江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

体験入学した孫娘ー2

2019-07-07 | 随想
この体験入学に際しては、知り合いの娘さんからランドセルや校帽を貸していただき、一般の子と同じ様に通学する段取りを整えていた。

近所にもたまたま同学年の女の子がいて、「一緒に行こうね…」と前日に約束していたようだ。

私はスクールガードをしているので、彼女が家を出る様子は見ていないが、私が交通整理している現場に一際大きな声で「じいちゃん!」と叫ぶ子がやって来た。
そう、紛れもなく孫娘だ。

大勢の子が集中する交差点で容易に子どもたちの顔を判別する余裕はないが、どうやら彼女の友だち(近所の子等)らしき子は周りにいない感じだった。
後で聞いたところ、「一人で先に来た!」と言うのだ。

せっかく一緒に行こうと誘ってくれた友だちがいたのに、どうして一人で勝手に来たかというと、「だって、わたし道知ってるから!」と言う。
ママと日曜日に下見に行って学校のブランコに乗って来たので、もう一人で行けると考えていたようだ。

フランスの学校では登下校は保護者同伴で、友だちと一緒に行き帰りすることなど絶対しない。


しかし、3日目位から友だちと一緒に下校する様になってきた。
お迎えは原則的に保護者がすることになっているが、娘が一緒に歩いて帰ろうとすると、「お母さん、先に行って! わたしお友だちと帰るから」と言って歩くのをやめたとのこと。

早くもクラスの男の子と友だちになったようだ。


ところが、娘が呆れた顔をして言うには、昇降口で靴を履き替える時、帽子を被っていなかったので被せようとしたら、「どうして被らなければいけないの! わたし被りたくない」と拒否をしたという。
送って来た担任教師が、「それはね、道を歩いている時、クルマの運転手さんが子どもがいるなと気付いてくれるためだよ…」と言って被るのを促したが、全く無視して行ってしまったとのことだ。

フランスでは暑さ対策で被ることはあっても、校帽(制帽)というのはほとんど聞いたことがない。

慣習や風土の違いがこの様な形で次々に出てくるが、靴を上履きに履き替えるというのも大きな違いだ。
彼女は、履き替えることは嫌がらないが、着脱を廊下に上がって行うそうだ。
それに、立ったまま履き替えるのが容易に出来ず苦労しているらしい。


嫌がった帽子も、その翌日からは被って行ってるようだ。
周りの子たちが皆んな被っている様子に気付いてきたのかもしれない。


(朝、のんびりしていて友だちから遅れる。)


(つづく)


<すばる>


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