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芸術的なガイコツに感動_上野 科学博物館「大哺乳類展2」6/16まで

2019年04月25日 | 観光スポット

上野の国立科学博物館(カハク)で「大哺乳類展2」が行われています。「2」を付けることで、9年前に開催されて好評だった「大哺乳類展」の続編となるべく、主催者の意気込みを示しています。哺乳類が地球上で最も繁栄している動物の種となった秘密を探ることができます。サイエンスの展示ですが、芸術のように美しくもあります。

  • 展覧会のサブタイトルは「みんなの生き残り作戦」、なぜ子孫を残し続けることができたのか?
  • ガイコツからはく製まで、実物大で哺乳類の多様性を学べる展示は美しく、圧巻
  • 哺乳類の強みと種の持続の理由を解説するパネルもとてもわかりやすい


サイエンス系の展覧会は近年増えており、私も行くようになりました。ただ標本を並べてあるだけのような、埃っぽい展示はもはやありえません。とても勉強になって楽しめます。


こんなはく製がある

科学博物館と言えば、修学旅行や遠足、子連れファミリーしか行かないという”偏見”に危機感を持っているのでしょうか。わが国を代表する上野のカハクは2004年に地球館、2007年に日本館のリニューアルを完成させ、まったく埃っぽさを感じさせない常設展示を充実させてきました。並行して特別展にも力を入れており、近年は年3回のペースで、サイエンスに必ずしもとらわれない多様なテーマで開催しています。

2016年の「世界遺産ラスコー展」、2017年の「古代アンデス文明展」のように、どちらかと言えば歴史分野でのテーマの展覧会も好評です。特別展を含めた年間入館者数は、隣にあるアート&カルチャー系の東京国立博物館(トーハク)と共に、おおむね200万人台であまり差はありません。圧倒的なコンテンツを誇るトーハクのマーケティング力の弱さが、カハクを訪れるととても目立ってしまいます。


哺乳類の立ち方の特徴 解説パネル

展示ではまず、哺乳類の強みとしてロコモーション(移動運動)の特徴に徹底的にスポットをあてます。冒頭から「哺乳類の立ち方の特徴」と、超マニアっくな入り方をしていますが、この話にはいきなりハマります。

両生類や爬虫類は、手足が胴体の真横から張り出すようについており、俊敏で複雑な動きはできません。哺乳類は手足が胴体の真下に延びるようについており、自在で多様なロコモーションができるようになります。

歩き方の特徴でなく、立ち方の特徴から歩き方を論じたことでとてもわかりやすい話になっています。会場では、興味喚起とわかりやすさを重視した解説が、あちこちでとても上手に行われています。


トラのガイコツ

様々な動物のロコモーションの特徴を、ガイコツの構造に着目して解説する展示も興味津々です。草食動物からチーター、ゴリラまで、様々な動物のガイコツを見ていると、とても美しく見えてきます。その動物に合わせたロコモーションができるよう、合理的で流れるようなボディ構造が芸術的に見えてくるからです。

チーターが走る際の骨の動きを、連続したガイコツのコマ画像で開設したパネルにも見とれてしまいます。動きにまったく無駄がなく、背骨がバネのようにしなって、手足の動きを助けています。このコマ画像を動画にしてYouTubeにUpすれば結構うけるのではと、個人的には感じてしまいました。


展覧会の公式図録では、各ページ右下にこのチーターのガイコツの動きのコマを印刷し、パラパラ漫画のように遊べます。この遊びだけで図録の売上がかなりUpするように思えてなりません。

トラとオオカミのガイコツの違いにも興味を持てました。瞬発力で獲物を捕まえるネコ科のトラの背骨はしなやかですが、持久力で獲物を捕まえるイヌ科のオオカミは柔軟な動きができそうには見えません。動きの無駄をなくすことで持久力を獲得しているのです。


会場中央、ただただ見とれる

会場中央の「哺乳類大行進」では150種以上のはく製が並びます。圧巻の一言以外、形容詞が見つかりません。空中にはクジラの模型が優雅に泳いでいるように、吊り下げられています。このクジラ、裏に回ると体の内部構造がわかるようになっています。巨体を維持する秘密もきちんと学べる心憎い演出です。

トラのはく製の体毛を触れるコーナーもありました。思わず触ってみましたが、短く太い毛が高密度でつまっており、頑丈な絨毯のようでした。不思議なことに奈良公園でなでた鹿の体毛の感触と似たような印象を受けました。ペットの犬や猫とは明らかに違います。

「食べる」秘密を探る、あごと歯に特化した展示も、生きるためのエネルギー補給の仕組みをわかりやすく興味深く伝えてくれます。「生む・育てる」秘密を探る展示では、親子で体毛の色がなぜ違うか、種によって異なる環境に対応するためであることがよくわかります。

展覧会の最後、哺乳類としての「ヒト」の進化の解説が印象に残りました。

  • 唯一、直立二足歩行でロコモーションする
  • 自由になった手が道具を使うようになり、とびぬけた脳の発達につながった
  • 環境に適応するのではなく、環境を改変し、地球上でもっとも繁栄した種となった


生き物は、環境に適応し、種を残すために進化してきました。この絶対的な地球の”おきて”を、あらためて肝に銘じさせるエピローグです。



地球館と日本館の常設展示も素晴らしいです。真面目に見学すれば3日くらいはかかりそうです。サイエンスも、アートと同じく美しいのです。

こんなところがあります。
ここにしかない「空間」があります。



日本マイクロソフト元社長・成毛眞が語るカハクのヒミツ

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<東京都台東区>
国立科学博物館
特別展
大哺乳類展2 ーみんなの生き残り作戦
【主催メディアによる展覧会公式サイト】

主催:国立科学博物館、朝日新聞社、TBS、BS-TBS
会場:地球館B1F 特別展示室(1F特別展専用入口から入場)
会期:2019年3月21日(木)~6月16日(日)
原則休館日:月曜日
入館(拝観)受付時間:9:00~16:30(金土曜~19:30)

※会期中に展示作品の入れ替えは原則ありません。
※この展覧会は、今後他会場への巡回はありません。
※この展覧会は、撮影禁止作品以外の会場内の写真撮影が可能です。フラッシュ/三脚/動画撮影は禁止です。
※この博物館は、コレクションの常設展示を行っています。

国立科学博物館
【公式サイト】http:/www.kahaku.go.jp/





◆おすすめ交通機関◆

JR「上野」駅下車、公園口から徒歩5分
京成「上野」駅下車、正面口から徒歩10分
東京メトロ日比谷線/銀座線「上野」駅下車、7番出口から徒歩10分
東京メトロ千代田線「根津」駅下車、1番出口から徒歩15分

JR東京駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:20分
東京駅→JR山手線/京浜東北線→上野駅

【公式サイト】 アクセス案内

※この施設には駐車場はありません。
※道路の狭さ、渋滞と駐車場不足により、健常者のクルマによる訪問は非現実的です。


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日本初「重機」の展覧会は大当たり_東京 台場 科学未来館 5/19まで

2019年04月15日 | 観光スポット

重機の展覧会の話題が日々増幅中。ネット上でそんな動きを察知し、東京で時間を何とか捻出してお台場の日本科学未来館まで行ってきました。「工事中!」という奇抜な展覧会のネーミングに吸い込まれていくようで、とても楽しい展示でした。

  • 重機をメインテーマにした展覧会は日本初、実機展示の迫力にはびっくり
  • 運転席への搭乗/写真撮影と体験メニューも充実、大人もクールな社会科見学が楽しめる
  • よく見かけるが知らない整地/建設/解体など、様々な工程の作業や重機の仕組みを納得解説


科学未来館は「工事中!」展も常設展も、アジアや欧米の外国人観光客で一杯でした。トリップアドバイザーのランキングでも上位に顔を出しています。日本の高い科学技術力のイメージを体感できるスポットとして知名度が高いようです。


プロローグは「四脚クローラ方式双腕型コンセプトマシン」

工事現場で活躍する重機といえば、一昔前までは3K現場の象徴でしたが、そんなイメージは遠い過去のものになっている気がします。ダンプやショベルの運転席に若い女性が座っているのは普通に見かけます。重機のボディや作業服もとても清潔です。

テレビでも「鉄腕DASH」で、重機の免許を持っているTOKIOの城島がショベルを操作する様子をよく見かけるようになったのはいつからでしょうか。近年はNHKでも「ウルトラ重機」「解体キングダム」といった番組が話題を集め、重機はもはやマニアだけの世界ではありません。



展示はすべて屋内の展示室で構成されています。背の高いクレーンなどはさぞかし窮屈にも思えますが、そうとは感じさせないよう巧みに配置されています。そんな会場設営の工夫は、展覧会準備の重機搬入の動画から確認することができます。基地を造っていくようで、男子にとってはたまらないビデオです。

【展覧会公式動画】 重機搬入の舞台裏!

展示室は徹底して「工事中!」という非日常空間が再現されています。展示スペースを区切る壁は、通常の可動式の白壁ではなく、すべて天井まで届く「足場」で造られています。展示品に近づきすぎないよう促すラインは、床の白テープではなく、カラフルな三角コーンです。

会場内の所々に配置された案内スタッフは、通常のシックな制服ではなく、黄色のヘルメットに反射付き安全ベストを着用した現場の作業員の装束です。大人も子供も、会場に入った瞬間にワクワクする演出が徹底されています。


案内スタッフは黄色のヘルメット、展示室の壁は足場

展示は「四脚クローラ方式双腕型コンセプトマシン」という、素人にとっては”ちんぷんかんぷん”なネーミングのマシンから始まります。

4つ付いた三角おにぎり型のキャタピラ-が別々に動くことで障害物が散乱した地面でも進むことができ、カニのような2本の大きな腕で物をつかんだり切ったりできます。東日本大震災でも2本の大きな腕が大活躍したようで、過酷な環境下での一層の作業の効率化が期待されているようです。

なお日本で一般的に使われている「キャタピラー」は、20c初頭に世界で初めて製品化した米国キャタピラー社の登録商標で、一般名詞が「クローラ」だそうです。「クローラ」の意味を調べて気付きました。「ホチキス」や「宅急便」と同じなのです。

ブルドーザ、ホイールローダ、ショベルと見慣れた重機の展示が続きます。普段は遠く離れてしか見ないものなので、とにかく大きさに圧倒されます。それぞれの重機の役割や特徴がきちんとパネル解説されており、とても賢くなったような気分になれます。

展示では全身銀色に塗られた「ユンボ」が目を引きます。1961(昭和36)年に三菱重工が初めて国産化した製品で、前回の東京五輪をはじめ高度経済成長期の日本全国の建設・土木現場で大活躍しました。なおショベルによく使われる「ユンボ」という名称も、三菱重工が技術輸入したフランス社の登録商法です。モノのネーミングの由来を聞くと、とても楽しくなります。


ミニショベルの運転台に座ることができます

クレーンの巨大なフックや、解体作業に使うカッターは、それだけで人間より大きいものもあります。新国立競技場の建設や、だるま落としのように最上部をのこしたまま進められて話題になった赤プリの解体工事の様子が、ビデオも交えて解説されています。土木・建設の技術の進歩には本当に目を見張ります。

ミニショベルの運転台に座ることができるコーナーは、子供に大人に大人気でした。座れる機会は通常ないため、大人も行列していました。



なにしろ初めて見る展示だけに、一周すると強烈な印象が残ります。展覧会ではお決まりの出口に設けられたショップでは、オリジナルグッズに目が釘付けとなります。私もクリアファイルを思わず買ってしまいました。

【展覧会公式サイト】 展覧会オリジナルグッズ

科学未来館は3Fと5Fの常設展示でも、非日常体験を満喫できます。上野の科学博物館はどちらかと言うと科学技術の歴史や自然の仕組みに主眼を置いた展示ですが、科学未来館は最新の科学技術に特化した展示で、体験メニューが豊富なことも見逃せません。

この科学未来館の魅力には、日本人より外国人の方が先に気付いています。

こんなところがあります。
ここにしかない「空間」があります。



見ていると熱中してしまう

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<東京都江東区>
日本科学未来館
企画展
「工事中!」~立ち入り禁止!?重機の現場~
【館による展覧会公式サイト】
【主催メディアによる展覧会公式サイト】

主催:日本科学未来館、読売新聞社、フジテレビジョン、BS日テレ
会場:1F企画展示ゾーン
会期:2019年2月8日(金)~5月19日(日)
原則休館日:火曜日
入館(拝観)受付時間:10:00~16:30

※会期中に展示作品の入れ替えは原則ありません。
※この展覧会は、今後他会場への巡回はありません。
※この施設は、常設展示を行っています。
※この展覧会は、撮影禁止作品以外の会場内の写真撮影が可能です。



◆おすすめ交通機関◆

新交通ゆりかもめ「東京国際クルーズターミナル」駅下車、東口から徒歩5分
新交通ゆりかもめ「テレコムセンター」駅下車、北口から徒歩4分
東京臨海高速鉄道りんかい線「東京テレポート」駅下車、B出口から徒歩15分

JR東京駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:40分
東京駅→JR山手線/京浜東北線→新橋駅→ゆりかもめ→東京国際クルーズターミナル駅(旧:船の科学館駅)

【公式サイト】 アクセス案内

※この施設には有料の駐車場があります。
※駐車場不足により、健常者のクルマによる訪問は非現実的です。


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トヨタの美術コレクションはすごい_豊田市 トヨタ鞍ケ池記念館

2019年04月08日 | 観光スポット

トヨタ自動車は、2019年現在まで永らくに渡って日本企業最大の株式時価総額をほこり、自動車の生産・販売台数でも世界トップクラスを維持しています。そんな超巨大企業の足跡を紹介する企業博物館は名古屋近郊に4つもあります。そのうちの一つ、創業時の歩みと所蔵美術品を披露する「トヨタ鞍ケ池記念館」を訪れました。

  • 4つあるトヨタ企業博物館では最古、創業以来の足跡と蒐集美術品にスポットをあてているのが特徴
  • 会社として蒐集した絵画を展示する「アートサロン」は人知れない名スポット
  • 自動車メーカーとしての礎を築いた豊田喜一郎の移築された旧宅は戦前モダニズムの名建築


豊田家の足跡と会社としての最も知ることができる博物館です。名古屋近郊の憩いの場として名高い鞍ヶ池(くらがいけ)公園の中心的な施設です。


トヨタ創業展示室

トヨタ鞍ケ池記念館は1974(昭和49)年、トヨタ車生産累計1,000万台達成を記念して造られました。1,000万台という数字は、2019年現在ではほぼ1年間の生産台数であり、45年前の企業としての業績とは隔世の感があります。

日本では関東平野に次いで大きい広大な濃尾平野の東の”端っこ”にトヨタ鞍ケ池記念館はあります。豊田市周辺に点在するトヨタの工場群を見下ろすことができます。


トヨタ自動車創業時の拳母工場(現:本社工場)のジオラマ

展示は「トヨタ創業展示室」と「鞍ヶ池アートサロン」の大きく2つに大別されます。トヨタ創業展示室では、製造機械や完成車を前面に押し出すのではなく、企業としてのトヨタの足跡を解説するパネル解説・写真・ジオラマの展示を主としています。こうした創業の歩みに主眼を置いた展示が、4つあるトヨタの企業博物館の中で際立っています。

中心には創業時の拳母工場(現:本社工場)のジオラマがあります。現在も度肝を抜かれるような大きさですが、戦前の創業時では度肝どころではなかったでしょう。まさにアメリカのように果てしない雄大さを感じさせます。

トヨタの自動車製造と経営に携わった歴代の人たちの写真パネルによる解説も丁寧です。トヨタという巨大企業の礎を築いた無名の先人たちの努力をしっかりと感じることができます。


外観

「鞍ヶ池アートサロン」では、テーマに応じた企画展を通じて所蔵品を披露しています。2019年春には「色彩と情熱の美 ~フォーヴィスムと日本近代洋画~」が開催されています。

日本企業は美術品を所蔵すること自体、世界の有名大企業に比べて多くありません。所蔵していても積極的なPRは見られません。「隠匿」という日本人にしか理解されない価値観がまだまだ根強いためでしょう。鞍ヶ池アートサロンで展示されているトヨタ自動車の所蔵品はかなりレベルが高いと感じますが、PRしないことでほとんど知られてないことは、ある意味残念です。

【鞍ヶ池アートサロン公式サイトの画像】デュフィ「パドック」

フォービズムの画家・デュフィの「パドック」は、紫色の描写が印象的です。森の中になる競馬場のパドックに集う人たちを、森の緑の中で紫色のスポットライトを浴びせたように描いている構成が秀逸です。

【鞍ヶ池アートサロン公式サイトの画像】佐伯祐三「洗濯屋」

佐伯祐三の「洗濯屋」は、佐伯らしいシックな建物の色彩の中で、実に奥深い碧色の壁の描写が際立っています。歴史を積み重ねた建築の特徴を見事にとらえた名品です。


旧豊田喜一郎邸

鞍ケ池記念館の奥に1分ほど歩くと、現在のトヨタ自動車の社長・豊田章男の祖父で、自動車メーカーとしての礎を築いた豊田喜一郎の旧宅の外観を鑑賞できます。名古屋の高級住宅街・南山にあった建築を移築したものです。名古屋で大正・昭和モダニズムを実感できる名建築です。室内が公開される機会を待ちたくなります。

こんなところがあります。
ここにしかない「空間」があります。



インテリアに。とても絵になる

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トヨタ鞍ケ池記念館(愛知県豊田市)
【公式サイト】 http://www.toyota.co.jp/jp/about_toyota/facility/kuragaike/

原則休館日:月曜日、年末年始
入館(拝観)受付時間:9:30~17:00

トヨタ鞍ケ池記念館 鞍ヶ池アートサロン
色彩と情熱の美 ~フォーヴィスムと日本近代洋画~
【美術館による展覧会公式サイト】

主催:トヨタ自動車
会期:2019年2月9日(土)~2019年5月26日(日)

※会期中に展示作品の入れ替えは原則ありません。
※この展覧会は、今後他会場への巡回はありません。
※この美術館は、コレクションの常設展示を行っていません。企画展開催時のみ開館しています。



◆おすすめ交通機関◆

名鉄豊田線/三河線「豊田市」駅下車、東口バスから名鉄バス「鞍ヶ池公園前」下車、徒歩3分
東海環状自動車道「鞍ヶ池」スマートICから車で3分

JR名古屋駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:1時間45分
名古屋駅→地下鉄東山線→伏見駅→地下鉄鶴舞線直通名鉄豊田線→豊田市駅→東口1番バスのりば→名鉄バス「矢並線」33系統→鞍ヶ池公園前

【公式サイト】 アクセス案内

※バスは本数が少ないため、事前にダイヤを確認の上、利用されることをおすすめします。
※この施設には無料の駐車場があります。
※現地付近のタクシー利用は事前予約を強くおすすめします。


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京都で大人の遠足、意外に動物園がおすすめ_岡崎 京都市動物園

2019年03月09日 | 観光スポット

京都の岡崎は、美術館や平安神宮など観光客が集中するエリアですが、あまり知られていない”意外な”スポットがあります。京都人の間では「岡崎動物園」と呼ばれることの多い「京都市動物園」です。

  • 2015年に大幅リニューアルされており、動物の生態をきちんと学びながらより身近に体験できる
  • 休息施設や散策路が新しく、大人だけでも快適に楽しめる
  • 琵琶湖疎水や東山など京都ならではの借景を楽しめる、動物園と同時に見事な公園でもある


動物園のある岡崎エリアは、著名な寺社巡りや歴史的な風景をあわせて楽しむことができます。動物園を散策コースの中に含めると、今までとは違った京都が体験できます。こんな組み合わせは京都の動物園だからこそなせる業(わざ)です。


園内「おとぎの国」でヤギと触れ合える

京都市動物園は1903(明治36)年の開園で、1882(明治15)年開園の東京・上野動物園に次いで古い動物園です。全国的な入園者数ランキングでは上位には入りませんが、地元ではすっかり定着しています。

旭川の旭山動物園の成功を受けて、各地の動物園は集客マーケティングにしのぎを削っています。子供向けに単に動物を見世物にするだけの時代は終わり、生態を学んだり、目玉となる種を保存してアイドルを生み出そうとしています。

見るレジャーから学ぶレジャーになっています。行政による運営支援の行き詰まりやワシントン条約による希少動物の売買禁止といった逆風も、動物園による自立と持続の模索を後押ししています。

京都市動物園もこうした流れの中で懸命に努力しています。しかし旭山動物園と比べると国内外の観光客の姿はまだまだ少ないと感じます。「京都では日本の伝統文化や歴史を体験するもの」という固定観念の壁を打ち破れていないのでしょう。京都市動物園には「ここにしかない」魅力があるにもかかわらず。


琵琶湖疎水は動物園で京都にそそぐ

”岡崎動物園”は琵琶湖疎水が京都市内にそそぎ出るところにあり、一年を通じて生き生きとした水の流れを楽しむことができます。その疎水沿いには多くのベンチが設置されており、東山の美しい借景も楽しめます。水と山の風景が一緒に楽しめるのは、老若男女・万国共通で、とても魅力的です。

園内には、動物の動きを高いところから観察するために2Fの高さに設けられた遊歩道が長く続いています。造ってから気付いたことでしょう、この遊歩道は岡崎を取り巻く水と山の緑を眺めることができる絶景スポットにもなっています。

河原町や京都駅付近のような高層建築は岡崎にはありません。遊歩道からは、大きな青空のキャンバスに平安神宮の赤い鳥居がさりげなく腰を落ち着けている様子もうかがえます。”岡崎動物園”からは、とても京都的な空間美を楽しむことができるのです。


法勝寺の八角塔がここにあった

京都”数寄”、歴史”数寄”にはもう一つたまらないスポットがあります。動物園には平安時代、白河天皇が造らせた、史上2番目に高かった法勝寺の八角九重塔があったのです。発掘調査により建設位置が確認されています。現存する古寺の塔では最も高い東寺の五重塔より30mも高かったと考えられています。

九重塔跡地にはとても小さい観覧車があります。1,000年前には権力者しかできなかった空中散歩が、現代は誰でもできるようになっています。


2F遊歩道から見た動物園と東山の借景

動物園なのであくまで動物が主役ですが、京都市動物園は周囲の風景ととても調和していることが、”ここにしかない”魅力です。動物園に入らなくても周囲の風景が楽しめると指摘されそうですが、2Fの遊歩道からの大きな空間の眺めと、疎水の間近でゆっくりくつろげるのは動物園内だけです。疎水沿いには散歩道はありますが、座って弁当を食べられるようなところはほとんどありません。

まもなく4月には、疎水沿いが濃厚な桜のシャワーに包まれます。動物園すぐ近くの南禅寺参道には3rd Wave Coffeeの代表格BLU BOTTLEもできています。休日をゆっくり過ごす公園として、”岡崎動物園”は抜群の環境にあります。


BLU BOTTLE Kyoto

末筆になりましたが、京都市動物園は動物園としての最新トレンドも楽しむことができます。動物のナチュラルな動きを重視した展示が楽しめます。「ゴリラのおうち」では、大きな空間ポールやロープを使って動き回るゴリラの姿がとても微笑ましく思えます。

【動物園公式サイト】ゴリラのおうち

「アフリカの草原」ではキリンとシマウマが同じ敷地内で過ごしています。動物園で異種の動物が共存していることにはとても驚きました。より動物の生態がリアルに体験できます。

【動物園公式サイト】アフリカの草原

大人の遠足にぜひどうぞ。

こんなところがあります。
ここにしかない「空間」があります。



世界最先端の動物園はどのように展示と種の保護のバランスをとっているのか?

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京都市動物園
【公式サイト】https://www5.city.kyoto.jp/zoo/

原則休館日:月曜日、12/28-1/1
入館(拝観)受付時間:9:00~16:30(12-2月は~16:00)



◆おすすめ交通機関◆

地下鉄東西線「東山」駅下車、1番出口から徒歩15分
地下鉄東西線「蹴上」駅下車、1番出口から徒歩15分

JR京都駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:35分
JR京都駅→地下鉄烏丸線→烏丸御池駅→地下鉄東西線→東山駅

【公式サイト】 アクセス案内

※京都駅から直行するバスもありますが、地下鉄を乗り継ぐ方が、時間が早くて正確です。
※この施設には駐車場はありません。
※渋滞と駐車場不足により、健常者のクルマによる訪問は非現実的です。


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加賀 あわづ温泉 総湯で肌と心をリフレッシュ_透き通るようなお湯をぜひ

2019年01月08日 | 観光スポット

石川県の粟津(あわづ)温泉は北陸を代表する温泉地の一つです。宿泊客でなくても利用できる外湯である総湯(そうゆ)が温泉街の中心にあります。地元の人から観光客まで多くの人でにぎわっています。

  • 奈良時代に開かれた日本有数の歴史を持つ温泉
  • 総湯は2008年に新築されており、設備が新しく清潔
  • 無色透明でなめらかな湯が体を芯から温めてくれる


あわづ温泉の近辺には他に片山津・山代・山中の3か所の温泉があり、4か所合わせて加賀温泉郷とも呼ばれます。外湯巡りをたっぷりと楽しめます。


白山

あわづ温泉は、福井県の平泉寺白山神社(へいせんじはくさんじんじゃ)の開祖で、白山信仰を開いた修行僧・泰澄(たいちょう)法師によって奈良時代の718(養老2)年に開かれたと伝えられています。総湯に隣接する温泉旅館「法師」は同年に創業し、ギネスブックに世界で2番目に歴史のある旅館に認定されています。

ちなみに1番は山梨県・西山温泉「慶雲館」で705年創業、3番は兵庫県・城崎温泉「千年の湯 古まん」で717年創業です。日本勢が歴史のある旅館ベスト3を独占し、歴史のある企業でも大阪の寺社建築業「金剛組」が578年創業で世界最古です。驚きの持続力です。

総湯は古くからありましたが、2008年に現在の建物が完成するまでは老朽化が進んだ建物で営業しており、観光客が立ち寄るには正直おすすめできない状態でした。

【小松市観光公式サイト まるごと・こまつ・旅ナビの画像】 総湯の館内外の様子

館内は清潔で快適に利用できます。ただしスーパー銭湯のように石鹸やタオルが用意されているわけではありません。温泉地の外湯には通常、そのような用意はないので持参しましょう。

お湯はほのかに塩味がします。透き通った実に綺麗な湯で、肌はすべすべになります。ガラス張りの館内は明るく、清々しく入浴できます。

あわづ温泉や付近一帯から、雄大な霊峰・白山を仰ぎ見ることができます。九谷焼の故郷でもあり、近隣の石川県九谷焼美術館で器に表現された見事な色のマジックを楽しむことができます。日本海でたっぷり栄養を吸収したシーフードの新鮮さは都会とは比べ物になりません。

観光スポットに恵まれたあわづ温泉と加賀温泉郷の外湯巡りをぜひお楽しみください。

こんなところがあります。
ここにしかない「空間」があります。



温泉の歴史は案外知らない

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粟津温泉 総湯
【石川県観光連盟 ほっと石川旅ねっとサイト】粟津温泉 総湯

原則休館日:毎月8/18/28日(土日祝日に該当する場合は変更あり)、1/1
入館(拝観)受付時間:8:00~21:30

※無料の石鹸・シャンプーやタオルは用意されていません。



◆おすすめ交通機関◆

JR北陸線「粟津」駅下車、「粟津駅前」バス停から小松バス「粟津温泉」下車徒歩3分
JR北陸線「加賀温泉」駅下車、「JR加賀温泉駅前」バス停からキャンバス・山まわり線「粟津温泉」下車徒歩3分
JR北陸線「加賀温泉」駅、「小松」駅から車で20分
北陸道「加賀」ICから車で25分
小松空港から車で25分
JR金沢駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:60分
金沢駅→JR北陸線→粟津駅(粟津駅前)→小松バス 粟津A/粟津B系統→粟津温泉
JR加賀温泉駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:60分
加賀温泉駅→キャンバス・山まわり線→粟津温泉

加賀温泉駅まで 大阪駅から在来線特急で2時間15分
加賀温泉駅まで 東京駅から北陸新幹線+在来線特急で3時間

※鉄道やバスは本数が少ないため、事前にダイヤを確認の上、利用されることを強くおすすめします。
※この施設には無料の駐車場があります。


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南紀 白浜温泉 牟婁の湯_日本の温泉の原点

2019年01月07日 | 観光スポット

和歌山県の白浜は、関西を代表するリゾート地です。東京における熱海のように”奥座敷”とも呼ばれます。温泉地としても日本有数の歴史があります。公衆浴場になっている牟婁の湯(むろのゆ)は、白浜の原点のようなところです。

  • 道後・有馬と並んで日本書記にも登場するような歴史的な古湯
  • 白浜という温泉名が定着したのは大正時代、飛鳥時代からずっと「牟婁の湯」だった
  • 泉質の異なる2つの湯を同時に楽しめる、近くに火山がある温泉ではない白浜の特徴


飛鳥時代から天皇が訪れていたと日本書記に書かれています。日本最古のリゾート地です。


近くの観光名所・千畳敷

現在の白浜の中心は、白良浜(しららはま)沿いに立ち並ぶ旅館・ホテル街ですが、大正時代に開発された新しいエリアです。白浜の名の語源になり、ガラスの原料にも使われるほど美しい白砂がある白良浜に、大正モダニズムを謳歌する当時の人々が目を付けたのでしょう。

牟婁の湯がある白良浜の南のエリアが、温泉として最も歴史のあるエリアです。どのようにして温泉が発見されたのかは定かではありませんが、飛鳥の都から遠く離れた地が日本書記に記録されていることには驚きを隠せません。

温泉は通常、高温のマグマが地表近くに現れることで、地下水を温める火山の周囲にあります。白浜のある紀伊半島は、太古の昔に火山活動を終えたており、近隣には休火山すらありません。この状況は神戸の有馬温泉と同じで、通常の温泉よりはるかに深いプレートから湧き出した高温の地下水が源泉になっていると考えられています。地球という大自然の営みの原点にあるような、神秘的でもある源泉なのです。

【白浜観光協会 公式サイトの画像】 牟婁の湯

牟婁の湯の外観からは、どこにでもある温泉街の普通の外湯である印象を受けます。しかし浴場内は、白浜温泉らしい、独特の佇まいがあります。見た目の印象が違う2つの浴槽があります。透明の行幸湯(みゆきゆ)と茶色の礦湯(まぶゆ)です。

スーパー銭湯でも異なる泉質の湯があることは一般的ですが、ほぼすべては輸送してきたか、人工的に成分を溶け込ませて作ったものです。天然の温泉でも、一か所で異なるお湯を楽しめるところは、ほとんど聞いたことがありません。白浜温泉は、地表深くから地上に現れるまでの過程で、溶け込む成分が異なったのでしょう。地表深くに源泉があることの賜です。

館内は、温泉街の宿泊客や地元の人でとても賑わっています。熊野古道を訪れた際に立ち寄ったであろう、欧米人の姿も目立っています。温泉地の外湯として、日本を代表するスポットであることは間違いないと確信できます。

南紀白浜は観光スポットが豊富にありますが、私が注目するのはパンダで有名な「アドベンチャー・ワールド」です。中国本土以外では世界最多のパンダ繁殖の実績があり、パンダ育成のノウハウを確立していると考えられます。

パンダは日本では現在、東京・上野動物園3頭と神戸・王位動物園1頭が飼育されています。白浜アドベンチャー・ワールドには何と6頭も飼育されています。動物は1頭だけでなく群れで見る方が、魅力をより感じることができます。親子の愛くるしい営みを見ると、人間も動物も同じであることをあらためて実感します。世界で最も人気のある珍獣・パンダ(大熊猫)が暮らす中国を、うらやましく思えます。

【白浜アドベンチャー・ワールド 公式サイトの画像】 ジャイアントパンダ

こんなところがあります。
ここにしかない「空間」があります。



湯の花を自然乾燥させただけ、とてもナチュラル

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白浜温泉 牟婁の湯
【白浜町公式サイト】

原則休館日:火曜日
入館(拝観)受付時間:7:00~21:30

※無料の石鹸・シャンプーやタオルは用意されていません。



◆おすすめ交通機関◆

JR紀勢線「白浜」駅下車、1番のりばから明光バス「湯崎」バス停下車、徒歩2分
紀勢道「上富田」ICから車で25分

JR白浜駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:20~25分
白浜駅1番のりば→明光バス12/30/101/105系統→湯崎

白浜駅まで 新大阪駅から在来線特急で2時間40分
白浜空港まで 東京羽田空港から飛行機で1時間20分

※鉄道・飛行機・バスは本数が少ないため、事前にダイヤを確認の上、利用されることを強くおすすめします。
※この施設には無料の駐車場があります。


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日本サッカーミュージアム 御茶ノ水_ようやく行ってきました

2018年12月11日 | 観光スポット

御茶の水近辺に行く機会があり、日本サッカーミュージアムをようやく訪れることができました。サムライ・ブルーを愛してやまない人からは「遅すぎる」とあきれられそうです。

  • 日本代表を中心に、日本サッカーの栄光と挫折の歴史を体験できる聖地
  • 歴代ユニフォームを見るだけでも熱い試合の模様を思い出す
  • 日本代表オフィシャルグッズを手に取って見れるミュージアムショップは圧巻の品揃え


とてもコンテンツの濃厚なミュージアムでした。世界中にあるサッカーミュージアムに負けないくらいの著名なミュージアムになってほしいものです。


サッカー通りはブルーフラグで埋め尽くされている

日本サッカーミュージアムは、日本のすべてのサッカー競技を統括する(公財)日本サッカー協会が本部を構えるビル・JFAハウスにあります。2002年FIFAワールドカップ日韓大会を記念して翌2003年12月にJFAが開設しました。できてからはや15年もたっています。

ミュージアムは1FとB1Fは無料です。B1Fの「日本サッカー殿堂」では、殿堂入りした過去77人の日本サッカーの発展に貢献した人物を紹介しています。選手・指導者・審判だけではなく、スポーツ医学で貢献した医師やジャーナリストもいます。往年の名物番組「三菱ダイヤモンド・サッカー」で司会を務めていたアナウンサー金子勝彦(かねこかつひこ)の名前があったことには驚きました。

ちなみに最新の2018年度は加藤久/ラモス瑠偉/メキシコ五輪日本代表チームの三者が殿堂入りしています。1993年に始まったJリーグ創世記に活躍した世代が殿堂入りするようになっています。


2002FIFAワールドカップ

B2Fは有料です。男女両方のA代表や各年代の日本代表のワールドカップにおける足跡がたっぷりと楽しむことができます。

B1Fから階段を下りると、ミュージアム創設のきっかけとなった2002FIFAワールドカップ日韓大会の展示コーナーがあります。ワールドカップ初勝利を挙げたロシア戦で円陣を組んでいる日本代表のフィギュアが、展示空間を盛り上げています。壁一面には全試合の様子がパネル展示されています。17年前の記憶がよみがえってきます。

世界のサッカーミュージアムでは定番コンテンツとなっている、選手ロッカールームの再現も行われています。2002FIFAワールドカップ日韓大会ルームに、日本代表が出場した大会の歴代ユニフォームを入れ替わり展示しています。

【ミュージアム公式サイトの画像】 トロフィーケース

数々の著名な大会の優勝トロフィーも見応えがあります。Jリーグ杯の決勝戦後に優勝チームによって高々と掲げられる優勝銀皿のレプリカは、手に取って撮影することができます。

1968年メキシコオリンピック銅メダル、FIFA女子ワールドカップドイツ2011優勝トロフィーのレプリカ、2006年ドイツ大会以降のFIFAワールドカップ優勝トロフィーのレプリカも、さすがのオーラを発していました。男女のワールドカップ優勝トロフィーはデザインの違いが面白いです。見比べてみてください。



相手をリスペクトする「フェアプレー精神」の解説は素晴らしい展示です。世界中のサッカー界が啓蒙に力を入れており、子供だけでなく大人もその精神の美しさには驚かされます。掲げられた巨大な黄色い天幕には、FIFAによるフェアプレー精神が列記されています。

  • ルールを順守する
  • 相手チームやレフリー、観客に敬意を払う
  • 威厳を持ち敗北を受け入れる
  • プレッシャーに押しつぶされそうな人を助ける etc.

大人の日常の仕事や生活におけるフェアプレー規範としてもすべてあてはまります。

【ミュージアム公式サイト】 ミュージアムショップ

ミュージアムショップはB1Fにあります。日本代表ユニフォームを提供するadidasがウエアを中心に、JFA STOREが応援グッズや雑貨を中心に、圧倒的な品ぞろえを展開しています。手に取って商品を確認できるリアルショップの利点が都心の御茶の水で体験できます。


JFAハウス 1F入口

すぐ近くの東京ドームには野球殿堂博物館があります。日本で二大人気のスポーツのミュージアムをはしごするのも面白いでしょう。野球殿堂博物館も近々訪れてみたいと思います。

こんなところがあります。
ここにしかない「空間」があります。



フランスW杯の扉を開いた男たちの20年

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日本サッカーミュージアム
【公式サイト】 http://www.jfa.jp/football_museum/

原則休館日:月曜日、年末年始
入館(拝観)受付時間:10:00~17:30(平日は13:00~)
※学校休み期間とゴールデンウィークは特別営業期間、平日も10:00オープン



◆おすすめ交通機関◆

JR中央線・総武線「御茶ノ水」駅下車、お茶の水橋口から徒歩7分
東京メトロ丸の内線「御茶ノ水」駅下車、1番出口から徒歩5分
東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」駅下車、B1出口から徒歩10分
東京メトロ丸の内線「本郷三丁目」駅下車、2番出口から徒歩10分
都営地下鉄大江戸線「本郷三丁目」駅下車、5番出口から徒歩10分
JR東京駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:15分
東京駅→JR中央線快速→御茶ノ水駅

【公式サイト】 アクセス案内

※この施設には健常者向けの駐車場はありません。


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世界一有名な交差点を真上からVIEW ~MAGNET by SHIBUYA109 屋上

2018年12月10日 | 観光スポット

渋谷に面白いビュースポットができたと聞き、行ってきました。ハチ公広場からスクランブル交差点を挟んだ向かいにあるMAGNET by SHIBUYA109の屋上にできたMAG'S PARKです。

  • 今や世界的な観光名所となった真下のスクランブル交差点を一望できる
  • 信号が変わるとあらゆる方向に動き出す人の波は幾何学模様のよう
  • 屋上のフリースペースで味わうフードやドリンクは何といっても爽快


109が立地を生かして面白いコンテンツを考えました。駅周辺でニョキニョキ伸びていく新しいビルの眺めも爽快です。



渋谷の109でMAGNETという名は聞きなれませんでしたが、昨年2018年の4月に「109 MEN'S」が改称されて誕生しました。屋上MAG'S PARKもその時に新たに設けられました。MAG'S PARKの様子をつかむにはYou Tubeが便利です。



入場料金\1,000の展望施設ですがオープン以来、無料開放が2018年12の現時点でも続けられています。知名度が上がり、入場者数が増加すると無料開放はやめるでしょう。早めに行くのがよいかもしれません。


左側に見える白いタワーのてっぺんが展望スペース

エレベーターで屋上に上がると、ROOF TOPスペースがあり、テーブルが並べられています。1つ下の7Fはフードコートのような飲食店エリア「MAG 7」になっており、ここでテイクアウトしたドリンクやフードを楽しめます。

ROOF TOPスペースからは周囲を展望できませんが、アグレッシブなアート作品に囲まれた空間になっています。渋谷らしい刺激的な時間を過ごすことができます。ROOF TOPスペースまでは常時無料で利用できます。


マークシティの方向、真下がスクランブル交差点

ROOF TOPスペースから、展望スペースのCROSSING VIEWに進むといきなり絶景が目に飛び込んできます。南側と西側に開かれていますが、スクランブル交差点のある南側が圧巻です。渋谷で成長中の摩天楼も一緒に楽しむことができます。

展望スペースはバス一台分くらいの小さいスペースです。周囲をガラスで囲まれており、下の方もよく見えます。スクランブル交差点を歩く人は、蟻のように小さく、点が動いているように見えます。360度全方向からあらゆる方向に向かって点が動いていく様子は、まさにアート作品です。外国人観光客がこの光景に圧倒される理由がよくわかります。

荒天の場合は入場できなくなりますが、通常の雨なら入れます。ただし展望の邪魔になるため傘の使用は禁止です。ビニールのレインコートが販売されています。雨の日にはスクランブル交差点が色とりどりの傘で埋め尽くされ、ことさらの美しいアート作品が楽しめるようです。少し濡れるくらいは我慢する価値が充分にあるでしょう。


西側の道玄坂と109の光景

渋谷駅とその周辺は、2013年に東横線の駅が地下に移って以来、大きく変貌しています。少しずつ駅周辺が摩天楼に囲まれつつあり、湘南新宿ラインの駅も山手線の駅の真横に移ってきます。立体迷路のようでおそらく日本一複雑だった各線の乗換ルートも大きく様変わりしていくでしょう。

スッキリするのは良いことですが、ある意味最もシブヤ的だった雑踏の光景がなくなるのも時代の波を感じます。MAG'S PARKから、変わりゆく渋谷の様子が最もよくわかります。

たくさんありすぎてよくわからない再開発の様子は、急電鉄のサイトで知ることができます。参考までにぜひ。

【東急電鉄】 渋谷再開発情報サイト



こんなところがあります。
ここにしかない「空間」があります。



スクランブル交差点を観光スポットにしたのも外国人

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MAGNET by SHIBUYA109
屋上 MAG'S PARK
【公式サイト】 https://www.shibuya109.jp/MAGNET/mags_park

原則休館日:1月1日
入館(拝観)受付時間:7F・屋上 11:00~22:30

※三脚/自撮り棒による撮影は禁止です。
※荒天中止の場合があります。
※ビル内店舗は営業時間が異なります。



◆おすすめ交通機関◆

JR山手線「渋谷」駅下車、ハチ公口から徒歩1分
東京メトロ銀座線、京王井の頭線「渋谷」駅下車、徒歩5分
東急東横線・田園都市線、東京メトロ半蔵門線・副都心線「渋谷」駅下車、7a出口から徒歩0分

JR東京駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:25分
東京駅→東京メトロ丸の内線→赤坂見附駅→東京メトロ銀座線→渋谷駅

【公式サイト】 アクセス案内

※この施設には駐車場はありません。
※道路の狭さ、渋滞と駐車場不足により、健常者のクルマによる訪問は非現実的です。


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築地は場外市場で健在 ~ガンバレ!豊洲との共存

2018年11月24日 | 観光スポット

前回の豊洲市場に続き、場内市場移転後の築地場外市場(つきじじょうがいしじょう)の様子をレポートします。

場内市場の北側と晴海通りに囲まれた場外市場の店舗は、豊洲に移転せずそのまま営業を続けています。定められた卸売業者でなくとも誰でも買えるスタイルも変わっていません。豊洲移転の際には、物販と飲食が並ぶ築地魚河岸(うおがし)を新設し、場外市場の魅力Upをはかっています。

市場観光が豊洲と2か所に分散することになり、私の訪れた11月は築地場外市場の通行客数が以前よりやや減っているように感じました。しかし呼び込みの声が飛び交い、店頭に所狭しと並んだグルメを観光客が求める活気のある光景そのものに陰りは見られません。場外市場の魅力は健在だと感じました。



特に外国人観光客にうける「歩き食い」は、旧築地場内市場と同じく豊洲市場ではできません。この点が場外市場の最大の魅力です。私が訪れたのは3年ぶりでしたが、大阪の黒門市場や京都の錦市場と同じく、外国人観光客の割合がかなり増えていると感じました。英語や中国語・韓国語の表記もとても増えていました。

今の感覚では築地場外市場に観光客が大勢いるのは普通ですが、その光景はおおむね21世紀になってからでした。スーパーなど大口顧客を中心に生産地と直接取引する店が増え、市場の売上は減少傾向にありました。2001年には場内市場の豊洲移転が決定しました。築地場外市場としては、伝統的なプロ向けだけでなく、観光客からの売上確保に向けた努力を少しずつ行っていました。

2012年からは外国人観光客の急増が始まります。市場に出向かず配達を依頼する飲食店が増えたことも、築地場外市場を歩く仕入れ人の数を減らします。こうして築地場外市場は、見た目的には観光客であふれるイメージが定着していきます。


築地魚河岸

新設された築地魚河岸は、旧場内市場にあった仲卸が多く出店しています。仲卸は飲食・小売店に小口で販売します。遠くなった豊洲を敬遠する飲食店の仕入れニーズに対応するとともに、一般個人への売上も狙っています。ターゲットを両立するため、朝9時まではプロの仕入れ優先を呼び掛けています。

旧場内市場の仲卸は一般個人が購入できなかったこともあり、のこされた築地で一般個人に魚市場ならではの購入機会を提案したことはとても興味深く感じます。築地魚河岸は、既存の場外市場に比べ卸売市場のイメージを感じさせます。プロレベルの品が買える場として定着し、築地ブランドを力強く支える存在になっていくことを期待したいものです。

築地魚河岸の飲食店には、旧場内市場にあったセンリ軒/鳥藤/小田保の3店が、豊洲に移転した本店とは別途、新規出店しています。”築地にのこった”イメージが伝わり、場外市場の飲食の魅力Upに貢献しています。



豊洲移転により、結果的に”場外市場の混雑緩和につながった”と、前向きに認識されることを願いたいものです。私は東京オリンピック後もインバウンド観光客は増加を続けると考えています。もしそうなるなら、今のうちに受け入れキャパを整備しておかないとさばけません。移転前は混雑がひどかった印象が強く、ひどい時には初詣の賽銭の順番待ちのような状態でした。


場内市場跡地

場内市場跡地は塀に覆われ、まだ解体されていませんでした。跡地を通る道路・環状2号線が完成すれば、虎ノ門~築地~豊洲がスムースに結ばれます。環状2号線ではシャトルバスの運行も計画されています。築地場外市場と豊洲市場の循環がより便利になれば、世界最大の魚市場としての魅力をさらに増します。オリンピック後の東京の観光名所としての確立が急がれます。

こんなところがあります。
ここにしかない「空間」があります。



築地場外市場には訪れるべき寿司屋がたくさんのこっています

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築地場外市場
【公式サイト】 http://www.tsukiji.or.jp/

原則休館日:日曜日、祝日、水曜日を中心とした豊洲市場の休市日
 →豊洲市場公式サイトでご確認ください 【豊洲市場の休市日カレンダー】
各店の営業時間:6:00~16:00頃(店舗によって異なります)
※豊洲市場休止日でも営業している店があります。



◆おすすめ交通機関◆

都営大江戸線「築地市場」駅下車、A1出口から徒歩2分
メトロ日比谷線「築地」駅下車、1番出口から徒歩2分
メトロ日比谷・都営浅草線「東銀座」駅下車、6番出口から徒歩5分

JR東京駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:15分
東京駅→JR山手・京浜東北線→有楽町駅→銀座駅→メトロ日比谷線→築地駅

【公式サイト】 アクセス案内

※この施設には有料の駐車場があります。
※道路の狭さ、渋滞と駐車場不足により、健常者のクルマによる訪問は非現実的です。


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豊洲市場 ~世界的観光名所の見学はよりスムースに

2018年11月23日 | 観光スポット

10/11のオープン以来、初めて豊洲市場に行ってきました。様々な意見の不一致や土壌汚染問題ですったもんだが続いていましたが、移転により見えてきたメリットもいくつかあるように感じました。

旧築地市場の場内にあった飲食店もすべて豊洲に移転しており、グルメの楽しみが消えなかったことにはホッとしました。飲食店街の通路も広くなり、待ち行列による混雑もさほど目立ちません。市場の取引の様子も非常に見やすくなっています。

屋上からは湾岸のタワマンや摩天楼、東京タワーの絶景を眺めることができます。築地にはなかった魅力もいっぱいです。


ゆりかもめで市場前駅に到着

豊洲にはゆりかもめで行く人がほとんどだと思います。新橋からだと大回りなので、メトロ有楽町線・豊洲駅からの方が都心からは早いでしょう。市場前駅に近づくとまずは建物の大きさに驚きます。

調べてみると旧築地市場に比べて、敷地面積で1.7倍、建物の床面積で2.8倍になっています。築地には高層の建物がなかったこともあり、巨大な物流センターにやってきたような印象を受けます。

【公式サイト】 豊洲市場の見学者コース (PDF)

建物は大きく水産卸/水産仲卸/青果の3棟に分かれています。「卸」は生産地から大口で仕入れる機能、「仲卸」は卸から仕入れ飲食・小売店に小口で販売する機能を担います。各棟への見学コースが駅を基点に3棟に伸びていますが、現状では3棟の見学コースを周回できず、それぞれ行って帰ってこなければなりません。

お楽しみの飲食店街は3棟毎の見学コースの途中にそれぞれ設けられています。旧築地の場内市場のようにほぼ1か所に集中していませんが、混雑感がかなり解消したことが大きなメリットです。通路が格段に大きくなっています。各店覗いてみましたが、店舗スペースもゆったりしたような印象を受けます。


水産卸売棟の入口

3棟のそれぞれの入口で警備員から見学者を示す名札を受け取らなければなりません。入場は無料です。3Fのガラス張りの通路から1Fの取引の様子を見下ろす構造になっています。水産卸売棟では、マグロなど魚のセリの様子や、その後仲卸棟にターレ(小回りの利く運搬車)で運ばれていく様子が見学できます。

見学コースには各所に市場の機能や魚の種類、市場の歴史を解説するパネルがあります。こちらもとてもわかりやすくなっています。記念撮影スポットにもなります。

セリ場は外部からは完全に遮断されているようで、温度や空気など衛生面での環境が格段に良くなっています。また見学コースも完全に分離されたため、見学者がマグロに触ったり、ターレとぶつかりそうになるトラブルがなくなったことも大きなメリットでしょう。


水産卸売棟の見学コース

水産卸見学コースの飲食店街は、駅と卸売棟の中間にある管理施設等にあります。13店あり、揚げ物とチャーシューエッグの八千代、中華のやじ満、喫茶の木村家といった名店がここに入っています。

次に行きたい水産仲卸棟は、水産卸棟の目の前にあるのに一旦駅まで戻らねばならないのは、かなり不評のようです。両棟の間の道路に連絡デッキをつなげるだけで解決するように思えます。


水産仲卸棟の飲食店街、とにかく通路が広い

水産仲卸棟に入ると、豊洲市場では最大の22店の飲食店街があります。牛丼の吉野家、カレーの中栄、うなぎの米花、シチューのセンリ軒、親子丼の鳥藤はここです。寿司大の行列は豊洲市場でも健在でした。

見学コースでは、縦横の通路にびっしりと並ぶ仲卸の店を上から見下ろします。仲卸棟は床面積が築地の4倍と最も拡張されており、仲買人と仕入れ客の動きにもどこかゆとりがあるようです。


魚がし横丁

見学コース終点から階を一つ上がると、物販店舗が移転してきた「魚がし横丁」があります。包丁や長靴、昆布など、プロ向けのお店ですが見学客も購入できます。こちらも通路が広くなり、ゆっくりと見学・買物できます。

魚がし横丁の真上にある屋上緑化広場に直接上がれる設計にしなかったことは、お役所仕事的で残念です。屋上緑化広場からは東京タワーや摩天楼の絶景が楽しめます。駅の方まで戻ってエレベーターで上がらねばなりません。周遊できないと行く人が少なくなり、結果的に設備を造った意味がありません。

3つ目の青果棟に行く頃には足がかなり疲れてきます。とにかく大きいので旧築地場内よりもはるかに長距離を歩いていることになります。現状の周遊できないコース設定では、疲労のために青果棟に行かない人も少なくないと思われます。築地と言えば魚のイメージが強いのでなおさらです。

青果棟に入る前に1Fに下りると飲食店街があります。ここは最も規模が小さく3店だけです。1Fにおりる案内表示がわかりにくいのも難点です。旧築地場内市場では最大の行列を誇っていた大和寿司には行列が見られず、拍子抜けしました。見学コースや案内表示を改善しないと移転先の店舗割に不満が出てくるでしょう。


市場北正門

とにかく広くなったことで、見学にはかなりゆとりができたように感じました。ただ周遊できない見学コースや屋上緑化広場への行き方、案内表示は改善の余地が大きいでしょう。飲食店や見学コースの詳細を案内する公式サイトも造られていません。また一般人にはわかりませんが、市場としての使い勝手にも課題があるでしょう。

移転自体はよかったのではと個人的には感じています。新施設は不満ゼロでスタートするのは不可能です。早急で着実な改善を望んでやみません。

次回は豊洲に移転せずに残った「築地場外市場」をレポートします。

こんなところがあります。
ここにしかない「空間」があります。



築地市場の記録。

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豊洲市場
【東京都中央卸売市場公式サイト 見学について】
【参考:豊洲市場の飲食店情報(とよすと)】

原則休館日:日曜日、祝日、水曜日を中心とした休市日
 →公式サイトでご確認ください 【市場開場日・休業日年間カレンダー】
見学コース入館受付時間:5:00~17:00
※飲食・物販店舗の営業時間は店舗によって異なります。



◆おすすめ交通機関◆

ゆりかもめ「市場前」駅下車、徒歩3分

JR東京駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:30分
東京駅→JR山手・京浜東北線→有楽町駅→メトロ有楽町線→豊洲駅→ゆりかもめ→市場前駅

【公式サイト】 アクセス案内 (PDF)

※この施設には見学者向けの駐車場はありません。
※渋滞と駐車場不足により、健常者のクルマによる訪問は非現実的です。


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広島・呉で潜水艦の中に入れる ~海上自衛隊てつのくじら館

2018年11月11日 | 観光スポット

広島の呉を訪れる機会がありました。呉は横須賀・佐世保・舞鶴と並ぶ旧日本海軍の一大根拠地であり、戦艦大和が建造された地であることはよく知られています。その呉に海上自衛隊の活動のPR施設である「てつのくじら館」があります。

”てつのくじら”とは引退した潜水艦のことで、驚くことにその巨体をそのまま陸上にあげ、実物展示しています。日本の海を守る潜水艦と掃海艇にスポットをあて、海上自衛隊の活動を学べるようになっています。ベールに包まれた潜水艦の内部にはとても緊張感があります。今も世界中で続く機雷の掃海からは、戦争がのこした負の遺産の巨大さをあらためて感じます。

全国レベルの人気を博している大和ミュージアムの隣にあります。大和ミュージアムしか訪れなかったら後悔します。


呉駅前の大型SCの横に巨体の潜水艦

てつのくじら館は、爆発的人気を呼んだ大和ミュージアム開館の2年後、2007年にオープンしました。以来、大和ミュージアムと並んで呉を代表する観光スポットになっており、軍港として栄えた往年の呉の港を一望できるところにあります。

呉駅から大型SCゆめタウン店内を抜けると、巨大な潜水艦「あきしお」が目の前に現れ、圧倒されます。分解して陸上で組み立てたのではなく、巨大なクレーン船で釣り上げて搬入したという話には、さらに目を丸くします。

海軍の博物館では、引退した潜水艦の実物展示自体は珍しくありません。それらは第二次大戦や昭和30-40年代の艦が多く、暗くて狭い艦内に恐怖感を感じることもあります。その中で実際に戦闘を行っていた乗組員の精神状態を慮ると声も出なくなります。

あきしおは、1985年に進水し2004年とつい最近まで現役で使われていた艦で、装備に古めかしさはありません。そのため現代に近い潜水艦の活動をよりリアルに学ぶことができます。現代の軍事機密に通ずる装備も少なくないようで、それらは無難になるよう改造して展示されていることからも、リアル感が伝わってきます。比較的新しい艦であることが何より注目されます。



1Fは海上自衛隊の歴史、2Fは掃海活動に関する展示がなされています。機雷を除去する掃海活動が今後も継続して必要という現実には強い関心を持ちました。

1990年の湾岸戦争時にペルシャ湾に掃海艇が派遣された記憶があるように、海を巻き込んだ紛争が起こると機雷が敷設される可能性が消えません。また陸上における地雷や不発弾のように負の遺産がどこに潜んでいるかわからないという恐ろしい現実もあります。戦争というものは、終わった後にもとんでもない難問を残していくものだと、強く印象付けられます。

3Fは潜水艦の活動の展示があります。陸上の国境がない日本では、海から侵入する敵に水面下から無言のプレッシャーを与える潜水艦の役割はとても重要です。そうした役割を担うために、どのような内部構造と装備を持ち、どのように戦うかを詳しく学ぶことができます。

【公式サイトの画像】 あきしお艦内の様子

あきしおには側面に穴を開け、3Fから入るようになっています。ベッドや食堂のある居住空間や潜望鏡のある発令所、艦長室などを見学できます。古い艦に比べて内部も広く、閉所恐怖を感じるようなことはありません。しかし何日も潜水を続けると、太陽光を浴びたり外の空気を吸ったりできません。内部空間には独特の緊張感があります。戦争の厳しい現実は現代も変わりません。

【公式サイト】 SHOP & CAFE

1Fには大きなミュージアムショップがあり、海上自衛隊グッズがたくさん並んでいます。目立つのはやはり海軍カレーで、レトルトの箱が山積みされていました。こちらで一息つくのもおすすめです。


戦艦大和が建造されたドックも見える

今は穏やかな呉の港が、いつまでも穏やかであり続けるよう、願わずにはいられません。てつのくじら館からの海の眺めは、かけがえのない風景です。次回は大和ミュージアムをレポートします。

こんなところがあります。
ここでしか味わえない「空間」があります。



日本の戦争遺産は必ず訪れるべき

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海上自衛隊 呉史料館(てつのくじら館)
【公式サイト】https://www.jmsdf-kure-museum.go.jp/

原則休館日:火曜日、12/29-1/3
入館(拝観)受付時間:9:00~16:30



◆おすすめ交通機関◆

JR呉線「呉」駅下車、徒歩5分
JR広島駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:40~50分
広島駅→JR呉線→呉駅
広島駅まで新幹線で 新大阪駅から1時間20分、東京駅から4時間

【公式サイト】 アクセス案内

※鉄道やバスは本数が少ないため、事前にダイヤを確認の上、利用されることをおすすめします。
※この施設には有料の駐車場(大和ミュージアム駐車場を利用)があります。


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嵐山の豊かな風情は亀山公園で ~保津川の絶景から竹林まで

2018年11月10日 | 観光スポット

嵐山を流れる大堰川(おおいがわ)の北岸の山が小倉山です。山頂付近が大河内山荘、麓付近が府立の公園になっていて、亀山公園の名で親しまれています。保津川渓谷を見下ろす絶景スポットもあり、気合を入れなくても楽しめる程度の起伏が、自然と調和した嵐山の美しさを演出してくれます。

無料で楽しめることもあり、渡月橋から川沿いに歩いて亀山公園を散策し、竹林の小径を通って嵯峨野や天龍寺へ抜ける人も多くなっています。嵯峨野へ向かうのに、嵐電駅前のメインストリート・長辻通(ながつじどおり)を北へ向かわずに、南に向かって川沿いから亀山公園を通って歩いてみてください。嵐山らしいとても豊かな表情を楽しめます。


渡月橋から亀山公園をのぞむ

亀山公園は戦前に設けられた歴史のある公園で、亀山天皇の火葬塚があり、東隣に亀山天皇ゆかりの天龍寺があることから名づけられました。正式には嵐山公園・亀山地区と言います。

嵐山公園は渡月橋付近にあと2か所あります。渡月橋から下流側の北岸にある臨川寺(りんせんじ)地区と南岸にある中之島地区です。阪急・嵐山駅から渡月橋へ向かう時に通るのが中之島地区で、渡月橋の借景に嵐山をのぞむことができる有数のビュースポットです。

渡月橋の北詰から川沿いを上流へ進むと新旧の観光スポットが軒を連ねています。白いコーヒーショップ・アラビカはいつも行列ができています。%のアイコンで、世界中に展開しています。経営者は日本人ですが、公式サイトは英語版しかありません。日本国内の店舗も京都に3か所あるだけです。

サードウェーブ系を思わせるとてもかっこいいお店で、スペシャリティコーヒーをいただけます。嵐山の風情にも実によく合っています。

【公式サイト】 % ARABICA Kyoto Arashiyama

京都吉兆の嵐山本店の風格のある門を過ぎると、真新しい建物が見えてきます。小倉百人一首の解説や関連美術品の展示を行う嵯峨嵐山文華館で、改修を機に時雨殿(しぐれでん)から名称を変更しました。

アラビカの隣でも新しい美術館が建設中です。来年2019年以降のオープン予定で、消費者金融会社・アイフルの創業者による日本画コレクションが展示されるようです。今まで少なかった嵐山にも美術館が増えてきます。どんなコレクションが見られるか、今から楽しみです。



嵯峨嵐山文華館のあたりは保津川下りを終えた乗客の下船場になっています。そこから高台へ上る階段が亀山公園の入口です。亀山公園は山麓にあってゆるやかな起伏に富んでおり、立体的な風景が楽しめます。大堰川の雅(みやび)な流れも随所で見ることができます。


展望台から見た保津川渓谷

亀山公園の目玉が保津川を見下ろす展望台です。保津川下りの船やトロッコ列車も見えます。何より両岸の木々の四季の彩が絶景です。紅葉が終わると次は雪化粧が楽しみになります。


大悲閣千光寺

展望台とほぼ同じ高さの嵐山の中腹には大悲閣千光寺が見えます。大悲閣から見る亀山・小倉山の絶景も見事です。元気のある方は同日にチャレンジしてみてください。

公園を北へ進むと竹林の小径になり、大河内山荘から常寂光寺に至る一本道です。嵐山は京都のみならず日本を代表する景勝地です。川と山が織りなす四季の彩に加え、静寂な竹林の風情など実に変化に富んでいます。京都のはしっこには素晴らしい空間が幾多もありますが、風情の豊かさではやはり嵐山です。

嵐山へはぜひ歩きやすい靴でお出かけください。歩いてゆっくりと空間を楽しむことが、何よりの贅沢になります。

こんなところがあります。
ここにしかない「美」があります。



ミシェラン三つ星「嵐山吉兆」料理長が届ける、和食のヒミツ

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亀山公園
(正式名称:京都府立嵐山公園 亀山地区)
【公式サイト】http://www.pref.kyoto.jp/koen-annai/ara.html

※見学に条件はありません。いつでも無料で見学できます。



◆おすすめ交通機関◆

JR嵯峨野線「嵯峨嵐山」駅下車、南口から徒歩15分
京福電鉄・嵐山本線(嵐電、らんでん)「嵐山」駅下車、徒歩7分
阪急電鉄・嵐山線「嵐山」駅下車、徒歩15分
JR京都駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:35分
京都駅→JR嵯峨野線→嵯峨嵐山

※この施設には駐車場はありません。
※道路の狭さ、渋滞と駐車場不足により、健常者のクルマによる訪問は非現実的です。


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京都タワー ~京都駅前で展望台にのぼってみよう

2018年08月27日 | 観光スポット

京都駅前に立つ京都タワーは、東寺の五重塔と並ぶ京都のランドマークとして半世紀以上親しまれています。京都駅を降りるとお目当ての観光地にまっすぐ向かう人が大半ですが、その前に京都タワーから京都の街を眺めてみることをおすすめします。

東京スカイツリーやあべのハルカスには高さでは到底かないませんが、地上100mにある展望台からは京都の街が360度見渡せます。空を飛ぶ鳥の目線で、京都の街の構造がわかります。

行ったことのある人は案外少ないかもしれません。正直さほど混雑もしていません。でも京都観光のディープなスポットであることは間違いありません。


清水寺から見える京都タワー

京都タワーができたのは前回の東京オリンピックが開かれた1964(昭和39)年です。中央郵便局が現在の京都駅ビルの西側に移転した跡地に、京都の玄関口にふさわしい施設として建設されました。しかし建設当初は物議を醸したようです。

京都タワーは高さ131mで現在も京都市中心部で最も高い建造物です。2番目の京都ホテルオークラと京都駅ビルはいずれも60mにすぎません。京都や奈良といった古都では「高層ビルはふさわしくない」という漠然とした感覚が一般的にありますが、京都の場合「高さ55mの東寺の五重塔より高い建物はダメ」という具体基準のある暗黙の了解が長らく支配しています。

日本で初めての都市景観論争として注目を集めましたが、建設されることになります。1990年代の京都ホテルオークラと京都駅ビル建設時も物議を醸しました。京都は千年の古都ですが、人口150万人の大都会でもあります。現実の経済活動のための施設も当然必要になります。より最適な文化財との共存方法をこれからも探ってほしいと思います。


京都駅から見た京都タワー

京都タワーは、ボディが白く先端の展望台が赤いことから「ろうそく」を連想されますが、「灯台」がモチーフです。京都の街を照らす意味が込められているそうです。私も「ろうそく」だと思っていました。

白い円筒形のボディの中には鉄骨はなく、飛行機のように外壁だけでボディを支える構造です。タワーは鉄骨むき出しのものが多いこともあり、京都らしい和のぬくもりを感じさせるデザインです。


新幹線が通るとワクワクします

展望台にはタワー定番の望遠鏡がありますが、ここはなんと無料です。天気が良く空気が綺麗な日には大阪の日本一の高層ビル・あべのハルカスも見えます。

【公式サイト】 パノラマビューを楽しむ

眼下の京都駅を発着する新幹線が頻繁に見えます。東寺の五重塔や清水の舞台、京都御所などは肉眼でも確認できます。有名な観光スポットがどこにあるか、とてもよくわかります。


京都タワーから見た清水の舞台

初めての街を訪れた時、最初に展望施設に行くことはお勧めできます。大きな建物の大まかな外観が実物で確認できます。街の地図を実際の景色として把握できます。方向音痴でない方なら、方向感覚を把握するのにもとても役立ちます。

タワーの建つビルには京都駅付近にはなかった大型のフードコートができ、世界中の観光客でにぎわっています。地下には7:00~22:00営業の大浴場があり、夜行高速バス利用者には特に人気です。

【公式サイト】 FOOD HALL(京都タワーサンド内)
【公式サイト】 大浴場

京都駅の穴場スポットです。これを機会にぜひ。

こんなところがあるのです。
ここにしかない「美」があるのです。



京都の夜景を家の中で張り替えながら楽しめるポスター


京都タワー
【公式サイト】https://www.keihanhotels-resorts.co.jp/kyoto-tower/

原則休館日:なし
入館(拝観)受付時間:9:00~20:40



おすすめ交通機関:
JR京都駅から徒歩2分

【公式サイト】 アクセス案内

※この施設には駐車場はありません。
※渋滞と駐車場不足により、クルマでの訪問は非現実的です。


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名古屋・ノリタケの森 ~優雅な一日を過ごせる都心のオアシス

2018年08月10日 | 観光スポット

高級陶磁器のブランドとして知られているノリタケは、名古屋が発祥の地です。前回ご紹介したトヨタグループの創業地であるトヨタ産業技術記念館から歩いて10分ほどのところにあります。ノリタケの森は、発祥の地にのこされた赤レンガの建物と公園を散策しながら陶磁器の魅力を体験できる企業ミュージアムです。

明治から戦前にかけて欧米で絶大な人気を博した「オールドノリタケ」の展示は特に注目です。神業のような繊細な絵付けは、ニッポン文化の魅力を世界中に伝えた立役者です。



企業ミュージアムと言えば、建物の中だけを見学するイメージがありますが、ここは屋外の散策やショッピングも楽しめる複合施設になっていることが特徴です。

広大な工場跡地の公園にはいたるところにベンチが置かれています。公園には無料で入ることができ、屋外であれば持込弁当の飲食もOKです。気軽な都心のピクニック気分で訪れることができることも、ここでしか味わえない魅力の一つです。


ウェルカム・センター

ウェルカム・センターをまず訪れましょう。ノリタケの森をビデオ映像で紹介しています。絶大なブランド力を誇るノリタケの歴史を、パネルやミニチュア展示で学ぶことができます。

創業者の森村市左衛門(もりむらいちざえもん)は、1904(明治37)年に現在の(株)ノリタケカンパニーリミテド(当時は日本陶器)をたちあげました。弟の森村豊(とよ)が経営するニューヨークの店で、人気を博していた日本の陶磁器を大量に生産するためです。明治・大正のニッポン文化が世界を驚かせた様子を理解できる必見の施設です。入館無料です。



次はクラフトセンター・ノリタケミュージアムです。この施設だけは入館料が必要です。

1-2Fが、乳白色が美しい磁器・ボーンチャイナの製造工程を見学できるクラフトセンターです。生地の製造から成型、焼き、絵付けといった一連の工程ごとに、実際の職人が作業している様子からは、作業そのものが流れるように美しいと感じられます。有料で絵付け体験できるコーナーもあります。絵付けしたカップや皿は、後日焼きあげて送ってもらえます。

【公式サイトの画像】 クラフトセンター・ノリタケミュージアムの館内の様子

3-4Fは、ノリタケミュージアムです。3Fでは、大正から平成に至るデザインの変遷を壁一面に張られたディナー皿から追うことができます。歴史上の出来事もあわせて解説されているため、その時代の世相を理解しやすくなっています。デザインの印象と世相を重ね合わせてイメージしていると、時間が経つのを忘れそうになります。

4Fでは「オールドノリタケ」をたっぷりと楽しめます。大型の花瓶や壺など、主に鑑賞や贈答に使われた最高級品です。数多くの欧米の邸宅や高級店を飾り、メイド・イン・ジャパンを代表する美術品でもありました。

19世紀末のジャポニズムやアール・ヌーボーを意識したデザインでは、盛上げ(もりあげ)と呼ばれる表面を立体的に表現する技法が注目されます。油絵のように表面の凹凸でより深い印象を与え、光の当たり方によって表情を変える技法は見事です。



館内のレストランやカフェでは、ノリタケの高級食器を使った料理や飲み物も楽しめます。ノリタケ製品の巨大なショップは、特別な贈り物や自分へのご褒美を探すときには特におすすめです。公園の散策と共に優雅な一日をすごせる施設です。

日本一のものづくり集積地である中京圏には、企業ミュージアムがたくさんあります。産業観光として積極的にPRしています。いわば社会科見学スポットにとても恵まれたエリアです。ほとんどは大人だけでも十分に楽しめます。せひ名古屋方面にお出かけください。

【公式サイト】 愛知産業観光ナビ

こんなところがあります。
ここにしかない「美」があります。



オールドノリタケ・コレクターのバイブル


ノリタケの森
【公式サイト】https://www.noritake.co.jp/mori/

原則休館日:月曜日、年末年始
入館(拝観)受付時間:10:00~17:00頃(施設によって異なります)

※施設のエリアに気象警報が発令された場合、臨時休館になる場合があります。



おすすめ交通機関:
地下鉄・東山線「亀島」駅下車2番出口から徒歩5分、JR名古屋駅から徒歩15分
JR名古屋駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:10分
名古屋駅→地下鉄・東山線→亀島駅

【公式サイト】 アクセス案内

※この施設には有料の駐車場があります。


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名古屋・トヨタ産業技術記念館 ~一日中楽しめる体験型ミュージアム

2018年08月09日 | 観光スポット

名古屋駅から歩いて行ける範囲に、日本有数の人気を集める企業博物館があります。トヨタ産業技術記念館です。

トヨタグループの創業は自動車ではなく、紡績・織布の機械製造です。記念館では自動車だけにとどまらずトヨタグループ全体のモノづくりへの姿勢と歴史を、展示だけでなく実演や作動体験を通じて楽しみながら学べるようになっています。

Trip Advisorの工場見学&社会科見学ランキングでは2015年以降、4年連続で国内第1位です。老若男女、本当に誰でも楽しめます。


機械の進行表示がリアル

記念館は、トヨタグループの原点の地にあります。グループの創業者・豊田佐吉(とよださきち)が1911(明治44)年、紡績・織布機械開発のための試験工場を設立した地で、この地からグループは世界最大級の自動車メーカーグループへと発展していきます。

グループ企業の本家である豊田自動織機が長らく工場として使っていましたが、残された建物の多くを展示施設に改造し、1994年にミュージアムとしてオープンしました。



トヨタグループが運営するミュージアムは愛知県に4か所ありますが、産業技術記念館はグループ全体の産業遺産と現代のモノづくりの様子を展示しています。長久手市のトヨタ博物館は世界の自動車の歴史の展示、豊田市にあるトヨタ会館は環境・安全などの最新技術の紹介と、コンテンツのすみ分けが行われています。日本は企業博物館がとても多い国ですが、その中でも日本最大の企業グループのミュージアムです。展示の質的量的な奥の深さは群を抜いています。

産業技術記念館の入口はとてもインターナショナルです。外国人観光客の姿が、東京湖屋立博物館並みに目立ちます。タイ語のパンフレットも用意されています。さすがのTOYOTAブランドです。



このミュージアムは五感で楽しめることも大きな魅力です。展示されている機械の多くは実際に動かされており、モノが造られていく様子がリアルにわかります。動態保存されている展示物がとても多い印象を受けます。重要な展示物には解説スタッフが常駐しており、小学生からお爺ちゃんまで、誰に対しても説明はとても上手です。手に触れて触感を楽しめる展示もあります。



見学前半の「繊維機械館」は1918(大正7)年建築の美しい赤レンガ造りです。機械が動く音を聞きながら歩くだけでも、100年のトヨタのモノづくりの歴史の奥深さが味わえます。

見学後半の「自動車館」は、豊田佐吉の長男でトヨタ自動車の創業者・豊田喜一郎(きいちろう)による自動車事業の創業期の展示から始まります。喜一郎が自動車の開発に使っていた建物が再現され、人形も使って当時の様子が詳しく解説されています。

1930(昭和5)年頃の様子ですが、日本ではまだなじみの薄かった自動車を製造するという決断に、当然まわりから大反対にあいます。それを乗り越え事業を軌道に乗せた喜一郎の思いがとてもよく伝わってきます。


こんな小さな建物からクルマの開発が始まった

ドーム球場のような巨大な空間の一角には自動車の製造ラインの機械や、往年のトヨタの名車が所狭しと並んでいます。近年のロボットによる製造ラインを見ていると、単なる機械ではなく芸術品のように思えてきます。それだけ流れるような美しさを見せてくれます。



テクノランドでは、自然や物理現象と機械の仕組みがゲーム感覚で体験しながら学べます。トヨタ産業技術記念館に自分の子供を連れて行けば、その子は結構な確率で、たとえ女の子であっても”理系”に目覚めるでしょう。それほど来館者を楽しませる工夫がなされています。

施設はとても巨大です。一日かけてゆっくり見て回るのもおすすめです。館内のレストランやカフェも前向きに利用したくなる雰囲気が伝わってきますので、安心できます。

帰る前にはミュージアムショップもお忘れなく。こちらもある程度の時間を見ておかないと、時間が無くなって後悔すること間違いなしです。

こんなところがあります。
ここにしかない「美」があります。



日本最大の企業グループの歴史の濃密な歴史をアニメで軽快に読み解く


トヨタ産業技術記念館
【公式サイト】http://www.tcmit.org/

原則休館日:月曜日、年末年始
入館(拝観)受付時間:9:30~16:30



おすすめ交通機関:
名鉄・名古屋本線「栄生」駅下車徒歩3分、JR名古屋駅から徒歩20分
JR名古屋駅から一般的なルートを利用した平常時の所要時間の目安:10分
名鉄名古屋駅→名古屋本線→栄生駅

【公式サイト】 アクセス案内

※この施設には無料の駐車場があります。


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