ちょっとした事情で書棚を整理していたら、昔6年生を担任していた時に子どもにやってもらったアンケートのデータが出てきた。
それは、2002年に新聞報道された「大人は科学に弱い」という見出しが大きく付けられた記事をもとにしている。
アンケートの質問は10問で、科学技術に関する記述について「正しい」「誤り」「わからない」から選んで回答するものだ。
取り敢えず考えてみてもらいたい。
① 大陸は何万年もかけて移動し続けている。
□正しい □誤り □わからない
② 現在の人類は原始的動物種から進化した。
□正しい □誤り □わからない
③ 地球の中心部は非常に高温だ。
□正しい □誤り □わからない
④ 我々が呼吸に使う酸素は植物がつくる
□正しい □誤り □わからない
⑤ すべての放射能はじんこうてきにつくられた
□正しい □誤り □わからない
⑥ ごく初期の人類は恐竜と同時代に生きていた
□正しい □誤り □わからない
⑦ 男か女になるかを決めるのは父親の遺伝子である
□正しい □誤り □わからない
⑧ 抗生物質はバクテリア同様、ウイルスも殺すことができる
□正しい □誤り □わからない
⑨ 電子の大きさは原子より小さい
□正しい □誤り □わからない
⑩ レーザーは音波を集中させることで得られる
□正しい □誤り □わからない
さて、いかがだろうか。
設問が正しいか誤りかは、ご自分で調べてみて欲しい。
もちろん「これくらい常識だ」という方もいるに違いない。
全国3000人を対象にした調査で有効回答は2460人。
正答率は次のとおりである。
①83% ②78% ③77% ④67% ⑤56%
⑥40% ⑦25% ⑧25% ⑨30% ⑩28%
ちなみに、当時の子どもたちの成績は、というと
①100% ②85% ③85% ④76% ⑤81%
⑥81% ⑦33% ⑧48% ⑨36% ⑩66% という結果だった。
性別の決定と遺伝子の関係や、抗生物質、原子の構造、レーザーについては小学校では未修なので⑦~⑩の正答率が低いのは当然なのだが、それでも大人の正答率よりは高くなっている。
高等教育にアクセスする段階で、理系・文系と分けてしまい、現代社会の基礎となる「科学的な知識」を学ぶ機会をもたないことは、日本の大学受験制度の弊害だろう。
また、こうした大人の「知識の剥落」こそ受験勉強の弊害だと言われている。
「主体的な学び」への道は、少しは進歩したのだろうか?
-K.H-
それは、2002年に新聞報道された「大人は科学に弱い」という見出しが大きく付けられた記事をもとにしている。
アンケートの質問は10問で、科学技術に関する記述について「正しい」「誤り」「わからない」から選んで回答するものだ。
取り敢えず考えてみてもらいたい。
① 大陸は何万年もかけて移動し続けている。
□正しい □誤り □わからない
② 現在の人類は原始的動物種から進化した。
□正しい □誤り □わからない
③ 地球の中心部は非常に高温だ。
□正しい □誤り □わからない
④ 我々が呼吸に使う酸素は植物がつくる
□正しい □誤り □わからない
⑤ すべての放射能はじんこうてきにつくられた
□正しい □誤り □わからない
⑥ ごく初期の人類は恐竜と同時代に生きていた
□正しい □誤り □わからない
⑦ 男か女になるかを決めるのは父親の遺伝子である
□正しい □誤り □わからない
⑧ 抗生物質はバクテリア同様、ウイルスも殺すことができる
□正しい □誤り □わからない
⑨ 電子の大きさは原子より小さい
□正しい □誤り □わからない
⑩ レーザーは音波を集中させることで得られる
□正しい □誤り □わからない
さて、いかがだろうか。
設問が正しいか誤りかは、ご自分で調べてみて欲しい。
もちろん「これくらい常識だ」という方もいるに違いない。
全国3000人を対象にした調査で有効回答は2460人。
正答率は次のとおりである。
①83% ②78% ③77% ④67% ⑤56%
⑥40% ⑦25% ⑧25% ⑨30% ⑩28%
ちなみに、当時の子どもたちの成績は、というと
①100% ②85% ③85% ④76% ⑤81%
⑥81% ⑦33% ⑧48% ⑨36% ⑩66% という結果だった。
性別の決定と遺伝子の関係や、抗生物質、原子の構造、レーザーについては小学校では未修なので⑦~⑩の正答率が低いのは当然なのだが、それでも大人の正答率よりは高くなっている。
高等教育にアクセスする段階で、理系・文系と分けてしまい、現代社会の基礎となる「科学的な知識」を学ぶ機会をもたないことは、日本の大学受験制度の弊害だろう。
また、こうした大人の「知識の剥落」こそ受験勉強の弊害だと言われている。
「主体的な学び」への道は、少しは進歩したのだろうか?
-K.H-