気を使ったものだ。
給食のお盆(アルミ製)の上に少量のアルコールをこぼし、火をつけて燃える様子を見せ、濡らした雑巾をかけて消火する様子を実演したこともある。

生徒たちは、アルコールの怖さを知らなかったのかもしれない。
となれば、危険性を無視して、十分な準備も怠った大人の責任はとてつもなく重い。

2023/6/3



-K.H-

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