江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

日々雑感 15 「アゲハの幼虫は突然に消えた?」

2013-06-11 | 随想
庭に金柑の木がある。

種無しの新種の金柑というので、通信販売で買ったが今年の冬初めて実をつけた。
実に10年以上も経っていた。
 
この金柑には毎年必ずアゲハが卵を産み付ける。
幼虫はどんどん大きくなるものの、この木で蛹になったのをまだ見たことがない。

しかし、今年は例年になくアゲハの幼虫の成長が良い。
しかも、コロコロしてかなり太い。数えたら六匹もいた。
毎日点検して、数を数えて蛹になるのを楽しみにしていた。

六月二日の午前中まで、六匹は元気だった。
その日は「さようなら原発集会」に行くので、六匹の数を数えてから出かけた。

次の朝、金柑の木を確認すると、六匹の幼虫はどこにもいない。
もしかして蛹になったのかも知れないと、目を凝らして金柑の木を点検するが一匹もいない。

半日、留守の間に何があったのだろうかとガッカリとしてしまった。

アゲハは、蛹になるとき、安全な場所を目指して移動していたかも知れない。
もう一度、あたりに目を凝らすと金柑の木から三mくらい離れた芝生の上に何か黒っぽいものがいる。
良く見たら、アリに食べられている死んだアゲハの幼虫だった。

アゲハの幼虫が自分で移動してアリに食われたのか、鳥が幼虫を2~3匹まとめて嘴で挟んで、落としたものなのか真相は分からない。

六匹とも忽然と消えたことだけは間違いない。
自然の摂理だから仕方のないことだが、とても残念な悔しい気持ちがしてならない。

まだ黒っぽくてツノを突き立てる幼虫を眺めつつ「捕まえて虫かごの中で、成虫にすれば良かったのかな」と後悔している。






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