今日は出張の認定調査で病院に来ました。
この頃の病院や施設での認定調査は、コロナ渦の前のように自室で行うのではなく、感染予防おためにフロアにて行うのが多いです。車椅子に乗っていただいたり等の準備が必要です。面会フロアで待っている間、空を眺めていました。
やっぱり、秋の空ですねえ。
空を見ながら、先日調査に行った方の「ポストポリオ」について考えていました。
60代の方でした。
「ポストポリオなので腕に力がなく、重いのが持てないの。掃除機も持てない。」とおっしゃる。
「ポストポリオですか?」ポリオなら聞いたことがありますが、ポストポリオと聞くのは初めてでした。
「そう。元々ポリオだったんだけどね。先生の話だとポリオの人は運動神経をやられます。わかりやすいように言うと、例えば、5つの運動神経があって、その二つをやられてしまい、今までできていた動きができなくなるので、リハビリをします。リハビリを頑張ると残った3っつの神経にいっぱい枝の神経が出てきてなくなった二つ分の動きをできるようになります。でも、50代、60代になると頑張っていた枝が萎えてしまい、力がなくなってしまうんです。」
子どもの頃、ポリオより小児麻痺という言葉を良く聞きました。
その後、ポリオと聞くようになってポリオ=小児麻痺と思っていました。
ポリオについて調べて見ました。(備忘録として書いております。流してください。)
ポリオはポリオウイルスが脊髄神経前角の運動神経核を侵すことで四肢を中心とする全身の筋肉の運動障害、いわゆる弛緩性麻痺(だらりとした麻痺)を起こす急性ウイルス感染症です。かつて小児に多発したために小児麻痺と呼ばれましたが、免疫抗体をもたなければどの年代にも感染します。
日本におけるポリオは、1940(昭和15年)年代頃から全国各地で流行がみられ、1960年(昭和35年)には北海道を中心に5,000名以上の患者が発生する大流行となった。そ のため1961年(昭和36年)にOPV(経口生ポリオワクチン)を緊急輸入し、一斉に投与することによって流行は急速に終息した。
引き続いて国産OPVが認可され、1963年(昭和38年)からは国産OPV の2回投与による定期接種が行われて現在に至っている。1980年(昭和55年)の1型ポリオの症例を最後に、その後は野生型ポリオウイルスによるポリオ麻痺症例は見られていない
ポストポリオ症候群(PPS)はどうして起こるか
幼小児期に経口感染したポリオウイルスは、増殖して、好んで脊髄の運動神経細胞に入り込みます(急性期)。ウイルスが侵入した運動神経細胞は壊れて、消滅するので、それらの神経細胞から命令を受けていた手足の筋肉は動かなくなります。これがポリオによる手足のマヒであり、このマヒが後遺症として残ります。
急性期が過ぎて体力が回復すると、生き残った脊髄運動神経細胞から出る末梢神経はたくさんの枝を伸ばし始めます。これらの枝が、ポリオの侵入によって消滅した神経細胞から命令を受けられなくなって運動できないままでいる、手足の筋肉(筋肉自身はポリオウイルスに障害されないで、元気に残っている)につながって、これらの筋肉を活動させるようになります。病気の直後には全く動かなかった手足の筋肉が、少しずつ動くようになるのは、このためです。
ポリオ経験者は、一般に努力家で、後遺症をもった手足に対して一生懸命に機能回復訓練をされた方が多く、運動マヒの残っている手足においても神経と筋肉がかなりよくつながって、機能をうまく果たしており、その後何十年にもわたって元気に社会生活を送っています。
このように、ポリオ後遺症のある手足の筋肉に命令を伝えている、脊髄の運動神経細胞は、健康な人と比べると余分の神経の枝を出して、長年頑張っていますが、50~60歳ごろになって疲れを生じて、萎縮したり消滅し始めます。またちょうど初老期に達するため、老化現象の一つとして神経細胞が減るという事実もあります。これらがPPSの原因です。
PPSの際にしばしば現れる筋・関節の痛みやしびれは、追加して出現した筋力低下のために、その近辺の末梢神経や筋・関節に余分の負担がかかるために生じると考えられます。
人間の身体の不思議さを感じました。
キバナコスモス、強い花ですねえ。
お出でいただき、ありがとうございます。
今日の歩数 11,208歩 7,49キロ 112%達成。